テンマー森林にて ~ヒメセミ号、マラバーシ浜、アガマナスの司祭~
さて、コリントに戻る前に、もう少しだけこのダンコリ・ウォーク周辺を見ておこう。
「まずはあの船に乗り込むぞ!」
「乗っ取るのかしら?」
「乗っ取ってどうするのだ?」
「海賊王になるのよ」
「すでにアンヴィルのひみつちきで、海賊軍団を配下にしておる……(。-`ω´-)」
この漁村の民であるダヴリックが言っていたガレオン商船ヒメセミ号。
船に乗りたかったら、そこのボートを使っても構わんと言っていたので、乗り込むためのボートを使ってみるのだ。
「船頭ちょっと待て、買いたいものがあるのだが?」
「なんでげしょ旦那?」
「その爆竹だ」
「何に使いやしょ?」
「祝い事に使う、三本まとめて欲しい」
「それで、どれから火をつける?」
「三本同時だ、平和を祝う」
「旦那の名は?」
「姓名判断でもするのか? お前はただの船頭だろうが」
「何の話をしているのかしら?」
「なんでもなかとですばい……(。-`ω´-)」
ガレオン商船ヒメセミ号、ヒメセミってやっぱり姫蝉かな?
商船というが、とくに商売をしているわけでは無さそうだ。
タスラと繋がっている密輸団なら潰して――やる必要もないな。俺達に襲い掛かってきたら返り討ちにするということで。
船から眺めるダンコリ・ウォークの町並み。
家は五軒、五世帯が住民である。一等航海士にアルゴニアンとカジート、猿に服を盗まれたグレッチェ。思い当たる住民はこのぐらいだなぁ……
まぁクロップスフォードは一世帯が住んでいる町(?)だけどね。
船には何も無かったので、ダンコリ・ウォークに戻って一軒一軒お邪魔してみる。
民家はボロボロだったが、魚屋だけはしっかりとした作りになっていた。
「可愛い可愛い魚屋さんっ」
「こんちはお魚如何でしょ?」
「今日はまだまだいりません」
ウニの卵、エビ、サメの牙、センネンボクがシロディールでは見かけないものだな。
サメの牙をどう調理するのかわからんが、カニ肉安いなー。
やっぱり海岸にたくさん居るから安いのだろう。逆に高いセンネンボクが高い、コンブみたいなものかな?
なんか店の中で刃物振り回している奴が居るなぁと思ったら、魚をさばいていた。
なんだかスローターフィッシュに見えるけど、この辺の海に居たっけな?
人魚――シーラミアも捕まえてきたらさばいてくれるのかな?
さて、テンマー森林を見ておくぞ、と。
たしかこの森林に、アガマナスの司祭と呼ばれる妙なカルト教団が住み着いているという話をコリントの住民から聞いていた。
死霊術師みたいだったら退治する、ただの土着信仰なら踏み込まずに干渉しない、これで行こう。
「ん? 黒猪か? でかいな」
「ハンターの仕事かしら?」
「んや、まだ請け負ってない」
「それじゃあ退治するよ」
うん、なんだか緊張感無いねぇ
しかしその時、別の方角から何者かが駆けて来るのだった。
「ウヒャホ、トゥルットゥー、パニャランジャーッ!」
「ニャホ、トゥルットゥー、タッタラマージ!」
「マンダラホンダラ、クランフィアトゥルットゥーッ!」
「何ぞ?!」
突然現れた三人組は、謎の呪文を唱えながら俺達に襲い掛かってきた。
クランフィアを召喚できるとなると、それなりに魔力を持った――アガマナスの司祭か?!
「アガマナスの司祭かな? 俺達は敵じゃないぞ!」
「ホニャラフニャラ、パップラドンカルメーッ!」
「トゥルットゥー、トゥルットゥー!」
「トゥルットゥー、トゥルットゥー!」
「だめだ言葉が通じない、仕方ないから懲らしめて――こいつら悪いことしてないからなぁ、適当にやってしまいなされ(。-`ω´-)」
とまぁ、アガマナスの司祭でした。
突然現れて、突然襲い掛かってきて、何も分からないまま退治されてしまったカルト教団、三人!
結局正体も目的は分からぬまま、コロッサスの大広間の位置を示すという石版もわからず。
アガマナスの司祭の件は、X-FILESに保管することにしよう。トゥルットゥーッ!
テンマーの森林を海側に進むと、そこには別の海岸が広がっていた。
とりあえず、蟹が襲い掛かってくるので緑娘に退治してもらう。
こんな好戦的な蟹は、この国とシロディールぐらいにしか生息していないだろう。
普通は蟹とか人に襲い掛かってこないよね?
いつの間にか巨大な虎まで海岸で暴れていたらしい。
緑娘が無茶苦茶に振り回す魔剣でに巻き込まれて退治されていたようだ。
「ぬ、あの木には登れそうだな」
「ココヤシの木に登ってどうするのかしら?」
「ヤシの実を取って蟹にぶつけるんだ」
海岸の方へ曲がって生えているヤシの木に登ってみた。
別についてこなくてもいいのに、緑娘もジ=スカール先輩も登ってくるから困る。
「この熟してない青い実を、海に居る蟹にぶつけるんだ」
「そんなことしたら、子蟹に復讐されるわよ」
「蟹の復讐など怖くないけどな」
「栗で火傷して、蜂に刺されて、糞で滑って、臼に潰されて死ぬと思うわ」
「それ全然蟹関係無いやん!」
「それじゃあ今度はあなたたちも合わせて言うのよ」
「はいよん」
「海だーっ!」「膿だーっ!」「海己だーっ!」
なんかいろいろと混ざっているが、三人とも音声だけは一致していたのだった。
以上、テンマー森林の探索はおしまい。
次はまたハンターの仕事でもやろうかな。
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