数字の仕事 ~レインター・デイルにて~
デルビン「帳簿の数字いじりをやってみないか?」
レイジィ「数字いじり?」
デルビン「スカイリムの大部分の店は、商売台帳に取引記録を残している」
レイジィ「ふむふむ」
デルビン「その帳簿の数字をいじって、我々の別の仕事で生じた不足額をごまかすのだ」
レイジィ「要するに、盗んだ金を帳簿上から消し去って、あたかも盗みが無かったようにみせかけるってことか?」
デルビン「そうだ。お前は優秀な盗賊のようだから、こういった仕事もこなしてくれるだろう」
目的地はレインターデイル、ホワイトランとドーンスターの中間点にあるという。
デルビンに渡された情報の通り、台帳を書き換えるのが今回の仕事だ。
あたりまえのことだが、俺以外にも盗みの仕事してい奴がいるんだな。
よいことだ、みんなでギルドを盛り上げよう!
さて、目的地のレインターデイル。
数は少ないが、建物自体はどっしりとしていて、高級住宅街を連想させる。
……が、それだけだ。
金持ちの別荘が集まっているだけじゃないのかねぇ?
さて、標的の店にこっそりと潜入だ。
……さすがにこの状況だと無理だな。
素直に寝静まるのを待とう。
レイジィ「シャヴァーリさぁ……」
シャヴァーリ「何かしら?」
レイジィ「俺たち知り合ってからずっと一緒だよな」
シャヴァーリ「言われてみればそうねぇ……」
レイジィ「危ない橋もいろいろ渡ってきたが、いつも二人で解決してきたよな……」
シャヴァーリ「レイジィ……」
レイジィ「何?」
シャヴァーリ「これからもずっと一緒よね?」
レイジィ「当然だ」
困難が目の前に立ち塞がっても、シャヴァーリと一緒ならうまくいく、そんな気がするんだな。
もちろん、シャヴァーリにいいところを見せてやりたいって気もある。
そういうのが重なり合って、今までよい結果を出してきたんだ。
ウィンドヘルム、ホワイトラン、ソリチュード。
もちろん今回もうまくいくはずだ。
シャヴァーリと共に歩んでいけば、この先もずっと……
あたりはすっかり暗くなってきた。
そろそろ住民も寝静まる頃だろう。
再びこっそりと潜入だ。
うむ、眠っておる。
目的の帳簿は、っと――
これだ。
えーと、こうしてこうしてサラサラサラっと、はい一丁上がり。
これで盗みは無かったことになる。
住民は寝ているので、ついでにいろいろと見て回ることにする。
貪欲に利益を追求しなくてはな。
野に獣がいなくなれば猟犬は無用になる、だから猟犬は獣を狩りつくすのを避ける、という言葉がある。
しかし、生き物を狩ることと違って、宝物は盗みすぎて獲物が無くなるってことは無いのだ。
また、全てのものを盗みつくして俺のものになるとなれば、それこそ目指すところだ。
ほぉ、これはお宝っぽいぞ。
露店を開けば高値で売れるか?
傍に置いてあるオークの盾、立派な代物じゃんよ。
シャヴァーリ「…………(また帳簿と合わなくなるよ)」
レイジィ「…………(それもそうだな、さらに書き換えてしまおうw)」
とまぁこの店では、帳簿上盗みは無かったことになりましたとさ。
~ Mission Complete ~
二人が組む限り、目の前の困難など無いに等しいさ。
仕事の後の空気はうまい。