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盗賊ギルドを探せ ~グレイ・フォックスは実在するのか?~

 
 帝都にはびこる問題を解決して、住民に感謝されるのって気持ちいいよね?
 墓荒らしのアガマーを退治したことで、俺の名声は帝都の商業地区にも広まることになった。
 こうしていつの間にか俺達は、貪欲に名声を求めるようになっていたのかもしれない。そして困っている人は居ないか、それを探して帝都をうろつくようになっていた。
 
 ある日、帝都のチラシ配りから黒馬新聞を受け取った。
 この新聞は以前、シェオゴラスにそそのかされて起こされた事件を詳しく書かれていたことがあった。
 あの事件は仕方が無かったのだ、俺も若かった……、あれから一年も経ってないけどね。
 

 グレイ・フォックスは実在するのか?
 
 なにやら帝都における窃盗事件の背後には、盗賊ギルドが関係しているらしい。
 この黒馬新聞が書いてあることだ、シェオゴラス事件の事もそうだったので信憑性はあると言えるだろう。
 
「戦士ギルド、魔術師ギルドと来て、盗賊ギルドもあるのかしら?」
「これはどちらかと言えばつぶすべき集団だと思うんだ」
「でも戦士、盗賊、シスター、魔術師がオーソドックスなパーティだと言えるわ」
「魔女は?」
「役立たず。科学者もね」
「さいでっか」
 
 盗賊ギルドを支配するか潰すか、これはちょっと状況を伺ってから考えることにしよう。
 
 
 そしてものすごく簡単なところから、盗賊ギルドに関する情報を得たのだった。
 

「これがその盗賊ギルドのリーダーであるグレイ・フォックスみたいよ」
「どれどれ――?」
 

 ひでーな、窃盗、横領、偽造、スリ、贋金製造、不法侵入、エトセトラエトセトラ――
 マニマルコやブラックウッド商会とはまた違ったタイプの悪だ。
 灰色の仮面を被っているので正体は分からないが、確かに盗賊ギルドは市民に迷惑をかけていること間違いない。
 いや、カジートやアルゴニアンのいる国だ。仮面に見えて、これが素顔なのかもしれない。
 そしてヒエロニムス・レックス隊長と言えば、帝都の汚職事件で話をしたことがある。そういえばあの時も、グレイ・フォックスで手一杯だと言っていたっけ?
 
「おはよう、アークメイジ。グレイ・フォックスに興味有りかな?」
 

 丁度良いタイミングで、後ろから声をかけてきたのはそのレックス隊長だった。
 
「盗賊ギルドは本当に存在するのでしょうかねぇ? この指名手配犯がリーダーらしいけど」
「彼はただの泥棒さ。泥棒がギルドを組織しているはずが無い。戦士や魔術師とは違うのだ」
「あたしは戦士ギルドのマスターよ」
「そうか。ブラックウッド商会は無くなったが、戦士ギルドが以前の栄光を取り戻すには時間がかかるだろうな」
「大丈夫、オレインさんにギルドの増強頼んでいるから。今にこの国最強の戦士ギルドになってみせるわ」
「まるで戦士ギルドが複数あるような言い方だな。それはそうと、グレイ・フォックスは実在するのかな?」
「どうだろうか? 貴族の方々は奴を憎んでいるが、農民や貧乏人は彼を崇拝している。特に港湾ではね」
「それはあまりよろしくないねぇ……」
 
 レックス隊長が知っていることはそこまで。
 手一杯と言いながら、リーダーの存在を証拠付ける物すら見つかっていないのな。
 そして同じく手一杯と言いながら、帝都をうろうろとしているだけではないのかねぇ?
 
 

「さて、どうしようか」
「二つに一つ、盗賊ギルドを傘下に収めるか、壊滅させるかどっちかね」
「どっちがいいと思う? 俺は市民のことを思えば壊滅させるべきだと思う。それに貧乏人がやけを起こしてグレイ・フォックスに従ったりしたらあまり好ましくない」
「それじゃあギルドに乗り込んで蹴散らしてあげましょうよ」
「しかしそのギルドの存在すらうやむや……(。-`ω´-)」
「困ったわね……」
 
 俺と緑娘の意見は、盗賊ギルドを壊滅させることで一致した。
 しかしその存在すら分からないでは手の出しようが無い。ブラックウッド商会の本部に乗り込むとか、そういうのとはわけが違うのだ。
 
「盗賊ギルド、誰が知っているのかしら?」
「わからん。でもあの人なら何か教えてくれるかも」
「誰?」
「スキングラードの南に向かうぞ」
 
 
 こうして、再び冒険の日々が始まったような気がしたのである。
 

 数週間ぶりに帝都から出ることになった。
 のんびりした生活にも飽きてきたところだ、ちょっとばかり刺激を求めてだな。
 
「スキングラードの南……、何があったかしら?」
「人里離れた場所にポツンと――」
「あっ、愛人の元に行くわけね?!」
「誰が愛人やねん」
 
 どうでもいいけど、二人乗りユニコーンは相変わらずなのな。
 
 
 ………
 ……
 … 
 
 

 というわけで、名も無き場所に到着。
 魔術師ギルドで、たぶん俺に次ぐ実力を持っているのはたぶんこの人だと思う。
 彼女の名前はリリィ・ウィスパーズ、マジッククリエイターであり、この人が作った魔剣は、緑娘も愛用しまくっている。
 魔銃に暗視の指輪、いろいろと便利な物を作ってくれる人。たぶん物知りだとも思う。
 

「リリィさんこんにちは。オオカミがどうかしましたか?」
「あらアークメイジ、ごきげんよう。使い魔にできないかと試していたけで、どうやら失敗して動かなくなってしまったのよ」
「俺はイノシシと組んで、アリーナでタッグマッチをしたことがあるぞ。全然役に立たなかったけど」
「それで、今日はどういった用件かしら? 特に物資の補給は要求していませんが」
「リリィさんは、盗賊ギルドについて知っていますか?」
「聞いたことはあるけど、実在するか調べたことはありません。それは衛兵の仕事です。それで、盗賊ギルドがどうかしたの? 何か盗まれたの?」
「いえ、町の平和のために壊滅させようかと。実在するのであれば、ですが」
「そう、アークメイジも忙しいのね。しかも魔術師ギルドと関係ないところで。それじゃあ知っていることだけ教えてあげるわ。私が思うに、町の泥棒や物乞いに聞くのが手っ取り早いと思うの」
「なるほど、泥棒のことは泥棒に聞けか」
 
 泥棒と言えば……
 一番に脳裏に浮かんだのは、ブラヴィルの町に居た挙動不審なアルゴニアン。
 絶対あいつは泥棒だ、たぶんそう思う。
 
「ありがとう、心当たりがあるから聞いてみる」
「がんばって。あといい方法を教えてあげるわ」
「伺いましょう」
「組織の壊滅を狙うなら、親玉を叩く。これはマニマルコを退治したあなたなら分かると思うけど」
「あたしはブラックウッド商会のリザカールを退治したよ!」
「でも盗賊ギルドは存在があやふや、グレイ・フォックスの存在も確実な物ではない。そこで、一旦盗賊ギルドに潜り込むのよ。仲間の振りをして仕事に励み、頂点まで登り詰めるの。そうすれば、傘下に収めるも解散させるもあなたの思うがままよ」
「なるほど、スパイ大作戦ですね」
 
 
 リリィに聞いた作戦は確かに使える。
 盗賊ギルドに潜り込んで信用を得ると、その内グレイ・フォックスと出会うかもしれない。
 そして最後の最後で組織を裏切って、一網打尽に逮捕してもらう作戦。素晴らしい!
 
 
 ………
 ……
 …
 
 
 というわけで、ユニコーンを飛ばしてブラヴィルの町へと急いだ。
 コソコソしたアルゴニアン、奴なら絶対何か知っている。
 

「やぁ、こんにちは!」
「シティ=スイマーを見た者は? 銀色の水面を走っているのかい? 闇の中を影のように――」
「盗賊ギルドって存在するでしょうか?」
「ない」
 
 ……(。-`ω´-)
 
 隠してやがるな?
 シティ=スイマーと名乗るものは、立派で善良な市民だと言っているが、嘘付けw
 それになんで一部のアルゴニアンはポエマーなんだ?
 ソラノ=コエ=キクみたいな名前だな! 何だよ町を泳ぐ者って!
 
 
 仕方が無いので、リリィに言われたとおりに物乞いに話を聞くことにした。
 そういえば、レックス隊長は貧乏人がグレイ・フォックスを信仰しているって言っていたっけ?
 いくらか多めに金を与えたら、あることないことベラベラ話してくれるかもしれない。
 

「おいっ、1G欲しいか?」
「ありがとうございます」
「ほれっ、100Gじゃあ!」
「これはこれは……」
「ところで、グレイ・フォックスについてだが……(。-`ω´-)」
「彼を探しているのかい?」
「ああ、奴を逮捕――じゃなくて、彼と共に働こうかなってね」
 
 おっと危ない。
 リリィの作戦では、最初は仲間の振りをして潜入するだったな。
 
「ではあなたを信頼して秘密を教えましょう」
「伺おう」
「グレイ・フォックスについてもっと知りたければ、真夜中にダレロスの家の庭に行ってみなさい。そこは帝都の港湾地区にあります。私が言えるのはそこまでですね」
「港湾地区ね」
 
 これもレックス隊長が言っていた。「特に港湾では」と。
 何が待っているのかわからない。
 しかしこれだけは言える。
 
 
 ――俺達の冒険がまた始まった!
 
 
 
 
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