home > 投稿 > > 新たな打撃 その一 ~山賊問題~

新たな打撃 その一 ~山賊問題~

 
 フローミルの氷杖を入手した俺達は、ひとまず東部連峰での目的は達成したと言ってもよいので、一旦シロディールへと戻ることにした。
 この杖が本物かどうかの確認を、リリィにしてもらう必要もあるからね。
 
 しかし、国境にある境界検問所へと戻ってきた時の事だ。


「グランドチャンピオンのアークメイジと、戦士ギルドマスター殿!」
 
 突然国境にいる帝国軍の指揮官に引き止められてしまった。
 
「なんですか? 国外から遺物を持ち込む前に検閲ですか?」
「遺物? その杖か? そんなものはどうでもよい。それよりもだ、このあたりの山賊をご存知だろうか?」
「山賊なら経験済み――じゃなくて! オオカミとオーガならうろついていたけど、山賊は見かけないなぁ」
「そうだ、山賊はこんな遠くまでは来んだろう」
「――で、何が言いたいのだ?」
 
 こいつは何か依頼したがっているな?
 だが指揮官として部外者に頼むのを躊躇しているのだろう。
 山賊がどうのと言いかけているから、山賊でも出てきて困っているのだろうな。
 
「私は指揮官レインと申す。実は今我々が失っている修道院近くの駐在地は、現存の長い道のためにある唯一の軍の拠点なのだ」
「要は、その駐在地を奪還してもらいたいってことですね?」
「我々は国の命令で、この検問所に要員を配置し続けなければならんのだ」
「だから俺達に取り戻して来て欲しいというわけですね?」
「山賊らは、このような軍施設に対する脅威となるほど十分に組織的ではないのだ」
「それはすごい! それでは俺達はシロディールに戻りますんで、失礼!」
 
 帝国軍の指揮官レインはとりつくろったことばかり言って、何をして欲しいのかさっぱり話さない。
 ちらっ、ちらっとこちらを見ているのは、俺に協力してくれと言い出して欲しそうな感じであるが、俺は言ってやらない。
 そもそも帝国軍の兵士は、俺が見る限りあまり役に立っているようには見えんのだ。
 街道の害獣は放置したままだし、追い剥ぎや山賊もしょっちゅう出てくる。
 街道に出るのだ、こんな辺境に住み着いているのは当然のことだろう。
 しっかり国の治安を守ってくれよ。
 
「待ってくれ!」
「な、どうした?」
「話したように、彼らはこの辺りでは大した問題ではないのだ」
「それはよかったな」
「もっと知りたければ、カヌルス湖北のキャンプに住んでいるジェイソンと話してくれ」
「嫌じゃ、ジェイソン・ボーヒーズと言えばまともな相手ではない」
「そう言わずに、山賊問題を何とかしてくれ」
「最初からそう言えばいいのに」
 
 大した問題じゃないなら自分達でさっさと片付ければよいのに、やれ国境の検問を離れられないだのなんだの理由をつけて人任せにしたがる衛兵達。
 先ほども思ったが、要するに修道院近くの駐在地を奪還すれば良いのだろ?
 しょうがないな、カヌルス湖北のキャンプへと向かってやるか。
 
 

 この辺りにあるカヌルス湖には、複合施設という場所があるらしい。
 施設を建築が始まったのはいつなのかはわからない。しかし破壊されるまでは少なくとも300年間は使用されていたのだ。
 複合施設は、アレッシア教会の修道院としての役割を果たしていた。
 また、巨大な図書館を内包していて、「神殿の浄化」など様々な蔵書が確認できた。
 ただし今では戦争中に破壊されつくして、残っている場所がわずかしかない。
 

 途中にアイレイドの遺跡があったりする。
 指揮官レインは、キャンプの位置は白縁稜堡砦の辺りにあると言っていたので、その遺跡がここなのだろう。
 この近辺にまた来ることは少ないかもしれないので、探索しておくべきかな?
 

 ――と思ったけど、すぐ傍にキャンプらしき場所があったので、先に依頼を片付けておくことにした。
 
 キャンプでは三人の衛兵がうろうろしている。ほんとうにうろうろしている。
 落ち着きの無い奴らだな、修道院近くの駐在地を失って右往左往しているのか?
 

「こんにちは! ジェイソン・ボーヒーズはどこに居ますか?」
「私はジェイソン・リンムヘイだけど、君は誰だ? ここで何をしている?」
「ただの通りすがりです。というかそれはこっちの台詞だ、そっちこそ何をしている?」
「見ての通り、右往左往しているのだ。君達はまずい時に道に迷ったようだな」
「ん? 山賊ですか?」
「よく知っているな、我々の危機を」
「いや、そのまずい時発言が山賊の台詞なんだけどな……(。-`ω´-)」
 
 ジェイソンの話では、指揮官レインとほぼ同じことだ。
 山賊に対して10対1で数では勝っているが、検問所への要員配置に焦点を当てているから対応できない。
 その内、山賊らは自らを組織化して、襲撃の準備が整ったのだと。
 
 アホだな……(。-`ω´-)
 
 俺が指揮官なら、最悪でも検問所と山賊退治に半分半分当てる。それでも5対1で圧倒的有利ではないか。
 それに検問所にそんなに人員が必要か?
 しっかりとした国境の壁と、見落としが無くなる程度の監視員だけで十分ではないのか?
 いや、衛兵は無能っぽいから、検問所に500人ぐらい配置しないと監視できないのかもしれんが……
 そして指揮官レインが言ったとおり、組織化した山賊は礼拝堂を焼き落とし、修道士をほとんど全員虐殺してしまったのだ。
 
 ん? 待てよ?
 
 この東部連峰に来る途中、廃墟とか隕石が落ちたような家とか、馬が襲われていたな?
 あれが山賊の仕業だったのか?
 
 ジェイソンたちは、礼拝堂から離れた所にある監視塔で活動していたが、失敗して半分を失ってしまったという。
 ん、ここに居るのは三人だから、六人で活動していたのか。
 国境検問所には10人以上は衛兵が居たから、衛兵は全部で20人。つまり山賊は2人か?
 まあいいや。
 そして現在は監視塔も乗っ取られてしまったので、新たな作戦が必要なのだそうだ。
 
「我々に必要なのは、誰かが組織に入り込んで奴らが本当に危険だと証明する何かを手に入れることだ。それがあれば、増援隊を呼ぶこともできるだろう」
「礼拝堂の修道士が虐殺されて、監視塔を乗っ取られただけでは本当に危険だと証明できないのですか?」
「そう言わずに頼む、潜入役を引き受けてくれ。君が以前クリムゾン・ブレード賊に潜入してアイレイドのダムを守ってくれたことを魔術師ギルドから聞いている」
「アリーレさんの報告を元に、キャラヒルさんが広めたな……(。-`ω´-)」
「これが山賊共に対抗するのに、一度だけ与えられたチャンスかもしれないのだ!」
「それで、俺は何をしたらいいのかな?」
 
 ジェイソンの作戦はこうだ。
 まず山賊の組織と接触して、その仲間に加わること。それは監視塔に居る山賊で試せば良い。
 そして修道院の「指」を持って行き、信頼できる証拠として見せよと。
 組織に加わったら、信頼を得るために彼らの指示に従えと。たとえ罪無き人々に危害を加えることになろうと。
 そして何が何でも、奴らのリーダーに近づく、メイソン・ドレスという地位のある山賊に。
 
 なんか今俺が盗賊ギルドでやっていることみたいだな……(。-`ω´-)
 
 メイソン・ドレスは数年前に殺したらしいが、実は生きていて山賊一味を再編成した可能性があるというのだ。
 グレイ・フォックスみたいな奴だな……
 
 つまり、正体をばらすことなく、山賊の王ドレスに近づいて証拠を手に入れろというわけだ。
 
 

 ちなみに指はこれ、気持ち悪いな!
 ってかなんでジェイソンがこんなもの持ち歩いているのだよ。
 
 まあいいか……
 

 そしてカヌルス監視塔はここ。
 やはりここへの行き道で見た場所のようだな。
 ひょっとして死体を吊り下げられていた場所だろうか……
 
「というわけで俺は潜入することになったから、君はここで待っていてくれ」
「また待ちぼうけ? ダムの時と同じじゃないの!」
「暇なら白縁稜堡砦の探索でもしていてくれ、君なら一人でもアイレイドの遺跡探検できるだろう」
「も~……、わかったわよ」
 
 
 そんなわけで、俺は一旦緑娘と別れ、単身山賊の一味へと潜入することになったのである。
 なんか潜入ばっかしやな、盗賊に引き続き今度は山賊か……
 
 まあいいか、山賊扱いは盗賊ギルドで経験済みだしな。
 今はこそ泥だけどな!
 
 
 
 
Sponsored Links



 
 
 前の話へ目次に戻る次の話へ

新しい記事
古い記事

return to page top

©発行年-2019 らむのゲーム日記