第二十話 ~一族の家宝~
- 公開日:2018年8月4日
「とある裕福な一家が、先祖伝来の宝を誤った場所に置いてしまったんだ」
今回はヴィルカスが仕事を持ち込んできた。
山賊が日々、幅を利かすようになり、秩序を失ってしまったところがあるようだ。
「取り戻してこよう」
「期待しているぞ。同胞団に名誉をもたらしてくれ」
今回の目的地は、リフテン南部にあるブロークン・ヘルム・ホロウ。
そこから家宝を取り戻してくるのが任務となっている。
戦うだけでもなく、盗品の奪還も請け負っているのだ。
同胞団、何でも家ってイメージなのかもしれない。
というわけで、男はさっそくそこに向かう事にした。
ブロークン・ヘルム・ホロウ――
そこは、滝の裏に隠された隠れ家って感じの場所だった。
この隠れ家のどこかに、ドワーフの斧が隠されているはずだ。
男は両手に二本の剣を握りしめ、その隠れ家に突入していった。
そこは山賊のねぐらになっていたようだ。
突然の侵入者に、武器を持って立ち向かってくる山賊達。
その時だ!
またしてもウェアウルフと化す男。
狩りを楽しむハーシーンの狩人と化していた。
ハーシーンの虜になりつつあるのかもしれない。
――が、そこには狩りを楽しんでいる男が居たのだ。
群がる山賊どもを蹴散らし、あとは頭の山賊長が残されるだけとなった。
山賊長は何度も突撃を試みるが、ウェアウルフの驚異的な腕力で弾き飛ばされるばかりだ。
何度も何度も弾き飛ばしているうちに、山賊長は弱ってきた。
立ち上がるのも精いっぱいという感じだ。
おもむろに山賊長の首をつかむ。
そして力任せに握りつぶす、驚異的な握力だ。
万事休す……
ウェアウルフは山賊長の首を引きちぎってしまったのだ……
山賊長は無残な死体と化していた……
ますます凶暴性を増しているようだ。
………
……
…
ドワーフの斧は、隠れ家の奥にあった宝箱に格納されていた。
これを持ち帰り、任務完了ということとなった。
~ Mission Complete ~
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