魔女の保存液 ~愛で満たして~

 
 えーと、なんだっけ?
 魔女の保存液の材料だったっけ?
 エルスウェア南部に行ったらホウシバナの感染が広がっていて、そちらに奔走していたよ。
 

 というわけで、最後の材料であるクロッカスの花を見つけだし、そこからサフランを入手しておいた。
 これで魔女の保存液の材料は全て揃ったことになるはずだ。
 
 再確認しておこう。
 
 一つ目はクロッカスの雄しべから取れるサフランを五本。
 二つ目はタマサボテンから絞った汁を六つ。
 三つ目はドゥルゾグの肉を四欠片。
 四つ目はデザートローズから抽出した樹液を八つ。
 

 ん、揃ってるね。
 シタイバナのウジと、ストレリチアはついでに見つけたものだ。
 なんで蛆虫なんかを持ち運んでいるのだろうねぇ?
 
 
 というわけで、メファーラの神像を祭っている、魔女の集会場へと戻ってきた。
 

「材料は揃ったぞ」
「ちょっと待ってな、今調合してやるから。よしできた、これが保存液だ。これをベルタイレの奴に持っていっておくれ」
「ちなみにそのベルタイレを暗殺しろとか言い出しますか?」
「突然何を言い出すのかね?」
「いやそのねぇ……」
 
 俺はメファーラの悪行を忘れない……(。-`ω´-)
 人を暗殺者に仕立て上げるなんて、よほどのことが起きないと有り得ないぞ……と。
 
 しかし魔女三人集と言ってもオークなのな、オークレストだけに。
 メファーラ信徒です、と言うだけでも十分に魔女だけどね。
 

 というわけで、これが保存液だ。
 効果は体力の持続的低下。死体を保存するのに体力とか関係無いと思うけどなぁ……
 なんだろう、腐るのにも体力が必要だと言うのだろうか? 体力が低ければ、腐敗の進行が遅れる……
 蛆虫に効果を及ぼすのかね?
 
 
 
 さて、リビア・ベルタイレの住むダーカーン亭は、オークレストから南東に向かった所にある。
 またもやコリント付近まで戻ることになるが、今度はルートを変えてみようと思う。
 

 道なりに南にまっすぐ進むのではなく、南東に突っ切ってみようと思うのだ。
 オークレストは砂漠に囲まれていると思っていたが、すぐ東に草原があったりする。
 砂上の楼閣にしたかったのかな?
 

 オークレストの東にあるのはサイミシル草原。
 ゾウとかヒョウとかシマウマが居て、ヒョウなどはシマウマを襲ってはやっつけたりしている。
 このシマウマの毛皮は王女の馬じゃないので集めても無駄なようだ。
 

 少し南に進むと、西側に見える光景は砂漠から赤い世界へと変わるのだ。
 地面の色が北から、黄色→赤、になっているねぇ
 

 そして南東の方角には、草原と赤い世界の境目があったりする。
 まるで線を引いたかのように、草が一列になって生えているところと生えていないところがあるね。
 
 

 さて、ダーカーン亭に戻ってくると、奴隷の一匹がなにやらコソコソとしている。
 ちなみにこいつの名前はケダマ。ケダマ、毛玉かな? そんなにモフモフしていないけどね。
 ひょっとして、奴隷が反乱を起こして一騒動か?
 奴隷と言っても、オークレストの奴隷市で聞いた話では、こいつらは元犯罪者だからなぁ(。-`ω´-)
 終身刑の執行として、奴隷として働いてもらっているだけっぽい。
 

 ――と思ったけど、リビアは普通に家の中でのんびりとしていた。
 ふと思ったのだが、緑娘とリビアとでは、どっちがおっぱい大きいのかな?(。-`ω´-)
 
 こほん!
 
「保存液を貰ってきたぞ。のんだら体力低下するから気をつけてな!」
「あらすっごい! ホントによくやったわ!」
「うむ、材料集めはめんどくさかったぞ。この辺りはあまり関係ないけど、ホウシバナの感染とかあったからな」
「ねぇ、下にいるムズムズとデレデレがもうかなり臭ってきてるの。あの子達を葬らなければいけないのは残念だけど」
「ん、死んだらすぐに埋葬してください(。-`ω´-)」
「まあいいわ、とっておきのご褒美をあげる! はい、じっくり堪能してね!」
「スクゥーマじゃねーか! 要らんわ!」
「何言ってるの! オヤツを楽しみなさい!」
「…………(。-`ω´-)」
 
 なんか報酬に、無理矢理スクゥーマ・パイプとスクゥーマとムーンシュガーを押し付けられてしまった。
 ちなみにスクゥーマの効果は、腕力と走力が無茶苦茶上がる。その代わり、知力と敏捷性が無茶苦茶下がるのだ。
 敏捷性が下がって走力が上がるのはよくわからんが、要するに狂戦士化するってことじゃねーか!
 たぶんヒストもこの類なんだろうなぁ……
 緑娘が片手で相手を持ち上げていたもんな。
 
 ちなみにリビア・ベルタイレの経歴。
 元々は富豪の娘だったけど、丘の上に一軒家を建てて、そこに毛玉でフワフワのカジートをたくさん住ませるのが夢だったそうな。
 確かにエルスウェアだと、合法的に奴隷としてカジートを集めることができるな、なるほどね。
 多少歪んではいるが、カジートに対する愛で満たしているのだろう。
 死体を保存するのは、死霊術師に通じる部分があるから止めといた方がいいけどね。
 
 以上でダーカーン亭での依頼は完了だ。
 奇妙な事件と、仕事内容だったなぁ……
 
 モフモフ、タマタマ、ムズムズ、デレデレ、ケダマ。
 トゥルットゥー!
 
 
 
 




 
 
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Posted by ラムリーザ