ドーンガード編2 ~傲慢な弓師~
さて、ドーンガードを目指してきた一行は、ここでイスランという者に会って、吸血鬼ハンターに入隊する資格があるかどうか見極められるそうだ。
これまでに何度かドーンガード、ドーンガードと言ってきたが、ドーンガードとは砦の名前だった。
ここはドーンガード砦――
吸血鬼ハンターの本拠地である。
イスランは俺を見ただけで、入隊は歓迎だと言ってきた。
ドラゴンボーンの噂はここまで響いているのか?
それともテュリウス将軍の推薦でもあったのか?
それとも、猫の手でも借りたいほど切羽詰っているのか?
現在、吸血鬼ハンターを大きく募集している状況だ。
それは廃墟寸前のドーンガード砦を修復する間に、外の世界で吸血鬼達に戦いを挑む者が必要だからだ。
つまり、割と切羽詰っているってことですねw
そこで俺に持ち込んできた話は、番人たちが探っていた洞窟と、吸血鬼の攻撃との関連性を調べることだ。
そこはディムホロウ墓地――
初めて聞く名前だが、番人のトランが案内すると言う。
そこには、遥か昔の吸血鬼の秘宝があると確信しているそうだ。
ということで吸血鬼どもが、ディムホロウ墓地で何を探していたのかを確かめることが必要だ。
他に聞いたこととしては、以下の通りだ。
吸血鬼ハンターの心構えとして、軽率な行動は死を意味するので慎むこと。
リスクを冒さず、痕跡を残さず、常に注意を怠らないこと。
ラムリーザ「他には?」
イスラン「ほら、クロスボウを使え。あの悪魔どもが近づいてくる前に攻撃するには最適な武器だ」
ラムリーザ「クロスボウだって? そんな武器は素人かヘタレが使うようなものだ」
リセッテ「ちょっとww」←クロスボウ使っている人
ラムリーザ「俺は弓だ」
イスラン「なるほど、好きにするが良い。砦の中にあるものも好きなだけ使うが良い」
クロスボウはさほど訓練無しでも使いこなせる、即席兵士用の武器だ。
俺はそんなものは使わん。
イスラン「おい、そこの若いの、影でコソコソしてないで姿を見せろ、名前は?」
アグミル「俺は……、いえ、私の名前はアグミルです」
ふむ、もう一人の新入りはクロスボウを使うようだな。
未熟な素人には丁度いいかもな。
ラムリーザ「俺は訓練不要なんだな」
イスラン「そうだ、はよトランと共に仕事にかかれ!」
そうだろう、そうだろう。
俺ならこの距離からでも――
リセッテ「ちょっと、危ないわね!」
距離だけでないぞ!
ど真ん中だぜ!
ふははははは!
イスラン「お前の実力はわかったから、はよ行け!」
トラン「ディムホロウ墓地だぞ! 先に行ってるからはやく来るんだぞ!」
はいはい、わかったわかった。
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