ドーンガード編25 ~ソウル・ケルンの謎~
ヴォルキハル城廃墟を抜けていくと、広い部屋に到着した。
そこは、部屋の中央にサークルのある場所であった。
これはなんぞ?
セラーナ「この場所を見て、ここに違いありませんわ!」
ラムリーザ「何が?」
セラーナ「母が死霊術にのめりこんでいた事は存じておりましたわ」
ラムリーザ「また死霊術か……、まぁ吸血鬼だから好きにするがええ」
だがこの仕掛けが何なのかは、いまの段階ではさっぱりわからない。
円環が何か重要なものなのかはなんとなくわかるのだが……
とりあえず手分けしてこの部屋をくまなく探してみることにした。
何でもいいのだ、手がかりになりそうなものがあれば……
ヴァレリカの日記だ。
内容はソウル・ケルンの転移門がどうとかこうとか。
セラーナに見せてみたところ、これはソウル・ケルンへ無事に入るための手順が記されていると言う。
仮説でしかないが、ソウル・ケルンと言うものは、魂石の中の魂が消費されたあとに送られる場所だと。
ソウル・ケルンには強大な力を持つ存在が複数いて、死霊術師はそれらに魂を送り、見返りとして力を得ていると。
そしてセラーナの母は、ソウル・ケルンに行けないかという検討に時間を費やしてしたらしい。
部屋の中央の円環が、何らかの転移門だと……
ソウル・ケルンへ無事に入るために必要なものは以下の物だ。
丁寧にひいた骨の粉。
浄化された虚無の塩。
魂石の破片。
そしてヴァレリカの血液だそうだ。
ヴァレリカの血液は手に入れようが無いが、そこはセラーナの血で試してみることにする。
娘と言うことは、血を引いているということだから、なんとかなるはず。
それ以外の素材は、この部屋にあるかもしれないので探してみることにする。
棚の上、机の上等を漁ってみると、それらしきものはすぐに見つけることができた。
転移門の器というものに入れるようだが、それはこの部屋の高台に見つけることができた。
ここに入れるのね。
あとは、セラーナの血液か。
セラーナ「あとは私次第というわけですのね。」
血液を注ぐセラーナ。
すると、サークルが光り輝きだしたのだ。
ソウル・ケルンへの入口が開いたのか?
とりあえず行ってみよう。
なんだかすごく抵抗を感じて入れないぞ?
ラムリーザ「どうなってるのだ?」
リセッテ「なんだか苦しいわ……」
セラーナ「考えてみれば、予想すべきでしたわね。私の不注意でしたわ」
ラムリーザ「なんぞ?!」
どうやら、ソウル・ケルンは飢えているような物で、入ろうとすると代償に命を吸い取るのだそうだ。
入る方法は二つ。
一つは吸血鬼になる事。それは、吸血鬼が生ける者と見なされないからだと。
もう一つは、魂の一部を差し出す事。それは、部分的な魂縛をかけて、その魂石をアイディール・マスター達に捧げること。
それ以外の方法は思いつかないということだ。
俺は迷わず魂縛を選んだ。
吸血鬼になるのは、どうしても納得できない。
しかしここから先はリセッテ達は入っていけないことになる。
仕方ないことだが、俺とセラーナの二人で行くことになりそうだ。
リセッテ「無事に戻ってきてね……」
ラムリーザ「当たり前だ、戻ってきたら――」
リセッテ「戻ってきたら?」
ラムリーザ「リフテン聖堂で――」
リセッテ「それはもうやったでしょw」
…………(。-`ω´-)
とにかくソウル・ケルンに突撃だー!
続く――
今回入手したもの
黒魂石×2
極大魂石
パール
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