代理人 後編 ~街道の誓い(謎)~
クヴァッチの復興のために、働き手を集めるためにハシルドア伯爵に会おうと思ったが、翌日の夜まで待てということになったので、離れ里に住むリリィに会いに行ったら、オブリビオン・ゲートとデイドラに襲われていたので、ゲートを閉じてリリィを救出した。
省略すると、クヴァッチの復興のために、ゲートを閉じてリリィを救出した。
ん、関係ないことをやっているように見えるぞ……(。-`ω´-)
リリィが元々住んでいた隠れ里は、オブリビオン・ゲートによって破壊されたので、リリィは一旦スキングラードの魔術師ギルド支部に滞在することになった。
その間に、俺はハシルドア伯爵への面会を済ませておこうか。
………
……
…
アーナンドに言われたとおり、スキングラードで一泊して、翌日の夜10時に城へと赴いてみる。
すると、ハシルドア伯爵が大名行列を作っていたりする。
「あっ、伯爵、丁度いい所に!」
「おお、アークメイジではないか。アーナンドが絶賛していたのは君だったのか。今度は何の用かな?」
「クヴァッチの復興のために、働き手を派遣して欲しいとマティウス隊長からの依頼を持ってきました」
「なるほど、クヴァッチか。あの夜の悲劇は私も耳にしている。わかった、石工や建築家をさっそく派遣しよう。スキングラードは、常にクヴァッチとの間に良好な関係を保ってきた。その復興に手を貸すことを誇りに思う」
「ところで、謎の赤い液体とは何ですか?」
「君なら知っているはずだが? あまり大声で触れ回らないでもらいたい」
「やっぱりね、了解でっす」
グレイ・プリンスも、ハシルドア伯爵のような生き方もできたのにね。
吸血鬼として、永遠にグランド・チャンピオンとして君臨もできたはずだ。
ただ、永遠なんてそう長くはない。孤独に暮れるだけだがな……(。-`ω´-)
そんなわけで、マティウス隊長の望み通り、スキングラードへ働き手を派遣してもらうことに成功したのだった。
………
……
…
空けて翌日。
俺はこのことを報告に、クヴァッチへ向かうこととなった。
「あらアークメイジ、もう出立ですか?」
「そうです。これからクヴァッチへ向かい、そのまま魔術師大学へ帰還します」
「私も同行させてください。私がここに居たら、スキングラードにデイドラの手が迫ってくるかもしれない」
「大学ならよいのですか?」
「あそこなら迎撃する設備や、侵攻を防ぐ手段が隠されているはずです。これからはしばらく大学に滞在しようと考えています」
「わかりました。それでは行きましょう」
一泊一日で、リリィもすっかり元気になったようだ。
ゲート発生のショックで気を失っただけで、肉体的な外傷が無かったのが救いか。
そんなわけで、リリィを加えて出発することとなった。
出会ってから結構経つけど、同行して旅に出るのは初めてではないだろうか?
両手に花! とか言ったら緑娘が発狂するから黙っておくw
「そうだ見てくださいよ、あれがここら辺に頻発しているゲートです」
丁度いいので、街道沿いに発生したオブリビオン・ゲートを紹介する。
ちなみに街道を挟んで、反対側にも発生しているから困ったものである。
「この近辺を移動していたアークメイジを狙ってのものかもしれませんね」
「ゲートだけなら無視してもいいんだけど、デイドラがなぁ。ズィヴィライとか……」
「噂をすれば、ほら来た」
「大丈夫よ」
リリィは自信たっぷりに答えると、懐から剣を取り出したのである。
また魔剣かな? 紫色に輝いているが、以前もらったものよりもシンプルだぞ。
リリィは、ズィヴィライが振り下ろした巨大な斧をかいくぐると、魔剣でスマートに斬りつけたのであった。
相変わらず一撃必殺の剣、魔剣を使っていたら戦士の腕が鈍るね。まぁリリィは戦士ではないけど。
「以前の魔剣よりもシンプルですね」
「魔力をより集結させて、一本の細い線にしたのです。以前のよりも、より高エネルギーが凝縮されていますよ」
「魔導師の考えることは同じなのですね(。-`ω´-)」
要するに、俺の霊峰の指改と同じ原理だ。
雷を放出するのが霊峰の指、それを束ねて凝縮したのが霊峰の指改。さらに凝縮してプラズマ化したのが、霊峰の指改々だ。
「その剣いいなぁ、あたしも欲しい!」
「戦士は魔剣に頼らず、腕を磨いたほうが……」
俺は緑娘に忠告するが、彼女はリリィの取り出したスペアの剣を受け取って大喜びである。
「あなたにもありますよ、緑と青、どうぞ」
「どっちが偉いのかな?」
「緑がマスターで、青が弟子でよいのでは?」
「それじゃぁ、あたしが緑!」
緑娘は迷うことなく緑を選ぶ。
自分は戦士ギルドのマスターだから緑、その配下の俺は青なのだとさ。
アークメイジだぞと言っても、それは戦士じゃないから剣の格には関係ないと、もっともな事を言ってくる。
緑娘は、今度はリリィの色について訪ねてきた。
「リリィさんは何故紫色なのかしら? 紫色の格は何?」
「高貴なイメージだけよ。色なんて関係ないですよ」
なるほど、緑娘の着物は高貴だったのか。エロいけど。
「ねぇラムリーザ、そしてリリィさぁん。ちょっと三人で魔剣を掲げてくれないかしら?」
「なんぞ?」
「こうですか?」
「我ら三人、姓は違えども兄弟の契りを結び、心を同じくして助け合い、困っている者たちを救おう。同年、同月、同日に生まれることを得ずとも、願わくば同年、同月、同日に死せん事を!」
「なんやそれ!」
「義兄弟ですか?」
「うっふん」
なんかかっこいいことを述べて、緑娘はご満悦って感じだ。
しかし緑娘よ、重要なことを忘れているぞ。
そこで俺は、衝撃の事実を述べた。
「たった今より我らは義兄弟。ゆえにこのラムリーザ、テフラとの婚約は破棄となる……(。-`ω´-)」
「あっ、ダメ! 契りは無し! 義兄弟解散!」
誕生して10秒で崩れ去った、義兄弟の誓いであった。
あほくさw
………
……
…
というわけで、再びクヴァッチである。
「ベリヒさん、隊長は今日はどちらへ?」
いや、前も聞いたしもういいから……(。-`ω´-)
隊長は、復興向けに新設されたキャンプ、前と同じところに居るようだ。
そこへ向かう途中、興味深い場所を発見したりする。
これはものすごく見覚えがあるな、アリーナの中央部じゃないか。
そういえば、クヴァッチにもアリーナがあったとか言ってたっけ。
「ここが何かしら?」
「見覚えが無いか? 帝都にあったアリーナじゃないか」
「言われてみたらそうね」
「とりあえず君は、ここに乗らないほうがいいかも」
「何故かしら?」
「気にするな……」
魔術師大学の中央奥にある、太陽系儀に行った時と同じようなことが発生すると思う。
ただ、それだけのことだ。
さて、キャンプに居る隊長に報告しておしまいだ。
「すでに働き手が集まって、修復作業に入っているぞ! 君はこの町のために、再び偉大な功績を成してくれたな!」
「それほどでもない(。-`ω´-)」
「残念ながら、今の私には君の功績に値するものが何も無い。しかし相応しいものを手に入れた場合は、必ず報いることを約束するぞ!」
こうしてクヴァッチは、本格的に復興が始まった。
ガレキの山が撤去されるまで、しばらくは町は封鎖されるのだそうな。
次に訪れたときは、整った町並みになっているのかな?
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