home > 投稿 > > 最強の盗賊に勝利あれ ~どろぼうさん競争~

最強の盗賊に勝利あれ ~どろぼうさん競争~

 
 帝都の秩序を護るため、市民を脅かしているグレイ・フォックスを捕らえることにした。
 ヒエロニムス・レックスは奴のことを追っているが、盗賊ギルドについてまでは信じていないようだ。
 そこで奴に接近するために、盗賊ギルドがもし存在するのなら潜入してやれという話になった。
 そして物乞いの話では、「真夜中にダレロスの家の庭に行ってみなさい」ということだった。
 

「真夜中か、日付が変わる頃になったらちょっと港湾地区を調べてみようか」
「朝帰りしたら今度は許さないわよ」
「張り込みになったら呼ぶからな」
 
 というわけで、緑娘ソニアを港湾地区に買った家へ残して調査が始まった。
 しかしこの家は一人用の家、帰って寝るならまだアークメイジの私室の方がマシなんだよねと。
 
 

 ダレロスの家がどれだかわからんが、港湾地区はそれほど広くないので少し歩けばすぐに全てを見て回れる。
 そして廃屋の裏に集まっている集団を見つけたのだ。
 あいつらがグレイ・フォックスとその一味か?
 

「オコンバンハ」
「俺を知っているのか?」
 
 話しかけてきたのは、松明を持った中央の男性だった。
 左右にはアルゴニアンと女性。グレイ・フォックスは人間男性だから、グレイ・フォックスだとしたら中央の男性だけが当てはまる。
 
「乞食が真夜中にダレロスの家の庭に行ってみろと言ったんだ。あなたがグレイ・フォックスですか?」
「いや俺ではない。グレイ・フォックスはシロディールの盗賊王だ。ギルドマスターだと考えてくれ」
 
 どうやらグレイ・フォックスの存在はともかく、盗賊ギルドというものが存在することに間違いは無いようだ。
 俺は潜入目的でもあるが、ここは一つ「盗賊ギルドに加入したい」と言っておいた。ギルドに入れば、少しずつグレイ・フォックスに近づけるだろう。
 そして今夜、盗賊ギルドの入団試験を行うことになったのだ。
 
 まずこの場所でこの男を発見したことで、最初の試験は合格したらしい。
 今回は三人の希望者が集まったということで、通常の技能試験ではなくてコンテストみたいなのを行うそうだ。
 戦いなら負けることは無いと思うが、盗賊の試験……、鍵開けなら不壊のピックがあるから負けないぞ?
 
 それでそのルールはこうだ。
 アマンティアス・アレクタスを殺すことなく、彼の日記をここに持ち帰ることができた者をギルドに招待するということだ。
 やっぱりどろぼうさんか。
 三度目か? ブルーマの旧ギルドマスター、霊峰の指でイラーナ、そして今度は入会試験。
 世間にばれないようにこっそりとやらんといかんな。
 まぁ「俺は盗賊だーっ!」と堂々と公言するような奴はアホだけどな。
 
 その日記は、帝都のどこかにある。そして場所は乞食が知っている。ロックピックが必要なら売ってやると言っているが、それは要らん。
 あと、試験中に競争相手を殺してはいかんそうだ。盗賊は人殺しではないと言っている。
 
 こうして、盗賊ギルドの入会試験が始まった!
 
 

 アルゴニアンの方はのんびりとしているようだが、女の方は帝都の中央部へ駆け出したので俺も後に続く。
 ひょっとしてこの女、目的地を知っているのか? それって不正行為に近くないか?
 まぁ盗賊とかいうものに不正もなにもあったものじゃないけどな、不正を制するものが盗賊ギルドに入る資格があるのだ。 
 しかしグレイ・フォックスの信者で長老か。宗教みたいになっとるな……
 
 そこでふと思ったのだが、闇雲に一軒一軒探すのも手間だ。
 先ほど聞いたように、乞食から情報を聞き出す方が早いだろうな。
 

「こらっ、乞食っ」
「あ、もう金貨一枚で、一足の靴を買うことができます」
「1Gぐらいどこかの樽に入っとる、といいたいところだが、ほれ3Gやる。これで上手いもんを食え」
「ありがとうございます。それでは――」
「ちょっと待て、アマンティアス・アレクタスの家はどこだ?」
「彼なら神殿地区の左端に住んでいる。地図に印をつけてあげよう」
 

 そしてこれが万能地図だ。
 確かに神殿地区の左端だな、直行しよう。
 

 さて、いよいよ本格的などろぼうさんが始まる。
 これまでは別の仕事で仕方なくやっていたが、今回は本仕事として盗む。
 いかんねー。
 

 衛兵の見回りをすり抜けて、不壊のピックで扉をこじ開ける。
 このアイテムは世に出るとヤバいね。さすがデイドラのアイテムだ。こんなものを使うのは、本当は良くないのだろうなぁ……
 
 ――っと、住民が居た。
 部屋から出て行くまでじっとしていよう。
 
 
 さて、日記を探して回るが、どうせ地下室だろうなぁ……
 アガマーもリストを地下に隠していたし……
 

 この家の地下には、少しばかり気味の悪い場所があった。
 鉢植えが並んでいるのは良いが、周囲に血溜りがあるのだ。
 この植物は血を養分として育っているのか? 物体Xか? 遊星よりの……
 
 しかし地下室には日記らしいものは無かった。
 あったのは、さらに地下へと通じる落とし戸だ。
 

 ここは、違うだろうなぁ……
 
 

 二階の寝室も調べてみた。
 試験官や乞食は「彼」と言っていたが、住んでいるのは女性だぞ?
 う~ん、「女性」なのに「彼」、何か深い事情があるのかな?
 
 まあよい。
 
 しかし二階にも日記らしきものは無かった。
 いかんな、モタモタしていたらアルゴニアンか女の方がここを嗅ぎ付けるかもしれない。
 
 

 ――とまぁモタついたが、普通に最初に入った一階の書棚に日記は置いてあった。
 無駄なところ回りまくったな、ちょっと読んでやろう。
 
 なんかドリンカーという種を植えて育てているみたいで、その成長日記を書いてあるようだ。
 やはり血で育つらしく、鼠の血を与えていたが犬や猫の血を使い始めている。それだけでは無く、人間の血まで使い始めたというのだ。
 

 なんというか、どろぼうさんで忍び込んだが、アマンティアス・アレクタスってヤバい奴だったのかもしれない。
 ヴァンパイアと植物の雑種を作ろうとしていたみたいだ。
 やっぱり物体Xか、遊星よりの……(。-`ω´-)
 一株に斬りつけられたとか、危ないもの作っていたんだな!
 地下にあった血溜まりの傍の鉢植えは、その名残か?
 
 とにかく日記は手に入れた。試験官の所に戻ろう。
 
 

「あ……」
「泥棒! 私から日記を盗んだわね! またギルド加入がお預けになった!」
「別にあんたから盗ってないがな。――って、泥棒を目指す者が相手を泥棒と言うなよ。お前にブーメランという言葉を教えてやろう(。-`ω´-)」
「ふんっ」
 
 なんか悔しがられたが、知らんがな。
 闇雲に駆け回って探していたのだろう、ご苦労なこったなと。
 
 
 ………
 ……
 …
 
 

「はいっ、持って帰りました!」
「よくやった! お前に盗賊ギルドに入る権利をやろう!」
「ありがたき幸せ!(と言っておこう)」
「今からお前は、俺達のギルドマスターであるグレイ・フォックスへの忠誠を誓うことになる。そして彼が課した3つの掟に従わねばならない」
 
 盗賊ギルドの掟は以下の三件だ。
 
 一つ、他のギルドの団員から盗んではならない。
 一つ、仕事において誰も殺してはならない。動物やモンスターは除く。
 一つ、貧しい者から盗んではならない。農民と乞食はグレイ・フォックスの個人的な保護下にある。
 
 以上である。
 
「山賊や野盗が襲い掛かってきたらどうするのですか?」
「仕事以外なら関係ない。そして仕事で彼らと関わることは無い」
「なら大丈夫か」
 
 他のメンバーから盗んだらいけないは、魔術師も戦士も同じだったな。
 逆に他のメンバーから積極的に盗んでOKって集団も見てみたいものだ。
 
「それで、グレイ・フォックスについて詳しく」
「彼はずっと存在してきた。300年以上もの間君臨しているはずだ。彼が人間であるかさえも定かではない」
「まぁ、有り得ない話ではないな……」
 
 アダムやノアは、900歳以上も生きたらしいし、別に驚くことではない。
 先ほどこの人が言っていたように、信者で長老とか宗教みたいなものなのだろう。
 
「ついでにもう一つ、フーアーユー、オマエハダレダ?」
「アーマンド・クリストフ、ギルドの長老だ。もう一人の長老はスクリーヴァだから覚えておけ」
「はいよん」
「ああそうだ、これからお前はスリと名乗るが良い」
「嫌じゃ……(。-`ω´-)」
 
 
 こうして、俺は無事に盗賊ギルドへ潜入することに成功したのだった。
 別れ際に、アーマンドは「影と共にあれ」と一言つぶやいた。
 
 
 ………
 ……
 …
 
 

「――という話だったのさ」
「それで、これからどうするの?」
「わからん、なんか適当に盗んで盗品商に売却したら良いみたい」
「どろぼうさんね」
「うむ、どろぼうさんだ(。-`ω´-)」
 
 こんなのでいいのかなぁ?
 
 
 
 
Sponsored Links



 
 
 前の話へ目次に戻る次の話へ

return to page top

©発行年-2019 らむのゲーム日記