フォースウォーン編1 ~災厄の始まり~
俺の名前はラムリーザ、吟遊詩人大学でリュートを学ぶ者。
戦いの無い日のソリチュードは平和で幸せ一杯ですなー。
オラフ王の焚刑祭り以来、リセッテさんとの仲はすごく良好。
助兵衛な狂気発言の件は、どうやら忘れてくれたみたい。
リセッテさん、笛も上手だねぇ。
今日も朝からリセッテさんの笛の音を聞きながらマターリ。
和むわぁヽ(´ー`)ノ
ラムリーザ「さて、戦いの仕事が入ってないか、テュリウス将軍にちょっと会ってくるわ」
リセッテ「いってらっしゃい」
くふーっ
なんか夫婦みたい(*´Д`*)
仕事無ければまた大学でリュート教わろうっと。
幸せ一杯夢一杯♪
このままずっと続けばいいなぁ。
…………
(((( ;゚Д゚))) ガクガクブルブル
なんでだ!
なんでこいつがソリチュードに居るんだ?!
やめてくれ! 俺は裸趣味じゃない!!
配達人「射……いや、手紙!」
逃亡するロキ……いや、ラムリーザ!
ラムリーザ「リセッテさん! リセッテさーん!! 助けてーーっ!!!」
リセッテ「どうしたって言うのよ、また変な事して将軍に怒ら…………( ゚д゚ )ポカーン」
探したよ、あんたに届け物があるんだ。
ラムリーザ「…………」
リセッテ「……とりあえず、手紙に罪は無いわ」
ラムリーザ「……だよな」
マルカルス? カルセルモ?
そういえば以前ホワイトランに立ち寄ったときに、エイドリアンから購入したっけ?
ちょっと重かったから、使わずにそのまま眠っているが……
リセッテ「マルカルスと言えば、ここからちょっと南西に行った所にある都市ね」
ラムリーザ「行かなきゃ……、ダメだよな」
リセッテ「アイテムを届けるだけだから、たぶん大丈夫だと思うわ。絶対に無事に戻ってきてね……」
ラムリーザ「今までに俺が冒険談仕入れに行って戻ってこなかったことがあるかい?」
リセッテ「……そうだけど」
ラムリーザ「俺の弓の腕も知っているだろ?」
リセッテ「用が終わったらすぐに帰ってくるって約束よ、それまでに私もいろいろ考えておくから」
というわけで、マルカルスを目指すことになった。
遠出なので、仕事の有るリセッテさんを連れて行くことはできないのが残念だが。
しかし別れ際に言った言葉が気になるな?
リセッテさんは何を考えるんだろう……
会話が「死亡フラグチック」だったのも気になるがw
さて、マルカルスまではちょっと距離があるが、都市には直通の馬車がある。
これを使うことで安全に移動できるのだ。
移動はめんどくさいので、俺はこの馬車を重宝しているのだ。
マルカルスかぁ。
岩で出来た天然の要塞ってところですな。
だがなぁ、リーチ地方に入ってから、何かいやな予感がしているんだよな……
第六感ってやつか?
それとも死亡フラグチックだった会話を気にしているだけなのか?
まあよい。
ここは帝国の領地なんだ、とくに危険はないだろう。
さてと――
おー、街に入ってすぐの所が露店ですかー。
リセッテさんに何か土産を買って行こうかな。
ケラ「お土産に宝飾品はいかがですか?」
マルグレット「あら、このペンダントは姉妹に似合いそう」
宝飾品かぁ。
……え?
おい! まさか――
ウェイリン「リーチはフォースウォーンのものだ!」
やりやがった……(((( ;゚Д゚))) ガクガクブルブル
なんだこの街はーーーっ?!
衛兵「スターーーーップ!!」
ウェイリン「同胞のために命を捧げる……」
今日ってさ……、いい天気だったし……
今朝まで、何か幸せ一杯だったよな?
なのに現在、こうして悲惨な現場に佇んでいる……
この落差はいったいなんなんだ?
俺が一体何をしたっていうんだーっ(´;ω;`)
不幸中の幸いは、リセッテさんを連れて来なかったことだよ……
たぶんバチが当たったんだ……
シェオゴラス信徒のさすらいの風来坊の癖に、一丁前に平和な人生を歩もうと考えたのが間違いだったんだ……
結局、俺にはこんな殺伐とした人生がお似合いなのさ。
だがこれは災厄の始まりに過ぎなかった――
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