序章 10年ぶりのエリン ~そんな時代もあったねと話せる日が来たのだね~

 

 マビノギ――
 
 約10年前までちょっとばかし必死になっていたゲーム。
 鬱病を発症した時期にいろいろあって、距離を置いたゲーム。
 一緒にプレイしていたパートナーには、悪いことをしてしまったかなとずっと思っていたゲーム。
 一人の人間と、口も利かなくなってしまった原因となってしまったゲーム。
 それまで別の趣味で繋がっていた人間関係が疎遠になってしまう原因となったゲーム。
 その後、攻略サイトなどを見ようとしたら、鬱病が酷かった時期で辛かったことを思い出してしまうゲーム。
 
 ある意味黒歴史、ある意味思い出。
 いろいろな表現のできるゲーム。
 そんな時代も、私にはありました。
 
 
 
 あれから10年経過して、私の周囲も大きく変わりました。
 ネット上でいろいろあって、ネット上での交流関係は、できるだけ一切持たないよう考えるようになってしまいました。
 だから、MMORPGには見向きもしなくなったのです。
 
 だが、逆に現実世界での環境に大きな変化が訪れました。
 ネットではなく、現実でゲームについて語れる相手ができました。
 それが、現在マインクラフト、PSO2とマルチプレイを一緒にやっているもにさんです。
 そしてそのもにさんと、これまでにプレイしてきたゲームについての思い出話もしました。
 その中に、自分の思い出話としてマビノギがありました。
 
 最初は話していても、最初に箇条書きした内容が浮かんでやっぱりプレイしたくないと言う気持ちの方が強かったのです。
 しかし、何度か話をしている内に、相手は興味を持つようになっていきました。
 もにさんは元々「いっしょに遊ぼう」というスマホゲームにはまっていたりしていました。
 そのゲームをプレイしているのを横から見ていたりしたのですが、どうやら依頼を受けてお使いをしたり、釣りをしたりするゲームのようでした。
 それってマビノギの生活に似ているのですよね。バイトして依頼を受けて届け物をして報酬をもらって。
 だから元々そういったゲームが好きだったのでしょう。
 そのうちやってみたいかもと言い始めました。これが2022年5月4日の夜寝る前でした。
 
 その翌日、マビノギをインストールしてプレイ開始したのです。
 私も10年ぶりぐらいにプレイしました。
 
 ある時期は、自分の中で黒歴史にしてしまおうかと考えていた時期もありました。
  
 でも、そんな時代もあったねと話せる日が来たのだね。
 
 失ってしまったものも多々あるけど、また新しい歴史を築き上げられたらいいな。
 ようやくそう考えられるようになれました。
 
 
 
 そんないろいろと自分の中に歴史のあるマビノギですが、プレイを始める前に、いろいろと枷を作っておこうかなと考えています。
 これは縛りプレイの類ではなく、個人的な戒めというもの。
 曰く――
 
 また必死にプレイしようと考える様になったら、きっぱりと止めよう。必死なプレイの末路がどんなものになるか、10年前を教訓にして。
 そしてメインストーリーやイベントの思い出作りを大切にしよう。
 
 まずはこの二点を大事にしていこうと考えています。
 
 
 上には上が居ますが、廃プレイは10年前にやった。
 そしてこれも上には上が居ますが、廃課金も5年前にやった。
 
 廃プレイが一度、廃課金も一度。
 機会が二度、私のドアをノックする必要は無いだろう。
 
 だから、ライトプレイに徹しようと考えています。
 
 
 そして、10年前のプレイ時に取ったスクリーンショットですが、ほとんどスキル取得の記念や、タイムアタックの記録ばかりで、イベントのスクリーンショットはほとんど残っていません
 それに、メインストーリーというものを、ほとんどやっていないというのもありました。
 
 だから、イベントやストーリーをしっかり見ていこうと考えています。
 
 
 それらを逸脱しませんように。
 そして、10年前と同じ轍を踏みませんように。
 
 そして願わくば、モニヤは思い出の宝石箱にはならないよう、いつまでも遊び続けられますように――
 
 
 

 次回エリン小夜曲第1楽章、浦島太郎状態のラムリーザ。
 
 ――エリンの歴史がここに1ページ
 
 
 
 




 
 
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Posted by ラムリーザ