隠匿の炉床墓地前編 ~似非幽霊~
イヴァルステッドには隠匿の炉床墓地というところがある。
村の人からは不吉な場所と言われていて、近づかない方が良いと警告してくる。
なんでも、亡霊にとりつかれているからだそうだ。
宿屋の主人ウィルヘルムも一度亡霊を見たことがあると言った。
その墓の近くの宿屋だということで、商売に支障が出ていて困っているという。
そこで、できることなら調査して欲しいと依頼してきたものだ。
数年前に、ウィンデリウスというトレジャーハンターが墓に向かったそうだ。
しかし、墓から悲鳴が聞こえてきて、それっきりだそうだ。
どうもやばい場所みたいだな。
だが困っているならなんとかしてあげよう。
ここが隠匿の炉床墓地。
イヴァルステッドの西の外れにある墓地だ。
これまでにも何度か見た遺跡のようなものだが、ここは幽霊が出るそうな。
慎重に行こう……
まぁ、どうせ「わんわんお」とシンディングが大騒ぎするのが目に見えているけどなw
…………
???「ここを立ち去れ……、ここを立ち去れ……、立ち去れ……立ち去れ……、去れ去れ去れ(残響音含む)」
なんぞ?
ラムリーザ「おい『わんわんお』何か言ったか?」
ミーコ「わんっ」
違うわなw
正面のミイラでも喋ったか?
もう、「何が喋っても驚かない」ということにしておこうw
謎の声が響いた以外は、これといってなんでもない墓だ。
ゾンビが動き出すことも無い、とにかく「まともな」墓だ。
…………
???「生ある者は死者を恐れよれよれよれよ(残響音含む)」
ラムリーザ「なんぞ?!」
幽霊が突然襲いかかってきやがった(;´Д`)
これか?
これが混乱の現況か?!
シンディング「うおおおーーーーん!」
ミーコ「わんっ! わんっ! わんっ!」
うむ、予想通りの展開(。-`ω´-)
相変わらずえげつない攻撃。
幽霊相手でも恐ることなく容赦無いですなー。
???「ああ! 哀れな定命の者よ!」
……どっちが哀れなんだろう?
ほら、全然聞く耳持たず。
時々俺自身も恐ろしく感じることもある頼もしさよ。
シンディングと「わんわんお」が幽霊相手にドタバタしている間に、俺はこの辺りを調べて見ることにした。
部屋のテーブルには日記と薬が置かれている。
薬はよくわからんが、日記は「ウィンデリウスの日記」と書かれている。
姿を消したと言われるトレジャーハンターのものじゃないか。
日記には、この墓地の宝を独り占めするために、薬を使って入ってくるものを驚かせていたということが書かれていた。
その薬は幽霊のようになる効果があるようだ……、この薬がそうか。
って、今あいつらが暴れている相手がウィンデリウスじゃないのかね?
ラムリーザ「そいつは本物の幽霊じゃない、お前らもちつけ!」
あー、あー、あー、やっちゃったよ……
「わんわんお」のやつ、得意げになってらぁ。
ま、先に手を出してきたのは、この似非幽霊だからな。
過剰防衛かもしれんが、正当防衛だ。
しかし日記の最後が怪しい。
なんだかこの墓地の何者かに囚われてしまったような雰囲気になっている。
その何かに操られて襲いかかってきたということか?
まあよい。
これで幽霊騒ぎは無くなるということだ。
奥に続く扉があったが、開ける術がない。
この類の扉を開けるには、ドラゴンの爪が必要なのだが、手持ちの爪では開かない。
とりあえず、「ウィンデリウスの日記」をウィルヘルムに届けますか。
全てはウィンデリウスの仕業であり、その彼も墓地の何かに取り憑かれてやってしまったということだ。
~ Mission Complete ~
報酬に「サファイア・ドラゴンの爪」を頂いた。
うむ、これで先程進むことができなかった先に進むことができそうですな。
今回入手したもの
84G
ルビー(上質)
幽霊の秘薬×2
報酬
サファイア・ドラゴンの爪
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