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沈黙の会話 ~メルセルとカーリア~

 
 雪帷の聖域を進むメルセルと俺の二人。
 
 ドラウグルを巧みにかわし、トラップを全て回避して進んだ先に――
 この扉は?

メルセル「合致する金の爪がなければ、通常開けるのは不可能だ」
レイジィ「では爪を捜しますか?」
メルセル「いや、そいつはカーリアが既に処分したはずだから、俺達は自力でなんとかしなければならない」
 
 メルセルが扉をいじくっていてしばらくすると――

 大きな音を立てて扉は開き始めた。
 この先にカーリアが?
 
レイジィ「この先に居るのかな、カーリア……」
メルセル「…………」
 
 メルセルは動こうとしない。
 へぇへぇ、俺が先導役でしたね。
 しかしカーリアは、さっきの扉をどうやって突破したんかね?
 
 
 広間に足を踏み入れた瞬間……

 ?!
 鈍い痛みを感じたとたん、視界がぼやけて来た!
 いったい何だ?!
 
 体の力が抜ける?!

 ……
 俺は動くこともできずに、その場に崩れ落ちてしまった……
 
 …………
 
 
レイジィ「う……、これは……?」
 
 メルセルは倒れている俺を無視して奥に進んで行った。
 
メルセル「俺の剣がお前の心臓に刺さる前に、お前の矢が俺を貫くと、本気で思っているのか?」
カーリア「言い訳できるものなら言ってみなさいよ」
メルセル「カーリア、お前は賢い女だよ。ゴールデングロウ農園を買ってホニングブリュー醸造所に資金援助するとは、見事なアイデアだった」
カーリア「『敵の敗北を確実にするには、そいつの味方を先に潰せ』それがガルスの最初の教えだったわ」
メルセル「お前は常に飲み込みの速い奴だったな」
カーリア「いいえ、もう少し早ければガルスは死なずにすんだ」
メルセル「ガルスには富があり、お前は手にしていた。彼は見ないふりをするだけでよかったんだ」
カーリア「ナイチンゲールとして一緒に立てた誓約を忘れたの? あの人があなたのやり口を黙って見逃してくれるとでも思った?」
メルセル「馬鹿げたおしゃべりはもう十分だ!」
 
 メルセルと言い争っている女。
 あれが、カーリアか……
 

メルセル「来いよ、カーリア。お前とガルスの再会する時が来たぞ!」
カーリア「その手は食わないわよ、メルセル。あなたとやり合うのは自殺行為だもの」
 

 そういい残すと、戦いことなくカーリアはその場から姿を消してしまった。
 
カーリア「けれど誓うは、次にまみえる時があなたの最期よ」
 
 
 ……俺はどうなるんだ?
 
 
メルセル「面白いね、ガルスの辿った歴史の繰り返しだよ」
レイジィ「ど……、どういうことだ?」
メルセル「カーリアはお前を始末する手段を提供してくれた。この墓にお前も入るんだよ」
レイジィ「……俺を殺すのか?」

 
 …………
 
 待ってくれ!
 それは無いだろ?!
 俺が何をしたって言うんだ?!
 ギルドの為にいろいろ働いてきたじゃないか!
 
 やめてくれ!
 
 
 シャヴァーリ、助けてくれ!!
 

 あぐ……
 
 ………
 ……
 …
 
 そして闇……
 
 
 
 
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