ダンコリ・ウォークにて ~サルの下着~

 
 ここはエルスウェアの港町、ダンコリ・ウォーク。
 港町で間違ってないよな?
 

 ここでもカモメがまるで風のように空を飛んでいるねー。
 それよりも大きな船が目立っている。
 アンヴィルと違って埠頭とかが無いけど、船にはどうやって乗っているのだ?
 

「やあこんにちは旅の人。俺はダヴリック、ガレオン商船ヒメセミ号の一等航海士だ」
「やあこんにちは港町の人。俺はラムリーザ、帝国魔術師ギルドのアークメイジだ」
 
 む、俺の方が台詞、一文字少なかった。出だしは一文字勝っていたのだけどなぁ
 アルゴニアンやカジートが持っているのは銛か? 槍か?
 エルスウェアに現れた三又の槍か?
 
「船に乗りたかったら、そこのボートを使っても構わんぞ」
「それでは遠慮無しで」
 

「何をしているのかしら?」
「このボート動かん、押してくれ」
「嫌よ」
「これ旅の人であるアークメイジ、俺のボートはそれじゃない」
「違うんかい!」
 
 
 船は後回しだ。
 ダンコリ・ウォークの町並みを散策――と思ったけど、少し歩くだけで端まで行けてしまうぐらい小さな漁村でした。
 しかし村外れで謎の光景が――
 

 下着姿で海の中に入ったままの人がいる。何をしているのだろう?
 ビキニスタイルのお嬢さんは、恥ずかしくて海から出られなくなったのだろうか?
 

「あぁ!? 何下着姿で海に入ってるんだよ! クソが!」
「悪かったわね! 猿どもがあたしの服を盗んで森に逃げていきやがったんだよ!」
「それは猿じゃなくて人間ではなかったかね? 猿と人間の立場が逆転しているというか……」
「いいや、猿だった。あんた丁度いい所に来てくれたな、あの猿どもからあたしの服を取り返してきてくれないか? そう遠くまで逃げていないはずだよ」
「しょうがないな、助けてやるよ」
「恩に着るよ! あの小さなケダモノどもは、西の森へと逃げていったよ!」
 
 まぁ、いろいろな人が居るものだな。
 猿ということは、またテンマー・エイプなんだろうなぁ
 
 猿を探しに、ダンコリ・ウォーク西の森へ入ったところ、すぐ近くで猿の一団に出くわしたのだった。
 

「ウッホホホ、ウッホホホ、女の服、ウッホホホ」
「……(。-`ω´-)」
 
 こいつら、服を奪って踊ってやがる。
 猿どもにとっては、人間の衣類も宝になるのだろうな。
 
「おいっ猿ども、その服を返しやがれ!」
「ウッホホホ、ウッホホホ」
「何を猿に話しかけているんだか」
「待て、さっきこいつら『女の服』と言った」
 

「返せよ、返さないと力ずくで奪い返してやるぞ」
「ウッホホホ、ウッホホホ」
「プリズム・スプラッシュ!」
 

 とまぁこんな具合で、ある。
 
 
 ………
 ……
 …
 
 

「ほら、これが猿どもの持っていた服だよ」
「よかった! 危うく下着のまま家にコソコソと帰るところだったよ」
「それは何よりです」
「お礼にこの真珠をあげるよ。泳いでいた時に見つけたものさ。もっと凄い宝物をお探しなら、良い事を教えてやるよ!」
「伺いましょう!」
「よし、耳かっぽじってよく聞けよ」
 

 服を奪われたグレッチェの話では、ここからさらに南に行った場所に「珊瑚でできた洞窟」があるらしいのだ。
 だがその入り口は人魚達に守られていて、入れなかったのだとさ。
 地図上だとダンコリ・ウォークがギリギリ南の端で、それ以上南は表示されないので感覚で進むしか無い。
 

 というわけで、南の海を進軍だ。
 服を脱いで飛び込むと猿に奪われるので、服は着たまま泳ぐのが正しい――のか?
 

 シロディールでは見かけない魚が泳いでいるね。
 スローターフィッシュは居ないみたいだけど、なんだかサメみたいなのが居たりする。
 

 そしてしばらく南へ泳いだところで、海底に眠る洞窟を見つけたのだった。
 こんな所の洞窟でも、きちんと入り口がついているのな。
 というわけでサンゴ洞を発見した。さあ、宝探しと行こうか!
 

 洞窟の中に入ると、金色っぽい体した半漁人みたいなのが襲い掛かってきた。
 これがグレッチェの言っていた人魚なのだろう。
 

 人魚の名前はシーラミア。
 退治するとシーラミアの根が手に入る。呪文を反射する力と、運を持続的低下させる効果のある錬金術素材だ。それ以上の効果は、わからん。
 あとは真珠と、シーラミア・クイーンのチェストの鍵が手に入った。
 

「う~ん、この珊瑚だけでも十分な宝になると思うけどな」
「昔話に出てくる宝物って、金銀珊瑚と表現されることが多いわね」
「鍵が手に入ったということは、どこかに宝箱があるはずなんだけどな」
 

 そして宝箱は、洞窟内にあった亀裂の間にあったりした。

 中身はシーラミアの銛、泳ぎ手のブーツ、ソウルジェムだった。
 この銛は、ダンコリ・ウォークの住民が持っていたものとそっくりだね。
 

「どやっ、まさに現代に蘇った三又の槍!」
「斧爆弾なのに、なぜ三又の槍なのかしら?」
「ん? 何かと勘違いしてないか?」
「それじゃあネプチューンでいいわ」
「ネプチューンとポセイドンの違いを述べよ」
「地域で読み方が違うだけだわ」
「ん、それでは泳ぎ手のブーツを履いてみてくれ」
「嫌よ」
 

 緑娘は嫌がったが、無理矢理履かせてみたりする。
 うん、ニードルヒールよりもこの方が安全だし、緑色が似合っているではないか。
 どこぞの洞窟にあると言われているマンティスブーツとやらも、こんな感じなのだろうな。
 

 この洞窟には、タツノオトシゴみたいなのも居たりする。
 襲ってこないので、そのまま放置。
 マリモみたいなのはノウサンゴ。意志力の持続的低下と、体力の持続的低下の効果があるのだ。毒かよ……
 後は宝箱の近くに生えていた、レッドケルプといった植物の浮き袋。こちらは走力の回復と、水中呼吸の効果がある素材だ。浮き袋の中の空気を吸うのかな?
 
 そんなところだ、洞窟の宝も回収したことだし、海の探検はおしまい。
 

 あとウニな、タスラにも居たやつだ。
 ウニの卵は美味いけど、食べ過ぎると痛風になる諸刃の剣。
 素人はりんごでもを食ってなってことだ。
 ……あれっ? 前もそんなこと語った気がするぞ?
 
 そう言えば今回も海底洞窟で普通に緑娘と会話していたな。
 テレパシーは実在するのかもしれんな……(。-`ω´-)
 
 
 
 




 
 
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Posted by ラムリーザ