トパル湾にて ~ソーラーバ浜とイアスの祭殿~
シロディール最南端はレヤウィンである。
レヤウィンは、エルスウェアとブラック・マーシュに挟まれた場所であるが、どちらかと言えばブラック・マーシュの影響が大きいようで、雨が多く湿地帯が広がっている。
それでは海岸ルートを通っての、エルスウェア旅行の再開だぜ。
レヤウィンからエルスウェア南部にかけての海、ここはトバル湾と言い立て札にもトバルと書かれていたりする。
この辺り、確か何かの仕事で来たことあるなと思ったら、ヴィラヌス・ドントンがトロールに襲われて死んだという見捨てられし鉱山、別名放置鉱山がある場所の近くだった、アーメン(。-`ω´-)
しかしこのトバル湾には不思議な場所もある。
海面から生えている樹木。マングローブか?
まぁ世の中には塩生植物というものもあるから、別に珍しくも無いのだろう。
コンブやワカメも、海の中に生えている植物だからな。
そんな感じに海岸を走っていると、エルスウェアお馴染みの赤い世界が現れた。
広葉樹林が突然ココヤシの林に変わるのな、まるで線を引いたかのような変わりっぷりが清々しいぜ。
そして気候も、じめじめした感じだったのが一気に乾燥する。足して二で割ったら、コロルやシェイディンハルのような、過ごしやすい気候になるのにね。
「海だーっ!」
「定番の掛け声だな」
「ジ=スカールはそれほど海が珍しいとは思わない」
「うむ、歓声を上げるようなものでもないな」
「何よ二人とも、乗りが悪いわね!」
「海だな」
「うむ、海である」
とりあえず緑娘に合わせて、海だと言っておく。
なんだか不満そうにしているが、気にしないでおこう。
エルスウェアの海岸か。
アンヴィル西の海岸とはまた雰囲気の違った海岸だな。
海に向かってぐにゃりと曲がっているココヤシの木が気になったりするけどね。木が気になる、木だけに――こほん……(。-`ω´-)
何か飛んでいるなと思ったら、カモメであった。
カモメはまるで風のように飛んでいるな。そして空は黙っているけど、何かを教えてくれているような気がするんだ。
ぬ、どこかで聞いたような文言だとか抜かすなよ……(。-`ω´-)
そして、この海岸に生息している蟹は、やたらと赤い。
シロディールの泥蟹は汚い色をしているが、ここの蟹は美味そうだな。
しかしこの蟹も何故か襲い掛かってくるので、その度に緑娘が魔剣を振り回している。
たぶん俺と二人きりだと、踏み潰しているのだろうな……
この海岸は、ソーラーバ浜。
トバル湾に面するエルスウェアの海である。
地図を見ると、傍に祭殿があるみたいなので、そちらに向かってみた。
祭殿と言えばデイドラ。エルスウェアではどのデイドラが一番信仰されているのだろう?
しかし海岸から離れて少し内陸部に入ると、猿のようなゴブリンのような、それと黒い猪のようなドレモラのような、が襲い掛かってきたりする。
猿みたいな奴は、テンマー・エイプ。エルスウェア南部の森がテンマーの森らしいので、その森のエイプ、要するに猿なのだろう。
黒い猪のような奴は、黒鱗のドゥルゾグ。ドゥルゾグの肉が手に入るが、美味そうではないので入手しない。ドゥルゾグの意味はわからん、ドレモラの一種だと思うが……
他にはクランフィアも襲い掛かってきたが、そういえばコリントの住民が密林はクランフィアの群れで一杯とか言っていたな。ここが密林とはあまり思えないけどね。
そして、祭殿だと思われる場所には、ミノタウロスの集落で見かけたのと同じトーテムがあったりする。
すぐに周囲を警戒するのだ。
「近くにミノタウロスが居るかもしれない、気をつけろよ」
「ここはイアスの祭殿、ミノタウロスとは関係ない」
「イアスって何?」
「ジ=スカールは知らない」
それだとこの祭殿はなんだろうね?
テンマー・エイプが信仰しているのだろうかな?
ミノタウロスを模った像みたいなので、人間が信仰――と思ったけど、ペライトの様にドラゴンみたいなのを信仰している人も居るから不思議ではないのかもしれん。
要は牛の神様とでも思っておけばよいのだろう。
ちなみにテンマー・エイプは、ヤシの実というものを持っていた。
やっぱりあのココヤシから実が取れるんだ。確かココナッツてやつだよな?
スタミナ回復は良いとして、運を回復するって何だろう?
外的要因で運が下がることもあるのだろうかな、上がったり下がったりするようなものでも無いと思うが……
とりあえず不幸が目立つなと思った時は、このヤシの実を食べたら回復するのだな。
なんかおまじないみたいな食べ物だなぁ……
そんな感じに西へと向かっていると、ソーラーバ浜は終わって岩肌から直接海に出る、所謂岩石海岸へと変わっていった。
とりあえずコリントへ戻る前に、もう少し海岸を西へと向かってみようと思う。
すると遠くに、立派な船と新たな町が姿を現したのだ。
あそこはエルスウェアの港町かな?
ちょうど良い機会だから、次はあの港町を散策してみようと思う。
続くのだ――
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