帝都への道 ~ユニコーンとの旅~
処女しか乗ることができないはずのユニコーンに乗って、帝都へと目指している。
ひょっとしたら、経験の無い女だけでなく、経験の無い男も乗れるのかもしれない。
記憶を失う前は知らんけど、シロディールに来てからは、残念ながら経験人数は0人だ。
アンヴィルで遊べそうな機会もあったけど、潜入操作っぽくなってしまって未遂に終わっている。
馬に乗っている旅人がいいなぁ、と思っていたのでこれは儲け物だ。
俺はユニコーンに名前でもつけて、この世界を旅する仲間としようと考えた。
……名前(。-`ω´-)
ユニコ……、安直だしなんかそんなアニメがあったような気がする――って何の話だ!
コーン……、とうもろこしですか?
ニコン……、カメラですか? ――ってカメラって何だよ!
ユコ……、呪いの人形――ってそれは別ブログのネタだ――って何の話だ!
ユニ……、太堂ゆに――って誰だよそれは! レスラー? 知らんな!
ニコ……、にっこにっこにー……ってやめろ――って何の話だよ全く!
コン……、行方不明になった、コンと信ですか――ってだから何の話だよそれは!
時折変な記憶が頭に浮かび上がる。
俺はいったいどんな人生を歩んできたというのだ?
などと考え事をしながら進んでいると、すっかり日も暮れてしまった。
ペルズ・ゲートという場所らしい。今日はここで泊まってから先へと進むか。
トントントン、宿屋さん、どうか一晩泊めてください♪
どこのお部屋もいっぱいですよ♪
困った困ったどうしましょう♪
「って歌ってないで、困るよそういうのを宿の中に連れ込んじゃあね!」
「なななっ?!」
おまっ、中にまで入ってくるんじゃない!
ヨッシーだって城に入るときは外で待っているじゃないか――ってヨッシーって何だよ!
「そいつを外へ出したら部屋を空けてあげるよ」
「外で待ってろ! どこまで懐いているんだよ、このユニ吉は!」
ってユニ吉って何だよ……(。-`ω´-)
というわけで、部屋を空けてくれました。せっま!
ぼろい布団にもぐりこんで、ユニコーンの名前を考える。
ユニ吉、ユニ助、ユニ左衛門――
いかんな、なんか世界観に合わない。
待てよ、こいつメスかもしれない。
オスだったら処女しか乗せないというのもわかるが、メスはそんなのあまり気にしないはずだしな。
………
……
…
気がついたら眠っていたみたいで、いつの間にか夜が明けていた。
よし出発だ、今日も元気に旅するぞ、ユニ――なんだろう、ユニで始まるのは決定か?
ユニチャーム……、おむつですか? いや、知らんけど。
ユニオンジャック……、どこぞの国の国旗ですか? ――ってどこの国のことだろう?
ユニバース……、掛布、岡田、佐野、平田――あれ? なんがおかしいぞ?
ユニタング……、怪獣みたいな名前だな
ユニはやめて、コーンで行くか?
コーンフロスティ……、朝の栄養バランスは満点! ――って何だよ!
なかなか名前が決まらないな。
もうユニコーンでええかな?
他にユニコーンが出てこなければ、こいつの名前はユニコーンで固有なものになるしなぁ。
俺の名前を貸してあげて、ラムコーンだの、ユニリーザだの……
ん? ここはどこだ?
なんか考え事をしながら進んでいたら、いつの間にか街道を外れて森の中に入っていたぞ?
見た感じ、デイドラの祠に見えるが……
せっかく来たから、ちょっと寄り道していこうかな。
前の話へ/目次に戻る/次の話へ