謎の信者 ~真のドラゴンボーン、偽のドラゴンボーン~
しかし、改めて眺めてみると、ウィンターホールドも派手に破壊されたなぁ……
宿屋付近以外は、もうボロボロじゃないか。
そこがなければ、廃墟同然だぞ。
クラルダーは、ウィンターホールドがかつての栄華を取り戻すことを何よりも望んでいるようだが……
ラムリーザ「大学の改築じゃなくて、ウィンターホールドの復興をしたらよかったのに」
ネラカー「資金はどこが提供するのだ?」
ラムリーザ「う~む、大学の権利は叔父さんに握られたからなぁ……」
リセッテ「遊ぶことばかり考えなかったらよかったのに……」
ラムリーザ「一緒になって歌ってたくせに……」
リセッテ「う~ん」
???「お前は! ドラゴンボーンと呼ばれるものだな?」
ラムリーザ「何?」
いつの間にか、謎の二人組みが現れていた。
なんだこいつらは?
変な仮面被って奇妙なやつだな……
ラムリーザ「ドラゴンボーンではない。俺の名前はラムリーザ、荒野の狙撃手だ」
リセッテ「ちょっとw」
ラムリーザ「どうせめんどくさいことになるんだ、分かっているから黙ってよう」
ジェイザルゴ「ラムリーザは大学のアークメイジだぞ」
ネラカー「権利はアンカノのおっさんに取り上げられているけどなw」
ラムリーザ「うるさいよw」
信者「お前のウソには騙されんぞ、詐欺師め! お前が偽のドラゴンボーンであることは分かっている!」
ラムリーザ「はいはい、詐欺師で偽者でいいからほっといてくれw」
信者「真のドラゴンボーンの復活の邪魔はさせんぞ。その時は近い……、貴様の心臓を彼に捧げてやる!」
リセッテ「真のドラゴンボーンって何よ?!」
信者「ミラーク卿が現れた時、皆が知るだろう。何人たりとも、彼の復活は止められん!」
そう言い放つと、突然襲い掛かってきた!
勝手に話を進めるなよ……(;´Д`)
こうなることを見越して「ドラゴンボーン違う」言ったのに、意味無いじゃないかーあっ!
信者「真実からは逃げられんぞ、真のドラゴンボーンからは!」
仕方ねーな、そんなにくたばりたいのなら、相手してやるよ。
ほれっ!
人が折角無益な殺生を避けてやろうとしたのに、馬鹿めがw
「ミラーク教」か何だか知らないが、変なカルト宗教なんだろうな。
一方的に話しかけてきて、一方的に襲い掛かってきて……
こっちが何を言おうとお構いなし。
これだから狂信者は……
謎の信者の懐を調べてみると、一枚のメモが出てきた。
大概こういった連中は、何者かに動かされているというものだ。
…………(。-`ω´-)
また抹殺指令が出た。
しかし今回はアストリッドじゃないぞ?
今度はミラーク……、って誰だよ!
暗殺者にも狙われるし、めんどくさいから別に俺は ドラゴンボーン^^ じゃなくてもいいんだけどなー。
一応叔父さんに報告しとくか。
………
……
…
ラムリーザ「叔父さん、なんか変な信者に狙われたんだけど」
アンカノ「今度は何をやらかしたのだ?」
ラムリーザ「何もやってませんよ(;´Д`)」
アンカノ「ならば早くウィンターホールドの従士になって、信用を取り戻すのだ」
ラムリーザ「メモ書きにあったソルスセイムってのが気になりますが……。俺の事、偽のドラゴンボーンとか言うし」
アンカノ「私はお前の将来の方が気になっておる!」
ラムリーザ「…………(。-`ω´-)」
う~む、仕方ない……
とりあえず置いておくか。
あれ?
アークメイジの部屋、乗っ取られてる……(;´Д`)
そっか……、今現在、大学の実質的な支配者は、アンカノ叔父さんなんだ……(´・ω・`)
ははっ
あっはっはっはっはっ
俺のせいで、魔導師大学はサルモールに乗っ取られたっはっはっ
あっはっはっはっ……(´;ω;`)ウッ…
~~~
この流れは、全てアンカノが仕組んだものであった。
ウィンターホールドの魔導師大学は、スカイリムにおける重要な拠点の一つとして、サルモールは押さえておきたかった。
そこで、アンカノを送り込んで、いずれは乗っ取る方針でいたのであった。
だがアンカノは、他の司法高官のように強引に物事を進めるのではなく、穏便な方法で誰にも文句を言わせず乗っ取る方法を考えていたのだ。
ゆえに、マグナスの目騒動の時も、他の者があまり関心を見せない中、積極的に関わることで評価を得ようとしていた。
最後の最後で負傷療養となってしまったのは誤算だったが、甥のラムリーザをアークメイジに据える事で、布石を敷いておくことにしたのだ。
かと言って、ラムリーザをサルモールに無理やり引き込む必要は無い。
ラムリーザの事をよく知るアンカノは、いずれ破綻をきたすことがわかっていたのだ。
現にラムリーザは大学をめちゃくちゃにし、それを諌めるという形で、マスターウィザード自身から召集を受けるに至ったのだ。
そして、誰にも文句を言わせることもなく(ラムリーザは不満だろうがw)大学の権力を握るに至ったのだ。
サルモールは、やはり狡猾な連中なのだ……
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