ハックダートを包む影 後編 ~私のヒーロー!~
コロルの街に住むダル=マは、ハックダートの村で誘拐された。ダル=マの愛馬が放置されていたので、間違いないだろう。
そしてハックダートでは、ダル=マは知らないと言ったり、監視役が居たりで怪しさ満点。
そんな中、助けになってくれそうな村人ジヴに出会った。彼は、日が暮れたら家に来なさいと言って、どこかへと立ち去ってしまった。
ここがジヴの家。
しかし監視役もしっかりついてきている。
こいつにジヴの家に入るところを見られたら、なにかマズいことになりそうだ。
俺はそう思って、奴の目を欺くことにした。
村の中を何食わぬ顔でしばらくうろつき、唐突に隠れてやった。
奴は俺を見失ったのか、村中をうろうろと探し回り始めた、よし、うまくいったぞ。
そのまま日が暮れるまで隠れとおし、奴が見ていないことを確認してからジヴの家にすばやく転がり込んだ。
そこで、ジヴからこの村の秘密について聞くこととなった。
この村では、「深き者達」というものを呼び戻そうとしているらしい。そこで生け贄にするべく、ダル=マを地下牢に閉じ込めているのだとさ。
生け贄とか言うぐらいだから、深き者達というのは邪神の類かな?
神様が普通に話しかけて、宝までくれる世界だ。邪神が復活するのも不可能ではないというのだろう。
ジブは、洞窟へ通じる扉を開ける鍵を渡してきた。地下への入り口は村の各家にあって、すべてこの鍵で開くことができるらしい。
ん~、なんかひっかかるな……(。-`ω´-)
つまり、この鍵を持っていたら、洞窟を通じてどの家にも入り放題じゃないのかね?
まぁどろぼうさんをやるぐらいなら、どうせ悪事なら追い剥ぎの方が儲かるから、別に良いか。
あ、それと、モスリンの所から入るのが、地下牢に一番近いとも教えてくれた。あの店に入ると、モスリンが付け回してきて監視するけど大丈夫かね?
ジブは、みなが集会に出ている真夜中がいいと言うが、集会って何ですか?
深き者達を呼び戻す儀式ですか?
ついでに「深き者達」についても尋ねてみる。
だがジヴはあまり詳しくないようで、見たことは無いと言う。
ただ、深き者達の助けで村は豊かになったが、その代償としてたくさんの血が必要になった……、と。吸血鬼やん。
それと、深き者達に近づいた村人は、同胞と呼ばれる危険な存在になったが、日光を苦手とするんだとさ。吸血鬼やん。
ジヴの家を出た俺は、監視役の馬番に見つからないように移動する。
さて、再びモスリン亭にて。
モスリンは、ジヴの言っていた集会に行っているようで、店の中には誰も居なかった。
地下洞窟は、まぁよくある風景だった。
同胞とかいう奴らに見つからないように行動しよう。
あ、ダル=マだ。牢は開いている、何故だろうかなぁ。
ダル=マは助けてくださいと言ってくるので、俺は静かにするよう言ってコッソリと抜け出すことにした。
よし、モスリンは戻ってきていないな。
ダル=マは愛馬を連れて帰りたいと言うので、馬番に見つからないことを祈りつつ馬のところへと向かう。
その馬で一気に帰れば大丈夫だと思う。
俺はウェザーレアへ向かってから帰るけどね。あそこからの道中なら、熊や狼を退治してあるので安全なのだ。
………
……
…
そんなこんなで、無事にコロルに戻ってこれました。
母娘も再開できたことだし、言うことなし。
ダル=マなどは、俺のことを「私のヒーロー!」などと言ってくれる。
いいのか? 俺は魔術師ギルドのどろぼうさんだぞw
ってか、この世界での俺の知り合い、やったらとアルゴニアンが多いのですがーっ
コロルクエスト ハックダートを包む影 ~完~
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