ハルメアス・モラ 前編 ~10種族の魂~
マーティンは、ザルクセスの神秘の書を解読した結果、四つのアイテムが必要だと言った。
そのうちの一つが、デイドラの血。しかしデイドラを捕まえる必要はなく、デイドラの遺物があればよいとのことだった。
そのデイドラの遺物は、これまでの冒険でいろいろと手に入れているのだが、マーティンから新たな情報、ハルメアス・モラについて話を聞いたのだ。
そこで行ってみました、ハルメアス・モラの祭殿。
う~ん、カニの化け物? タコとカニを足して割ったような……
「これ、何に見える?」
「あなたからどうぞ」
「タコガニ、はいそっちは?」
「カニダコ」
「同じやん」
とまぁ、そんな風にしか見えないのだから仕方が無い。
すると、どこからともなく声が聞こえてきた。
『我はハルメアス・モラなり。過去と現在、そして未来と同一なるものなり』
これだ。これだからデイドラは特別だと思うのだ。
一般的に、神の啓示というものは宗教家が都合の良いように民衆を動かす為に語られることがほとんどだ。
しかしデイドラは、本当に語ってくるから恐ろしい。
ハルメアス・モラの依頼は、知性のある全ての種族の魂を一つずつ集めてくること。
そのために、「ハルメアス・モラの魂縛」という魂を捕らえる呪文と、特別製の魂石が送られてきた。要は、黒魂石みたいなものなのだな。
つまり今回の任務は、人を殺して魂を集めること。
うん、ハルメアス・モラは危険な方に属するデイドラだな。俺に人殺しを命じてくる。
メファーラも俺に人殺しを命じてきたが、噂によれば、ハルメアス・モラとメファーラは兄弟なのだとか。なるほど、同類だな。
しかし今回の人殺しには、救いもある。
メファーラの時は、対象を指定してきて罪もない人を殺させたが、今回は種族の指定だけでその対象は指定していない。
つまり、山賊や野盗、追いはぎの類を退治して、そのついでに魂を頂くという作戦が取れるのだ。
そこで俺は、あることを思い出していた。
以前ジョフリーは言っていた。
深遠の暁教団から送り込まれたスパイは、ブルーマの二人だけではないかもしれない。
そこで俺は、このハルメアス・モラからの依頼と、スパイ探しをまとめて行うことにしたのだ。
所謂一つの、一石二鳥というやつだ。
それでは行ってみようか!
~一つ目の魂 オークの魂~
「まずい時に道に迷ったようだな!」
「何ぞ?」
祭殿からコロールへ向かって下山している時、突然山賊に襲われた。
見たところ、オークのようだ。早速魂縛の呪文を試してみよう。
オークは一瞬紫色に輝く。ただそれだけだ。
その後、オークは緑娘に退治されましたとさ。
オークの体からモヤのようなものが抜け出し、手に持っていた魂石へと吸い込まれていった。
こうして魂を10個集めるのだ。10種類の種族から、1つずつな。
~二つ目の魂 ブレトンの魂~
コロールの町に着いた俺は、衛兵に尋ねたり、わざわざ一人ずつ挨拶したりしながら、深遠の暁が紛れ込んでいないか確かめて回った。
すると、町の南西部分で、怪しい奴に遭遇。ユーガル・ベレッテという奴のようだが――
「こんにちは、夜明けは近い」
さりげなく、深遠の暁教団で使われていた合言葉を混ぜてみる。
これまでの人々は、全くのスルーか、今は昼ですよとのマジレスが返ってきたものだが。
「新しい日を迎えます――、じゃねえ! クヴァッチの英雄め!」
正体を現したな! 魂縛の呪文だ!
町中だというのに、鎧を召喚して襲い掛かってくる。
何故かコロールの衛兵まで参戦してきて、ここにまた一人、深遠の暁教団のスパイは葬られたのであった。
ちなみにユーガル・ベレッテはブレトン。つまり、ブレトンの魂ゲットだぜ!
~三つ目の魂 レッドガードの魂~
次は、このまま南下して、アンヴィルの港町へと向かった。
時計回りにシロディールの各街を回っていこう。
港に行ってみたら、既に戦いは始まっていた。
他の人に当たらないように、上手いこと狂信者に魂縛の呪文をぶつける。
結局この狂信者は、こちらから何をするでもなく、街の人や衛兵に取り囲まれて退治されたようである。
巡回している帝国兵は役に立たんが、街を警備している衛兵は、それなりに働いてくれるみたいだね。
狂信者は、そのまま港から海へと投げ出されましたとさ。
こいつの名前はイソルド。ここにまた一人、深遠の暁教団のスパイは葬られたのであった。
ちなみにイソルドはレッドガード。つまり、レッドガードの魂ゲットだぜ!
ん、文章がコピペ気味だな。
~四つ目の魂 ノルドの魂~
次は東へ向かい、スキングラードの街だ。
同じように市民に挨拶しながら、さりげなく「夜明けは近い」と合言葉をかけてみるのだ。
反応した奴に、魂縛の呪文をかけて退治する、戦いに慣れた者にとっては簡単な仕事である。
もしもまだグラアシアが生きていれば、 ウッドエルフの魂は簡単に手に入ったね。
スキングラードの宿屋であるウェストウィルドに入ったところ、既に戦いは始まっていた。
どうも既に乱闘になっている場合が続くな。
マーティンの解読が進んでいるので、深遠の暁教団も暢気に構えていられなくなったのか、強攻策に出たみたいだね。とりあえず暴れろ、と。
乱戦の中、うまく魂縛の呪文をぶつける。後は戦いを見ているだけ、楽な仕事だ。
こいつの名前は神嫌いのエルス。ここにまた一人、深遠の暁教団のスパイは葬られたのであった。
ちなみにエルスはノルド。つまり、ノルドの魂ゲットだぜ!
スカイリムはノルドのものらしいが、そんな国にはまだ行ったことはない。
ストームクローク? 何でしょうねぇ……w
~五つ目の魂 ハイエルフの魂~
次は東へ向かい、帝都から南へ向かう。ブラヴィルの街だ。
やることは同じ、挨拶と合言葉だ。
しかし「夜明けは近い」と言うと、「お前深遠の暁だな?!」と逆にスパイにされかねない諸刃の剣。
だが気にしない。衛兵などは、合言葉をスルーする人ばかりだからな。
おそらくこの合言葉を知っているのは、狂信者と俺、解読したター=ミーナさんぐらいだろうな。
そして、独り身求婚者旅館にて。
「こんにちは、夜明けは近い。始めまして、ラムリーザです」
「新しい日を迎えます、ラナリーンといいます。ですが、すみませんが一人にして下さい。いつも気が合わない友人と一緒なので、今は無しにしたいのです」
「スクリーヴァのことですね。盗賊なんか、全員逮捕されたらいいのにね。そう思いませんか?」
「ところであなたは、クヴァッチの英雄ではありませんか?」
「んや、アークメイジと呼ぶが良い」
「そうですか。待ってください、アークメイジは帝国の手先! つまり、お前の魂を我が父への供物とせよ――ってところですね!」
「どっちみち敵対かよ!」
なんか深遠の暁教団の狂信者と雑談ができるか? と思ったけど無理でした。
どうやら奴らの間では、クヴァッチの英雄と同じぐらい、アークメイジの悪名も広まっているようだ。
「楽園が私を待っている……」
ラナリーンは、最後にそうつぶやくと、崩れ落ちてしまった。
つまりここにまた一人、深遠の暁教団のスパイは葬られたのであった。
ちなみにラナリーンはハイエルフ。つまり、ハイエルフの魂ゲットだぜ!
サマーセット島はハイエルフのものらしいが、そんな島にはまだ行ったことはない。
アルドメリ自治領? 何でしょうねぇ……w
なんかコピー改変みたいな文章が続くので、一旦ここで区切って仕切りなおす。
というわけで、後半に続く――
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