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灯台に海山賊 ~港町のイメージは何ですか?~

 
 アンヴィルと言えば、海賊団。海賊団の親玉と言えば、何故か俺。
 不思議なことに、こういった図式が成り立つ一面のある街なのだ。
 どうでもいいけど、なぜ海賊はかっこいいイメージがあるけど、山賊はダサいイメージしかないのだろうね?
 やっぱり山より海の方が美しいから、とでも言いたいのだろうか?
 トレッキングが趣味の諸君、海に負けないようにもっとイメージアップに励みたまへ。
 俺は山賊狩りをして資産を貯めるけどねっ。
 

 というわけで、ダンバローの入り江である。
 船長の遺産とかそんなのもうすっかり忘れちまったよ。
 なんか船員に話しかけたら、「また行ってくるぜ!」とか言って駆け出して行ったけど、海賊だろ? 船はここだぞ?
 ここの集団、海賊っぽいけど実質山賊か?
 俺は海の山賊の親分か? 海の山賊……、意味がわからん(。-`ω´-)
 
「ねぇ、ここは何?」
「海の山賊のアジト」
「どっちよ? 敵なの?」
「いや、味方――なのかな? 俺は海山賊の親分なのだ」
「意味わかんない」
「俺もわからんよ。海賊の遺物探しをしていたら、いつの間にか親分にされていた」
「アークメイジも、死霊術師退治をしていたら、いつの間にかなっていたのかしら?」
「あながち間違いではない……(。-`ω´-)」
 

 ちなみにこいつらとの取り引きは旨みが全く無い。
 商人の資産ごとに下取り額の上限があるみたいなのだが、こいつらは上限が100Gである。
 売るならやっぱり帝都の鍛冶屋とかが良い値で売れるのだ。
 

 さて、アンヴィルと言えば港町。港町と言えば灯台である。
 本来ならこの連想が自然なのだ。なぜ俺は海山賊の親分なんかになってしまったのだろうか?
 
「コロールに戻る前に、今日はのんびりして灯台に登ってみよう」
「さっき海に入って洞穴潜って山賊のアジトに行ったけど?」
「海山賊な、海を省くとなんか違う」
 

 港には絵描きなどが居たりする。
 絵描きか、コロールの城で何かあったような気がするけど、何だったんだろう?
 いや、それよりもシェイディンハルの、絵の中に入れる筆か、あれは俺も欲しいと思う。
 あの筆があったら二次元とああしてこうして、うひょ!
 
「何か変な妄想してない?」
「気のせいでござる……(。-`ω´-)」
 

 ふう、それなりに高い塔かな?
 
「あの灯台の中には何があるのかしら?」
「星の紋章とかがあるんじゃないかな、知らんけど」
「紋章を集めると、どうなるの?」
「たぶん精霊神と会話ができると思うよ」
「適当に言ってるでしょ?」
「うん」
 

 灯台の中に入ると、普通の民家だった?
 管理人が住み着いているのかな?
 
「なんだかイメージ違うね」
「灯台の中も、普通に寝室とか書斎とかあったりするかもな」
 
 だが部屋になっているのは灯台に入ってすぐの場所だけで、灯台の内部はただ階段が上へと続いているだけだった。
 
「階段かぁ、何か怖い話して頂戴」
「それは怪談。まあいいか、では――むかしむかし、あるところにおじいさんとおじいさんが住んでいました」
「何それ?! ホモネタ?! 怖いよ!」
「だから怪談、怖い話になっているだろ?」
 

「おじいさんはおじいさんと――うわおぅ!」
 
 適当に話をしながら灯台を登り、頂上に出たところでいきなりおじいさんに出くわしてしまってびっくりした!
 
「灯台守、霧の目ウルフガーですよ。いつでも灯台に足を運んでくれ、街と港が見渡せるよ」
「そりゃあどうも!」
 

 夕焼け空とアンヴィルの街。
 この時、俺はふと思ったよ。この国に馴染んでいるな、と。
 過去の記憶はおぼろげな断片でしかないが、こことは違う国に住んでいたことは明らかとなってきた。
 俺がなぜこの国に来てしまったのかはわからないが、それが原因でこの緑娘ソニアも俺を追ってこの国に来てしまった。
 
「あのさぁ――」
「なぁに?」
 
 俺は、隣で大きく伸びをしながら港町を見下ろしている緑娘に問いかけた。
 
「君は元の国に帰りたいとか思ったりしないのか?」
「ん~、そうね。故郷が懐かしくなることも歩けど、なんだかこの国で栄達できそうなので、今が楽しくなっちゃった」
「そっか、それならいいのだけどな」
 
 元の国がどこでどんな場所なのか詳しくは分からない。
 それに、戻り方があるのか。戻る便は出ているのか、それすらもわからない。
 
「でもね、あたしは別にこの国でもいいよ」
「何が?」
「あなたと一緒に居られるなら、国なんてどこでもいいって思ってるの」
「…………(。-`ω´-)」
 
 これが緑娘の本心だから恐れ入る。
 以前、この娘の行動に疑問を抱いて魅了の魔法をかけて見たことがある。
 抵抗したのかしていないのかは緑娘の自己申告だから断定はできないが、言ったとおり無抵抗で食らったのならば、魅了魔法を食らった後も前も、この娘の本心は変わらなかった。
 

「緑娘――」
「は?」
「あ、いや、ソニア。これからも、よろしくな」
「はぁい」
 
 う~む、この娘が望むのなら、この国を支配するってのも悪くないのかもしれない。
 そんなとんでもない考えがちらりと浮かんだりするのだが、当面は戦士ギルドで栄達したいという夢をかなえてやろう。
 俺が好きだから追いかけてきた緑娘、この娘のために俺はできることならなんでもしてやっていい気がするのだ。
 
 しかし国の支配ってどのような計画で進めるつもりなのだろうか?
 この国には皇帝が居るので、最終的にその皇帝を引き摺り下ろさなければ緑娘の野望は達成できない。
 どう引き摺り下ろすのだ? 無理矢理やれば、ただの簒奪者になるだけだぞ?
 英雄にでもなれば、事の次第によっては後を託される可能性もあるが、そこまで偉大な人物でもない。
 
「どうしたの? じっとあたしの顔を見て」
「あ、んや、可愛いなあって」
「もうそれ聞き飽きた、もっと言って」
「んじゃ美人だなぁ」
「何回も聞いた、もっと」
「アリーレさんより美人」
「なにそれ! あたりまえじゃないの!」
「ふむ、それじゃあマゾーガ卿より美人」
「まっ、なっ、ふざけないでよ! あんな怪物と比べられること自体が屈辱!」
「じゃあ俺より美人。これならどうだ?」
「それも何度か聞いた」
「マジかよ?!」
 
 どうやら俺は、過去の俺からそれほど進歩していないみたいだ。
 なんか知らんけど、緑娘を不機嫌にさせてしまいそうになってしまった。
 よし、ここは奥の手を使おう!
 
「これ、受け取ってください!」
 
 俺は、緑娘に一通の手紙を差し出した。
 

「何、これ?」
「俺の本心だよ」
 
 以前この港町で、美人局みたいなのに襲われた農場で見つけたラブレターである。
 誰か良い人と出会えたら、これを渡すことにしようと決めて、ずっと所持していたのだ。
 これで緑娘も機嫌を直してくれるだろう。
 
「なんで今更ラブレターなのよ」
「始まりはここからだろ? ここから二人の愛の物語が始まるのさ」
「ちょっと前にウブなキスやったと思ったら、今度はラブレター? なんだかどんどん逆行していない?」
「よく言うだろ? 初心忘るべからずってね」
「あなたは記憶失って初心かもしれないけど、あたしはあなたと婚約して結婚寸前まで行っていたんだからね! あーもー、あたしも記憶失って始めからやりなおしたい」
「というわけで、手を繋ぐところから始めようか」
「ばかっ!」
 
 差し出した手を叩かれてしまったw
 
 しかしなんだ、緑娘の記憶がリセットされた場合、それでも俺に振り向いてくれるのだろうか?
 俺は緑娘のこと、可愛くて美人だと思ったから受け入れたけど、俺はただの凡人だからな。
 まぁ緑娘が居なければ、ただのアークメイジとしてこの国で一生を終えたかもしれない。
 緑娘とこうして再会して……、この国を支配するのか? それはさすがに無茶だろ?!
 
「まぁあれだ、過去の俺がどれだけ君を愛していたかは残念ながら分からない。でも、今の俺も過去の俺に負けないぐらい君を愛しているつもりだ」
「あ、それ新鮮。やったぁ~☆」
「新鮮だったら良いのな」
「あたしも過去のあなたが好きだったけど、同じぐらい今のあなたも好き」
「それは俺がアークメイジだから?」
「何よそれ、名ばかり頂点が自慢になると思ってるの? 使いっぱしりアークメイジ!」
「強く否定できないのが誠に遺憾である……(。-`ω´-)」
 

 そんなこんなで茶番劇をやってたら、気がつけばもう夜になっていた。
 ウルフガーさん、妙ないちゃいちゃ茶番劇を傍で延々と聞かせてしまって申し訳ない、てへっ☆
 
 さあ、コロールに向かうのは、明日にしよう。
 
 
 
 
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©発行年-2019 らむのゲーム日記