響き渡る声明 ~後編・蜂の巣へ特攻!~
シャヴァーリ「蜂の巣を燃やす仕事だけど、なにか案はあるの?」
レイジィ「二つあるな、コソ泥か強盗だ」
シャヴァーリ「見つからないようにやるなら、夜まで待ったほうがよさそうね」
レイジィ「ああ。だが火をかけるだけなら、一気に駆け抜けて火をつけて回る手もある」
シャヴァーリ「ちょっと危険すぎない?」
レイジィ「コソコソやって見つからないようにするか、一気に片付けるかだ」
思うに、蜂の巣はあの奥だ。
天候に耐えるため、小さな要塞みたいに強固になっていると聞いた。
遠目にだが、蔵のようなものが見える。
一気に駆け抜けるのも無理ではない距離だな……
シャヴァーリ「行くの?」
レイジィ「十分行けそうな気がする」
シャヴァーリ「それじゃ、あたしが何人かの傭兵を引き付けるわ」
レイジィ「無理に戦おうとはせずに、すぐに逃げ出すんだぞ。俺も火をかけたらすぐに撤退する」
シャヴァーリ「わかったわ、気をつけてね」
というわけで、特攻開始!
傭兵「何奴!」
シャヴァーリ「傭兵さん、ほらほらこっちよ!」
傭兵「ぬっ、侵入者だ! 追え!!」
速攻で傭兵に見つかってしまったが、そんなの計算に入っている!
捕まる前に蜂の巣と思われる場所に特攻だ!
傭兵の何人かはシャヴァーリのほうに向かったが……
傭兵1「侵入者はトカゲとネコだ!」
傭兵2「俺はネコを追う! お前はトカゲを追え!」
こっちも数人追いかけてくる!
だが全力で駆け抜ければ、火をかける時間もあるはずだ。
追いつかれたとしても、逃げ回りながら火をつければいいのだ。
問題は、見当違いの方向に来てしまった時だ。
と、予想通りここが目指すべき場所だったようだ。
これが蜂の巣か。
だが追っ手が迫ってきているのでのんびりしてられない。
急いでたいまつの火を蜂の巣に近づける。
うん、火が弱点と言われた通りよく燃えるわ。
だが燃やすのはこれ1つだけではない。
ブリニョルフの指令では、3つ燃やすことになっている。
ただし、それ以上は燃やすな、と。
よし、3つ燃やしたぞ!
しかし追っ手もすぐ傍まで迫ってきている!
それに数も増えてきたようだ、捕まるわけにはいかない!
傭兵「貴様ーっ、蜂の巣になんてことしやがる!」
レイジィ「ざまーみろってんだーw」
後は立ち去るのみ!
湖に飛び込めば俺の独壇場、もう俺を追ってくることはできまい。
シャヴァーリはうまく先に逃げてくれているだろうか?
と、心配無用だった。
言ったとおり、先に対岸まで逃げ出していたようだ。
シャヴァーリ「うまくいったようね、ここからも燃えているのが見えるわ」
レイジィ「外まで追ってきたらやっかいだから、早いところ引き上げよう」
でかく上る煙の柱とはよく言ったものだ。
これでリフテンの人々も、ギルドが本気だと気が付くことだろう。
~ Mission Complete ~
ブリニョルフ「噂によると、ゴークデングロウがやられたらしいな。良くやったぞ、小僧」
レイジィ「今帰ってきたばっかりなのに、情報早いな……」
ブリニョルフ「見つけたものを見せてくれ」
レイジィ「金庫にはこの書類があったんだ。取引があったようだが」
ブリニョルフ「アリンゴスがゴールデングロウを売っただと? あの馬鹿め、何を考えている……」
羊皮紙に書かれている記号の意味を聞いてきたが、俺はなんのことやらわからない。
これについては情報源に当たってメルセルと話してみるのだとさ。
とりあえず、今回の任務はこれで完了だ。
前の話へ/目次に戻る/次の話へ