ドラゴンボーン編2 ~ドラゴンから逃げ延びろ~
マグナスの目に吹き飛ばされた不可抗力で罪人を運ぶ馬車に乗りこんでしまったために、望み通りということにされてついでに処刑されそうになったんだけど、処刑寸前って時に突然ドラゴンが現れたんだ。
処刑どころじゃなくなって、みんな右往左往の大混乱。
そのおかげで、斬首だけは免れたのですがーあっ!
斬首じゃなくて火炙りの刑に変更ですか?!
辺り一面右往左往の大混乱!
ラムリーザ「うおーっ、さおーっ、えらいこっちゃえらいこっちゃ。うおーっ、さおーっ」
ハドバル「ハイエルフ! 何をうろうろしているんだ!」
ラムリーザ「あっ、右往左往しているんですよっ。せーのっ、うおーっ、さおーっ」
ハドバル「混乱してねーで、はやくこっちに来い! 砦に逃げ込むんだ!」
ラムリーザ「いえっさー。んでもって、うおーっ、さおーっ」
ハドバル「いいからまっすぐ走れ!」
ハドバル「とにかくここを脱出しよう、箱の中に装備が入っているから使うと良い」
ラムリーザ「鎧かー、初めて着るな」
ハドバル「壁にかけてある武器も使っていいぞ」
ラムリーザ「弓は無いのね……(´・ω・`)」
もう少し時間があれば、召喚弓が完成していたんだけどなぁ……。
というわけで、帝国軍の兵士と共にドラゴンの襲撃から逃げることになったんだよな。
隊長の命令に逆らえなかっただけであって、この人は俺が反乱軍じゃないことは理解してくれている。
だから俺は反乱軍と戦うっ!(`・ω・´)
弓は無いけど、魔法があるっ!
反乱軍が居なければ、処刑が行われることも無かったし、俺が処刑されることも無かったはず。
もっとも……、一番悪いのはマグナスの目だけどね……。
何度か反乱軍、ストームクロークと遭遇して戦いになり、蜘蛛や熊もついでに撃退してwようやく砦から脱出したんだ。
同時にドラゴンは何処かへ飛び去ってしまった。
ハドバル「もう安全だ、ここから先のリバーウッドにおれの叔父さんが鍛冶屋をやっている。そこに行こう」
ラムリーザ「りょーかいっ」
ハドバル「遅くなったけど俺はハドバル、宜しくな」
ラムリーザ「魔導師大学のラムリーザ、こちらこそ宜しくん」
ハドバル「お前が居なければ、ここまで来れなかった……」
ハドバルって人、帝国軍人なんだけど、親切で結構気さくな所があるんだな。
故郷ではずっと家でゴロゴロしていたし、大学ではなんか堅苦しい人が多かったけど、世の中にはこんな人も居るんだな。
首刎ねられそうになったのはちと問題だけど、上官には逆らえないんだ……、とくに軍隊だし。
だからハドバルを憎んでも仕方ないよな。
ハドバル「そうだ、お前もソリチュードに来て帝国軍に加わるべきだ。帝国軍には魔導師が少ないんだ」
ラムリーザ「へ~。(得意なのは魔法より弓なんだけどねw)」
ハドバル「魔導師ってのは、怪しい実験ばかりしてて、お高くとまってて人を見下すような連中ばかりだと思っていたけど、君を見ているとそうでもないんじゃないかなと思ってくるんだ」
ラムリーザ「そりゃあまぁ、そんな人(叔父さんみたいな人)も居るけど、みんながみんなそんなんじゃないし、そもそも自分は魔法より……、こほん」
ハドバル「大学は楽しいか?」
ラムリーザ「おもしろい奴は居るぞ、ジェイザルゴって奴だけどさ~……」
うん、辛い事もあれば良い事も有る、それが人生。
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