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新たな物語の開幕

 
 第三紀433年、宇宙歴776年、帝国歴467年ぐらい? わからんけど。
 シロディール皇帝ユリエルは暗殺され死んだ。跡継ぎのマーティンも、王者のアミュレットを使い自らをアカトシュの化身とし、デイゴンをオブリビオンの世界へと追いやり消えた。
 
 帝国の元老院議長であるオカトー大議長は、この苦難の時代を切り抜くべく、新たな後継者を考えていた。
 セプティムの血は途絶えてしまったが、帝国を存続させるには、皆が納得する者を担ぎ上げていかなければならない。
 
 オカトー大議長は、その候補としてシロディールの守護者と呼ばれるものを挙げた。
 その者は、クヴァッチの英雄にしてマーティンの友。彼ならシロディールの臣民も納得するはずであった。
 しかし彼は「俺にはまだやるべきことがある」オカトーの要望を断わった。
 
 シロディールの臣民の中には、そのクヴァッチの英雄にしてマーティンの友がグレイ・フォックスの正体ではと疑う者も居た。
 また、闇の一党の中にその者が居たと噂する者も居た。
 
 しかし、九大神の聖騎士についての噂が広まるに連れて、あの聖騎士殿がグレイ・フォックスなわけが無い。闇の一党であるはずがない。シロディールの英雄は、真の英雄だった。
 ――などという意見で一致するに至った。
 
 悪名らしき噂は完全に消え去り、シロディールの英雄の名声は、一段と高まったのであった。

 
 
 
 

 俺の名前はラムリーザ、人は俺のことをシロディールの英雄と呼ぶ。
 ウマリルの野望を打ち砕いた後、今後のことを考えるために帝都にある魔術師大学に戻ってきたところ、あの日と同じくオカトー大議長に再び「マーティン無き帝国を代わりに守って欲しい。そして導いて欲しい」と願われた。
 
 今の俺には、その依頼を拒否する明確な理由が無い。
 正直皇帝の座など俺の肩には重過ぎるが、これからも続く長い人生、空虚な心を抱えたまま過ごすというのも健康上よろしくない。
 皇帝としての激務が、そして帝国の臣民を導くことが、ひょっとしたら俺の生きる道だったのかもしれないと考えるようになった。
 
 
 
 結局のところ、彼女の望んだ結果に収まりつつある。その彼女はもう居ないのだが。
 
 
 

「――というわけです。シロディールの英雄殿にはぜひとも我々を導いて頂きたい。マーティン陛下もそれを望んでいるはずだ」
「わかりました。魔術師大学の人事を整えた後で、詳細を話し合いましょう」
 
 俺は魔術師ギルドの長であるアークメイジでもあるのだ。
 皇帝とアークメイジの兼任も大変なので、その辺りの人事を整える必要があるわけだ。
 後任はリリィさんでいいだろう。彼女なら、人望実績共に、アークメイジとして相応しいと思う。ひょっとしたら俺よりも……
 
 他にも戦士ギルドの方も、人事を整える必要があるだろう。現在マスター不在であるのだから……
 まぁそちらはオレインさんを後任に据えるもよし、ヴィレナ・ドントンに復職してもらうもよしとしよう。
 
 たちまちは、魔術師ギルドの安定を求めてだな。
 

「で、そっちの人は? 初めて会ったような気がしますが」
「私は親衛隊見習いのタイタス・ミードと申します」
「タイタス・ミード二世ですか?」
「えっ? まだ子孫は――というより結婚もしておりませんが?」
「将軍ですか?」
「いずれは目指したいと日々願っております」
「オカトー大議長、とりあえず彼を暫定的皇帝に据えるという手は?」
「ありませんな」
「でしょうねぇ……」
 
 まあいいや、こんな若造に皇帝が務まるとは思えんし、仕方が無いから若造の俺がやってやろう。
 そのためには後任のアークメイジ、そして評議会も再建させておかなければな。
 俺がアークメイジの今なら、リリィさんやジ・スカール先輩で評議会を再建させてもよいのだが、リリィさんをアークメイジとなった時には人材が……
 ラミナスさんは引き続き人事面で――
 
 ん……?(。-`ω´-)
 
 ラミナスさんに丸投げするのも手か?
 
 
 ――と思ったけど、俺は先代アークメイジのハンニバルから託される形で就任した。
 少なくともアークメイジは、俺が託すことで話は進むだろう。
 
 後は評議会……
 

 アリーレさんを昇進させてもよいが、一人では足りない。
 ジ・スカール先輩をスタークから呼び寄せるとして、メンバーの能力的にその二人ではちと弱い。二ラーシャとセットで先輩は一人前だとして、もう一人ぐらい欲しいものだ。
 そこで評議会のメンバーを増やすことで対処しようと考える。多少の能力差など数量で補いがついてしまうらしいからな。
 
 かといって、大学内をうろうろしているだけのような学者連中では、役に立つどころか足手まといになりかねない。
 ひょっとしたらジ・スカール先輩もスタークの金塊に目がくらんで戻りたくないと言うかもしれない。
 
 

 そこで白羽の矢を立てたのがこいつだ。
 
 

 こいつの名前は、マシウ・ベラモント。
 出会いは闇の一党とあまり自慢できたものではないが、一緒に九大神の聖騎士を目指した仲だ。
 そして彼は、九大神の神殿で暮らすよりは、俺と一緒に居ることを選んで魔術師大学までやってきた。
 それならば、マシウを魔術師ギルドに引き込むまでだ。俺と同じ九大神の聖騎士なら、大学の連中も認めるだろう。
 
 

「大学に入るには、各町の支部から推薦状をもらわなければなりません!」
「わかっておる……(。-`ω´-)」
 
 

 こうして俺の新たな物語が始まった。
 
 オブリビオンの動乱が終わってデイドラの脅威が去り、表面上は平和に見えるシロディール。
 
 ま、問題なく俺の思い通りに事は動くだろうな。
 
 
 
 
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