帝国軍編1 ~真の帝国人になるために~
俺の名前はラムリーザ、真の帝国人……を目指している。
俺は決めた! 帝国軍人としてやっていく!
ソリチュードの酒場、ウィンキング・スキーヴァーの歌姫……?
はぁ……、名前聞き忘れた……
彼女は真の帝国人のために歌を歌ってくれているんだ。
ならばなってやろうじゃないか、その真の帝国人とやらに!
テュリウス将軍「帝国軍に加わりたい?」
ラムリーザ「はいっ、真の帝国人になるために、帝国軍の一員として身を粉にして働くつもりです!」
テュリウス将軍「動機が真の帝国人になるためというのがよくわからんが、今は少しでも人手が欲しい。よかろう、リッケ特使と話をするがよい」
リッケ特使「ヘルゲンを生き残ったそうね、あなたにはいい予感がする、戦士は自分の勘を信じることを知っている」
ラムリーザ「恐縮ですっ」
リッケ特使「あなたには普通の段取りではなく、ちょっとした試練をあたえるわ。それに合格したら帝国軍への入隊を考えてあげてもいいわ」
ラムリーザ「どんなことでもやってみせますよ」
リッケ特使「自信?それとも強がり? 自信なら役に立つけど、強がりなら命取りになるわよ」
ラムリーザ「(知るかっ、真の帝国人になるためならどんなことでも……)」
リッケ特使「では『フラーグスタート砦』を一掃してきてもらうわ。生きて返れたら合格よ。……もし死んで帰って来たら、あなたには用は無いわ」
ラムリーザ「……(^^;」
リッケ特使「ところであなた、帝国軍に入隊しようって言うのに手ぶらなのね。魔導師かしら?」
ラムリーザ「私の得物ははこれ一つ、剣など必要としておりません。それに、私は魔導師大学の者です。(あっ……、マグナスの杖……)」
リッケ特使「それは魔法の弓? ……弓と魔法、おもしろいわ。帝国軍にはそのような人材は少ない」
ラムリーザ「しかし、フラーグスタート砦には何が?」
リッケ特使「駐留する部隊を送り込みたいけど、まずは住み着いた山賊を始末しないとね」
ラムリーザ「了解した、お任せあれ。砦は既に落ちた同然だなっ!」
リッケ特使「すばらしい、それが聞きたかったのよ。それでは最後の仕上げをしてきて」
というわけで、フラーグスタート砦の山賊を一掃することになったんだよな。
帝国軍、真面目に本気でやろー。
ボケかまして「屁理屈ぬかす奴は処刑だ!」ってなったら目も当てられないしな……
帝国では不良軍人はクビだそうだしw
ラムリーザ「ところでこの机の上の地図は何ですか?」
リッケ特使「どうしたって言うの? 命令よ、あの砦を今すぐ手に入れなさい! さあ、行って!!」
ラムリーザ「あうわっ、はいっ!」
突然厳しくなるんだからもー(。-`ω´-)
まあよい。
本気を出した俺の凄さを思い知らせてやる!
前の話へ/目次に戻る/次の話へ