アラバスターの町 ~何も無いところ~
さて、レヤウィンへと向かっていると、アイレイドの遺跡製の町へと辿りついた。
ぱっと見では監獄の町みたい。
入り口が鉄格子になっていて、門番が看守みたいだ。
この入り口の門って、闘技場の門と同じかな?
位置はこの辺り、レヤウィンとコリントを結んでいる道を通っていたら普通に辿りつく。
アラバスターという町にはカジートが多く、後は数人のアルゴニアンと人間から成り立っている町である。
町はそれほど広くなく、周囲をアイレイドの遺跡製の壁で囲まれていて五軒の家と井戸があるぐらい。
居住区と集会場、村の条件は満たしている。
町の中央にある井戸には、鍵がかかっていて入ることができない。
井戸の中に入る必要は無いが、鍵が無いと開かない扉で閉ざされているのが気になるね。
そこで、一軒一軒見て回ったのだが、鍵の類は見当たらなかった。
ただ、それぞれの家の中にあったチェストには、スクゥーマが入っているのだ。
まあいいか、カジートにとっては普通の飲み物と言うことで、エルスウェアでは合法ということで。
周囲の壁にも登ってみた。
ここだけ見ればアイレイドの遺跡なのだが、なんだろう? 都合よく城壁みたいになっているように見えるね。
それとも遺跡を掘って、居住区にしたのかな?
隅にはアイレイドの遺跡でお馴染みの入り口があったりする。
「どうしたの? 入らないのかしら?」
「扉みたいなのだが、開かない……(。-`ω´-)」
「フェイクの扉なのね」
埋められているのかどうか分からないが、そこから入ることはできなかった。
以上、それだけである。何も無い町でした。
リメンと違って、市場とかも無い平凡な町――、いや村レベルかもしれん。
住民に話を聞いてみたが、とくに困ったことも起きていない模様。
そんなわけで、東への移動を進めることにしたのだった。
エルスウェア南部国境には、検問とかそんなのは無くて普通にレヤウィンを見下ろせる丘だったりする。
やっぱり東部連峰が荒れていただけで、同じ帝国内、国境と言ってもそんなに監視する必要は無いのかもしれないね。
立て札にはコリント、トヴァル、オークレストと書かれている。
二つは行ったり聞いたりしたが、トヴァルって何だ?
ジ=スカール先輩の話では、トヴァル湾という場所があるらしい。
ではエルスウェアに戻るときは、海岸沿いに進んでみよう。
………
……
…
さて、レヤウィンに来たのは荷物整理とミーシャへの土産。
ミーシャは羊小屋には居なくて、いつもの小島の上に居たりした。
「あれっ、今日はネコさんが居るよ?」
「ジ=スカール先輩だ、魔術師ギルドの先輩に当たるから敬うように」
「ミーシャまだ魔術師ギルドに入ってないもーん」
「推薦状――というより子供はまだ入れないか」
「そうだミーシャちゃん、戦士ギルドに入りなさいよ」
「ミーシャ力無いもーん」
「それよりもミーシャに土産物だ。ここからだと西隣の国になるエルスウェア産のパイナップルという果物だ」
「わーいのー、ミーシャ果物だーいすきー」
「食べ過ぎると風船病にかかるから気をつけてな」
「えーと、疾病耐性はニンニクとベルガモットの種。それからクランフィアの爪にツリガネタケのカサ。これで病気の対策ができるから大丈夫。風船病にかかっても、マンドレイクの根やベニチャワンタケのカサからお薬ができるよ」
「参りました……(。-`ω´-)」
ミーシャよ、早く大人になって俺を錬金術の面からサポートしてくれ……
「ねーミーシャちゃん、あたしにもパイナップル頂戴」
「風船病になっちゃうよ? ミーシャは後で薬飲むから平気だけど」
「あんなの嘘に決まっているでしょ? だいたい風船病って聞いたこと無いわ」
「嬉しい顔がちゃんとできなくなる病気だよ」
「えっ? ほんとにあるの?!」
なにやら適当に作り上げた病気が、ミーシャの手によってどんどん掘り下げられているようだ。
ほんとうはパイナップルをミーシャに渡している時、緑娘の風船みたいなおっぱいが目に入ったから言ってみただけなのだけどな。
さて、これにて荷物整理と土産配布は完了。
次は海岸ルートを通ってエルスウェアに戻るぜっ!
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