レイヴンロックにて ~酒と酒~
ヴェレス隊長「フロストモス砦はどうなった?」
ラムリーザ「将軍なら始末したよ」
ヴェレス隊長「不死化の可能性は考えていた。でなければ200年以上も生き延びられるはずがない」
ウェレス隊長は、約束どおり報酬を用意して待っていてくれた。
額は1万G!
リセッテの嬉しそうな顔と言ったら(^ω^)
その後しばらく隊長と雑談することになった。
どうやら数名の部下が問題になっているようだ。
ウェレス隊長「部下の数名がエンバーブランド・ワインとかいう酒をだいぶ気に入ってしまってな」
ラムリーザ「エンバーミングツールが気に入ったのか、やばいな」
ウェレス隊長「依存性のある酒だが、隠し持っているかさえわかれば、この手で酔いを醒ませてやるんだが……」
リセッテ「お任せください」
ウェレス隊長「やってくれるのか?」
ここは報酬が良いことを知ったリセッテが引き受けちゃったよ。
隊長の話では、街の外縁部にある廃屋のどれかが怪しいということだが……
ラムリーザ「しかしエンバーミングツールか、ブッチャーを思い出すな」
リセッテ「エンバーブランド・ワインでしょ、ブッチャー関係ないよ」
ラムリーザ「なんか宇宙船みたいな名前だな……」
ウラッグ「それは宇宙船エンタープライズだ」
…………(。-`ω´-)
酒か、酒のことなら酒場に行くしかないだろう。
レイヴンロックの酒場は、レッチング・ネッチという名前だ。
そして、ゲルディス・サドリという人がマスターをやっている。
ここの自慢は、スジャンマという酒。
スクゥーマみたいな名前なのが気になるが、ここのマスター独自の調合による「サドリ・スジャンマ」が飲めるのだ。
ラムリーザ「うん、なかなかいけるじゃないか」
ゲルディス「実のところ、新成分もいくつか加えてある。そいつが極上の味を生むんだ」
ラムリーザ「新成分ねー、極上の味ねー、グビグビ」
ゲルディス「あとは新作の完成を告知するだけで、店は飲みに来る客で一杯になるだろう」
リセッテ「ところで、エンバーブランド・ワインは置いてます?」
ゲルディス「んや、それは置いてないな」
リセッテ「そうですか……」
ゲルディス「それよりも、周囲に広めてくれないか?お試し用のスジャンマを預けるから」
ラムリーザ「スジャンマくれるのか?」
ゲルディス「いや、これを配ってきて欲しい。全部配り終えたら、特別な報酬をやろう」
リセッテ「報酬(ピクッ)」
ラムリーザ「おかわり」
リセッテ「おかわりじゃなくて、スジャンマを配りに行くわよ」
ラムリーザ「いってらっしゃいw」
リセッテ「ちょっとあなたw」
ゲルディス「今まで大勢の客を見て来たが、お前は何というか……、私が好きなタイプの雰囲気を持っているな」
ラムリーザ「……なんかそれ、バリマンドチックだぞ(;´Д`)」
やれやれ、のんびりしたいのだが仕方ないなぁ。
え、スジャンマ10本くれるのか?
いや、それは配達用?
めんどくさー……(;´Д`)
ゲルディス「そういえば、最近は沿岸地域も物騒でね、リーバーがたくさん目撃されている」
リセッテ「リーバー? 聞いた事ないわね」
ゲルディス「なんでも海賊王ハクニール・デスブランドの財宝を探しているという噂だ」
リセッテ「財宝(ピクッ)」
え~と、何だ。
ワイン探しに、スジャンマ配達か。
酒と酒だな……(。-`ω´-)
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