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いろいろと雑用 ~なんでも屋とか珍品博物館とか鍛冶屋とか~

 
 現在、ディメンシア公爵シルの妄想――ではなく、どうやら事実らしい陰謀について調査しているところだ。
 衛兵隊長ネルリーンからは、ミューリーンという者が首謀者と聞き、マ=ザーダは一日かけて証拠を集めると言っている。
 夜になったらその証拠を聞きに行くというのだが、それまで日中は暇となってしまった。
 そこで、この時間を利用して、いろいろと雑用を済ませておこうと考えたわけだ。
 
 

 朝、バーニスの酒場から出たところ、陰鬱な空が挨拶をしてくれた。
 そうだ、ここはディメンシアだったね。
 この空模様は、どうにも好きになれない……
 
 

 最初に訪れたのは、なんでも屋の店主アジャズダ。
 彼女は、災厄の到来を信じており、その為に備えなければならないと言っていた。
 そこで俺に、災厄と戦うための三種の神器を探してくるよう依頼してきたわけだ。
 
 そして今、崩壊のアミュレットに、沈静のズボン、そして乾きの指輪の三つを揃えている。
 
「何か見つかったの?」
「崩壊のアミュレットはここにあるよ」
「ありがとう! これは今後の安全の鍵となるものよ!」
「これを付けても装備が破壊されるだけだが、裸になりたいん?」
「当然よ! 災いが起きても、アジャズダは何も取られたりはしないようにする!」
「取られるぐらいなら壊してしまえですか……(。-`ω´-)」
 
 こいつ、ヤンデレの亜種だな。
 好きな人が自分の物にならないのなら、いっそ殺してしまえばいい。
 災厄により装備を取られるぐらいなら、その前に破壊してしまえ。
 
 やーねー。
 
 
「で、鎮静のズボンはなんで要るん?」
「生存の鍵! 大災害で死ぬ一番の理由は、パニックによるものよ! アジャズダは鎮静のズボンで冷静を保つから」
「このズボンを履いてた奴は、全然冷静じゃなかったアルよ? すうぃーとるぉぉるぅ!」
 
 ま、そいつがズボンを脱ぐ瞬間、混乱さは最高潮に達していた。
 変態が履いていたズボンだということは、この際黙っておいてやろう。
 
 
「で、乾燥の指輪は?」
「これ一つで、何でもこなすのよ」
「一つの指輪は、全てを統べる――か?」
「いぐずぁああくぅとぉるうぃぃぃぃ!」
 
 すでに鎮静のズボンの影響が出てきておる。
 こいつも冷静さを失って、ようやく登り始めたばかりだからな! この果てしなく遠い変態坂をよ!
 
 アジャズダは、三種の神器を与えたお礼に、「アジャズダのパラノイア」という、相手を激高させる魔術を教えてくれた。
 この世界の住民は、そんな魔術を掛けなくとも最初からおかしいけどね。
 
 しかし、最後に渡した乾燥の指輪は、珍品博物館から無断で借り出したものだ。
 借りたものは返さねばならぬ、というわけで――
 
 

「キャーッ! どちかん!」
「アジャズダはあなたを触っていない」
「触った! 確かに触ったこの変態!」
 
 緑娘の理論では、女が女を触っても痴漢になるのな……(。-`ω´-)
 それを言うなら、「どちじょ」と言うべきでは?
 
 まあいいや。そんなわけで毎度ながら美人局みたいだが、こっそりと取り返したわけである。
 大丈夫、鎮静のズボンを使って変態を極めたら、災厄の方が勝手に逸れてくれるさ。
 
 
 
 
 次、珍品博物館ね。
 ここまでの冒険で手に入れたよくわからないものを、一つずつ館長のウナに届けよう。
 
「盲目の監視者の目っての持ってきたよ」
「なんと、そんな物見たことないわ! 名誉ある場所を与えましょう」
 

 最初に届けたのは、盲目の監視者の目。
 ウナはこの珍品について、実に異様な標本で、ある勇敢な冒険者によって、もの凄い危険の中で収集されたものだと語ってくれた。
 別にこれを採集した場所は、そんなに危険ではなかったけどね。
 
 
「このシェオゴラス型の琥珀は珍品?」
「なんと! シェオゴラス神とうり二つじゃないのよ! 渋い目が引きつっているところもまっつくついだわ!」
「そっか?」
 

 ウナは、この琥珀を気に入ってくれたようだ。
 自然の神秘には驚かされると言っているが、ん~……
 目と鼻があるようには見えるが、シェオゴラスというよりは第二の顔に似てないか?
 ん、意味わからんね。
 
 
 ウナの気分を良くしたところで、各種届け品の合間に盗難品を滑り込ませる。
 
「ではこの乾燥の指輪は?」
「あれっ? それは私の――、えーと、お気に入りの珍品だったのに……。買い戻したいわ……」
「いや、これも寄贈しますよ」
「それは素敵な提案ね! みんなも指輪が戻ってきて嬉しがるわ、本当にありがとう!」
 
 とまぁ、ごまかして戻したのであった。
 珍品の説明はもう聞いたので割愛ね。
 
 
「次、ディンの遺灰は珍品かな?」
「これはこれは! 名高い狂人の遺灰は、この博物館に相応しい!」
「なるほど、ディンは先覚者だったのか」
 
 先覚者の全てが狂人ではないからな。
 ん、逆か? 当たり前のことやん。
 

 ウナの説明では、ディンは発狂による自殺をしたらしい。
 これこそディメンテッドと言うが、悪い、あまり笑えない。
 やっぱりマニアの方がマシだ――ってあっちもガチ狂人だからなぁ…… 
 
 
「次、ライマークの頭蓋骨は珍品かな?」
「なんですかそれは?」
「あれっ?」
 
 ミルカールの遺跡で見つけた曰くありげな頭蓋骨は、ただの頭蓋骨であったか。
 まぁ頭蓋骨だけでそれが誰だったかは判別つきにくいからね。
 ん、遺灰はなぜディンと分かったのだ?
 
「ではロレンツ・ボグ=トラッターの頭蓋骨は?」
「そんな人は知りません」
「う~む……」
 
 ノッティー・ブランブルで見つけた頭蓋骨も、名前付きで珍しそうだったのに、全然珍品じゃなかった。
 それだと、これは一体何なのだ?
 
 
「じゃあ次、両面表のセプティム金貨は珍品?」
「二つのタイバーは、一つよりも良い! この博物館で大事に扱わせていただきましょう!」
「俺はタイバー派ではなく、マーティン派だけどな。タロスよりもマロスの方が神として相応しい」
 

 ウナの説明では、これは可愛い珍品なのだとさ。
 どの辺りが可愛いのかよくわからんが、この飾り方にはケチを付けさせてもらおう。
 これだと折角両面表なのがわからないではないか。
 俺なら裏表見えるように飾るけどね。
 
 
「えーと、今持ってる物はこれで最後だな。ソウルトマトは珍品だろう」
「あらまぁ、奇妙ねぇ! こんな物今まで聞いたことすらないわ! ぴったりの場所を与えましょう」
「さっきのライマークの頭蓋骨も聞いたことないっぽかったけど、そっちは飾ってあげないのな」
 

 ウナの説明では、ソウルジェムのような働きをするトマトで、その原理はいまだに解明されていないらしい。
 トマトと言えば、どこぞではトマトによる襲撃事件が起きて、巨大トマト殺人事件が起きたというのだ。
 まぁ音痴な歌を聞かせれば解決するけどね、ビッグヘッドにでも守ってもらえ。
 
 以上、珍品博物館への寄贈はおしまい。
 
 
 
 
 次は、カッターの鍛冶屋に行って、狂気の鉱石を装備に変えてもらおう。
 

 今日も化粧濃いのぉ……
 
「えーと、魔法の弓からお願いしようかな」
「はいどうぞ。この弓は優しく呻き、あなたの指に身を委ね、歓喜の叫びを上げつつ敵に激痛を放つでしょう」
「作るのはえーな!」
 
 手抜きしてないか?
 

「どや?」
「あ、それ頂戴!」
「ぬ、初めての反応。これは期待できるかな?」
 
 近距離でしか命中さらせれないのに、やっぱり弓は使いたいのな。
 それでも緑娘は、これまでとは違う反応を見せた。
 今回はレビューに期待!
 
 
 次に作ってもらったのは、魔法の剣。
 カッター曰く、人を少しずつバラバラにし、甘い勝利をもたらしてくれる物らしい。
 

「どや、狂気の剣!」
「呪われたロトの剣みたい」
「なんやそれ……(。-`ω´-)」
 
 やっぱりダメだ。
 緑娘のレビューは、なんだかよくわからない。
 ロトって誰だよ……、しかも呪われているし……
 
 
 次に作ってもらったのは、魔法のクレイモア。
 カッター曰く、本気で腹が立ったら、大きな刃で誰かを叩っ斬ると気持ちがいいらしい。
 いや、それ「お縄」になるからね。スターップ!!
 

「どや、狂気のクレイモアだぞ」
「重そう」
「いや、もっと別の視点で……(。-`ω´-)」
 
 確かに重たいけどさ!
 不思議だよな、一つ重さ2の狂気の鉱石を4つ使ってクレイモアを作ると、突然重さが65になるんだからな。
 57の重さはどこから現れたんだよ! 不思議だねーっ!
 
 
 次に作ってもらったのは、魔法の盾だ。
 カッター曰く、真の友であるこの盾は、いつも誰かをぶん殴りたがっているらしい。
 まぁ攻撃は最大の防御だからね。
 俺もキャプテン・シヴァリングアイルズを名乗るのなら、盾で攻撃する手段も学ばねばならぬというわけだ。
 

「どうだ、俺もキャプテンに相応しいか?」
「マグカップみたい」
「なんでやねん……(。-`ω´-)」
 
 いや、確かに取っ手みたいなのが左右についているけどさー。
 もっとこう、施されている恐怖の魔王みたいな彫りに反応しろよ!
 
 
 最後は、全身装備を一気に作ってもらった。
 鋳型がなくても、魔力を込められないだけで普通の装備なら作れるそうだ。
 だから、キュイラスの鋳型が見つからなかったけど、ここで一気に全部済ませてしまうことにした。
 どうせ使わない、ただの一発芸だからな。
 
 カッター曰く、魔法のブーツは、これで負け犬の頭を踏み潰せばよいのだとさ。
 かかとで目を踏み抜き、血のダンスで床を赤く染める――って、それらは緑娘の専売特許だから……
 
 魔法のガントレットは、敵の心臓を殴りつける時は、これを使うといいらしい。
 そして潰せと――潰すの好きだな厚化粧のカッターは!
 
 魔法の兜は、刃を敵の脳に滑り込ませる一番の方法は、眼孔、耳孔、鼻を貫くことらしい。
 それ、兜の説明か?
 攻撃的だなカッターは――って、それが物理攻撃大好きなディメンシアの考え方か……
 
 最後、普通のキュイラス。
 骨の檻を手に入れたけど、鋭い刃はそれもこじ開けるらしい。
 頼りないキュイラスだなー!
 

「どや、狂気防具一式だぞ!」
「ロビンマスクみたい」
「なんやそれ……(。-`ω´-)」
「身体はピークアブーみたい」
「…………」
「ブーツはブッチャーみたい」
 
 だから誰だよそいつらは!
 緑娘の中では、俺の知らない世界が広がっている模様。
 
 俺がすっかり忘れてしまった、シロディールに来る前に居た世界の常識か?
 
 
 クルーシブルでの一日は、有意義なのか無意義なのか分からんまま、こうして平穏に過ぎていった――
 
 
 
 
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©発行年-2021 らむのゲーム日記