響き渡る声明 ~中編・金庫を狙え~
ゴールデングロウ農園へ通じる下水道を抜け、ようやく農場に入り込んだ。
そしてアリンゴスの屋敷へ潜入することに成功したのだ。
しかし屋敷の中は、巡回する傭兵が居るものだ。
見つからないように移動するのも一苦労。
まずは二階から調べよう。
二階でアリンゴスを発見!
選択の余地は無かった?
何のことだ?
まぁ俺にとっては、どうでもいいことだ。
別にあんたがどうなろうが知ったことではない。
欲しいのはこれだけだ。
金庫の鍵、これさえあれば、な。
アリンゴスは怯えているのか、傭兵を呼ぶ気もなさそうだ。
レイジィ「驚かせてすまんかったな、ギルドは何も言ってないぜ(嘘)」
アリンゴス「本当か?」
レイジィ「ああ、だから大人しくしていたら何も問題ない」
などと話しながら部屋を見渡す。
ここには金庫は無い。
一階にもなかったので、恐らく地下にあるのだろう。
再び傭兵に見つからないように移動することに……
地下を進むことしばらくして、これ以上進むには傭兵の目の前を通るしかない所に差し掛かった。
恐らくあの先に金庫があるだろう。
レイジィ「傭兵の目の前を通らないとダメだな」
シャヴァーリ「あたしが傭兵を押さえておくわ」
レイジィ「大丈夫か?」
シャヴァーリ「多少の時間稼ぎぐらいならできるから、早く仕事済ませてちょうだい」
レイジィ「わかった」
そして堂々と飛び出すシャヴァーリ。
当然傭兵に見つかることになるが――
傭兵「誰だ貴様は!」
シャヴァーリ「まずい時に道に迷ったようね」
今だ!
戦い始めた二人の傍をすり抜けて地下に飛び降りる。
急いで金庫を探さなければ!
金庫発見!
急いで扉を先ほどアリンゴスから盗み取った鍵で開く。
中身はお金と一枚の書類だった。
ふむ……
農園を売るのか?
ガラム・エイが代理人? 誰?
ま、俺にはどうでもいいことだけどね。
政治的なことはブリニョルフに全部任せよう。
ということで、これを届けるのが俺の使命ということだ。
金庫にあったお金は、俺の懐に転がり込むことになるがなw
さて、あまりモタモタしていたらシャヴァーリが危ない。
用も住んだことだし、ここからは即今撤退しよう。
レイジィ「シャヴァーリ! 仕事は終わった、ズラかるぞ!」
シャヴァーリ「わかったわ、行きましょう!」
傭兵「待て! 逃がさんぞ!」
傭兵が追いかけてくるが、地下室の先には下水道に通じる穴が開いていた。
そこに飛び込むと、傭兵は俺達の姿を見失ったようだ。
うまくいったな。
後は、蜂の巣を3つ焼き払えば良いだけだ。
続く――
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