ウェニヤンダウィクにて ~四体目の彫像~
「ちょっとリリィさん、お伺いしたいことがあるのですが?」
「伺いましょう、アークメイジ」
「アイレイドの彫像とは何ですか?」
最近流行のアイレイドの彫像。
彫像という何しては、人の形を模っていなくてただの無機質な物体にしか見えない。
そこで、知恵袋リリィに聞いてみることにしたのだ。
「アイレイドの遺跡に置かれている彫像としか知りませんが?」
「リリィさんにも知らないことがあるのですね」
「アークメイジ、あなたは何か勘違いをしてますよ」
「ん?」
「私は古代のアイレイドを調べている学者ではなくて、マジックアイテムのクリエイターです」
「あっ、そうでしたね!」
すっかり忘れていた。
リリィの情報は、主に古代の遺物の中でもマジックアイテムに属するものの情報だった。
神々の力然り、フローミルの氷杖然り。
「その彫像を探しているのなら、ここからブラヴィルへ林を突っ切っていった所にあるウェニヤンダウィクというアイレイドの遺跡へ行ってみたらどう?」
「そうしてみようか」
「ところで盗賊ギルドはどうなっていますか?」
「レックス隊長と連携を取ってないから、なんだか足並みが揃わずに隊長は無駄に突撃ばかりしているよ。あ、そうだ、エルダースクロールって何?」
「星霜の書と呼ばれているもので、預言書みたいなものよ」
「ページを燃やしたら消滅する人とか出てくるのかな?」
「さあ、それはどうかしら。でも、もしも見かけたら研究する価値はあるわよ」
「こほん!」
おおっと、長話過ぎたか。
リリィと親密にしていると緑娘が妬くからほどほどにしないとな。
そんなわけで、アイレイドの彫像を探すトレジャーハンターにもなっているみたいなので、そのウェニヤンダウィクとやらにも行ってみるか。
なんか聞きなれない妙な名前だけどな。
………
……
…
というわけで、長ったらしい名前をしたアイレイドの遺跡である。
最近行きまくっているから飽き気味でもあるが、アイレイドの彫像があるところ狙い撃ちで行くことにして数を減らすか。
精神的にめんどくさい盗賊ギルド任務の合間にね。
ちなみに場所はここ。
地図の左端にある家が、リリィの住んでいる家――というわけでもない。
リリィの家は何故か地図には表示されないのな。隠れ家になっているわけだ。
「同じね」
「同じだな」
「死霊術師が住んでいる所なら退治するわ」
「ん、羊を退治した(冤罪)死霊術師はもう東部連峰で退治したやん」
「ダメよ。死霊術師が残っていたら、どこかでまた羊さんが犠牲になるかもしれない」
「まあそういうことになるな」
羊のゾンビか、怖くないな。
まぁ死霊術師に濡れ衣を着せたおかげで、緑娘が魔術師ギルドの任務に真剣になってくれたのはよかったということにしよう。
「同じね」
「同じだな」
「死霊術師は居ないね」
「ん、幽霊が居るぐらいだから気をつけよう」
この遺跡には、ヴァーラ・ストーンが二つあったりする。
これだけ貴重なものが、東部連峰の遺跡にはたくさんあったりするから地方ごとの価値観が違うということが伺える。
ひょっとしたらモローウィンドだと宝石の価値がもっとあるのかな?
ドレスのダイヤモンドが5000Gもするぐらいだし。
「ウェルキンド・ストーンならたくさんあるな。何個になった?」
「もう数えてない、いっぱい持ってる。百個ぐらい?」
「アークメイジの私室に全部まとめて保管しておいたほうがよさそうだな」
「あそこは泥棒が入るのに?」
「どろぼうさんが住んでいるからな……(。-`ω´-)」
アイレイドの遺跡と言えば、ウェルキンド・ストーンとヴァーラ・ストーンを集める場所だったりする。
ぶっちゃけ言えば、それだけの場所だ。任務以外であまり行く必要は無いね。
「というわけで、発見したわけだが」
「ほんと、これって何なのかしらね」
「よし、久々に考察シリーズやってみよう。君はアイレイドの彫像とは何を意味すると思うかね?」
「えっ、ええっ? ん~と、昔のアイレイドってエルフでしょ? そのエルフが崇拝していた神様。神の形を模って作った神像なのよ」
「ちがうな、これはアイレイドそのものだ。昔のエルフはこんな姿をしていたのだ」
「変なエルフ」
「神だとしても変だけどな」
ん、いまいちの考察になってしまったな。
しかし本当にこの彫像の意味や価値が分からないから仕方が無い。
普通彫像とは、デイドラの祭殿のように神の姿を模ることが多いから緑娘の考察が正しいのかもしれないが、無機質すぎるのだよな。
まあよい。
欲しいという人が居るのだから、取ってきてあげればよいのだ。
人が喜ぶ姿を見るのは気持ちが良いものだからな。
おしまい
おまけ
アークメイジの私室に戻ってみたら、フローミルの氷杖が戻ってきていました。
結局の所、盗賊ギルドはこの杖を欲しがっていたわけではなくて、ただレックス隊長を港湾地区から遠ざけるために利用しただけでしたとさ。
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