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コインの表と裏後編 ~ストリーキングの汚職衛兵~

 
 ブルーマに来て十日目ぐらい?
 俺は、何故か牢屋の中にぶちこまれた。
 いや、理由はちゃんとあるのだけど、正直まだ納得しているわけではない。
 
 ブルーマに住むアルノラに、ジョランドルが隠した金を探すための手伝いをすることになり、情報を引き出すためにジョランドルの入っている牢屋に向かうことになったのだ。
 ジョランドルを油断させるために、罪人として……。


 うわー、牢屋だ、初めて入った! 俺、すげー!
 ――って普通は一生入らない人がほとんどだよ!
 前科がついちまうが、どうせ騒乱罪だ。一月もすれば、誰も覚えていないだろう。
 それまでは……、衛兵を一発蹴ったぐらいで後ろ指さされ続けるような国じゃないことを祈ろう。
 
 とりあえず、ジョランドルに話を聞く。衛兵が外からじっと見ているが、気にしている場合ではない。
 ジョランドルは、俺が牢屋にぶち込まれたということで、衛兵の仲間ではないことを認めたようだ。
 
 しかし、ジョランドルの話を聞いたら、よくわかんなくなってきた。
 話の内容が、アルノラに聞いたものと全然違う。
 つまり、全てはアルノラが仕組んだことで、ジョランドルはアルノラにハメられて牢屋入りになったのだという。
 そこで彼は俺に命じた。アルノラを殺してアミュレットを奪って来いと。そうすれば、宝は全部お前のものだ、と。
 
 ……うーむ(。-`ω´-)

 よく考えたら、宝の隠し場所は黙っていて、服役を終えてから回収すれば済むのでは? と思ったが、ジョランドルの事はどうでもいいや。
 金を手に入れるのより、アルノラが憎いってことですかな?
 
 しかし、牢屋入りまでは我慢したが、殺人まではやりたくない。
 罪人ならともかく、こんな痴話喧嘩みたいな物で……、いや、ジョランドルの言う事が正しければ、アルノラは罪人だが……。


 ふう、一日ぶりのシャバだぜ。
 懲役一日か、こんなん留置所で一晩過ごしただけみたいじゃないか。
 それで早速アルノラの所へ向かったのだが、敵意の無い者をわざわざ殺したくないなぁ……。
 などと思っていたら、アルノラはジョランドルが持って来いと言ったアミュレットを預けるので、それを見せてこいと言ってきた。
 ただし、金を持ってこないと衛兵にいいつけると。
 かまわんよ、俺は衛兵暴行罪の前科持ちだw
 
 ま、そうしよう。
 なるべく死人が出ない方法で話を進めよう。
 
 というわけで、そのアミュレットを身につけて、再び牢屋へと向かう。

 ジョランドルはアルノラは死んだと思って、金の隠し場所を教えてくれた。
 ブルーマ外壁の外、北門のそばである。
 
 ………
 ……
 …
 
 北門から外に出て、周囲を調べていると、突然襲い掛かってくる奴が居た。

 こいつ、牢屋でジョランドルと話をしていた時、外で聞いていた奴だ。
 こいつの話では、衛兵なのに、アルノラを殺すわ、俺まで殺そうとするわ、とんでもないやつだな!
 
 そういうわけで、俺はこいつに、死よりも恥ずかしい目に会わせてやる事にした。

 ジ=スカールに教わった、イタズラ魔法。

 こんなところで役に立つとはな!
 いや、役に立っているのかどうかは不明だが……
 これで戦意を喪失してくれれば、後はこっちの思うがまま。叩きすえてやろう。
 裸の衛兵として、汚名を被るが良い。
 

 しかし奴は、驚くどころか逆上して追いかけてきやがる。
 いかん、なんか気持ち悪くなってきた……。
 裸の男に襲われる、こわいよー!
 
「衛兵! 衛兵! 変な人が居ますよ!」
 
 俺は、大声を叫びながら門の側まで戻っていった。
 衛兵は、すぐに異変を察知し、その裸の男に斬りかかっていった。

 変質者には死を――、ですか。
 俺も真面目に生きていこう。

 結局裸の衛兵は、正義の衛兵によって始末されたのである。
 
 奴がアルノラを殺したと言っていたのは気になるが、とにかくお金の回収だ。
 ブルーマ北門近くを探索し、それっぽい箱をみつけたのであった。

 中身は金だけじゃなく、宝石も入っている。結構いいもの集めたんだな。
 これで俺の取り分はどこまでになるのだろうか……
 
 しかし、そんな悩みは無用のものだった。

 アルノラに報告しに戻ると、彼女はすでに殺されていた。
 やっぱり野蛮な世界だな!
 
 他の衛兵に怪しまれる前にこの場を立ち去り、お宝だけは全て頂いておこう。
 
 
 ブルーマクエスト コインの表と裏 ~完~
 
 
 
 
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