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サイレンの欺き ~忘れられない一夜~

 
「起きなさい起きなさい、私の可愛い坊や」
 それは、ラムリーザが16歳になる誕生日のことであった。
 ん? 俺は16歳だったのか? 大学生設定じゃなかったか? 飛び級か? あれ、デジャビュ?
「今日もお前は人助けをする日だったでしょう?」
 ん、目を開いて身を起こす。なんだアリーレか。人助け? ああ、俺はシロディールで名声を稼ぐために、日夜困った人の助けになっているなんでも屋だ。

「この日のために母さんはお前を勇敢な男の子として育てたつもりです」
「またぁ? もう、飽き飽き」
 アリーレは何度繰り返すんだろう?
 しかも今日はわざわざ寝る部屋を変えてみたのだが、しっかりと起こしに来ている。なんなんだよ?
 
 というわけで、困っている人は居ないか街へと聞き込みに出掛けた。
 あれ? 俺の目的はいったい何だったっけ? なんか重要な事を忘れているようだが、まあいいか。
 
「なんとか夫のゴーガンを困った状況から救い出していただけないでしょうか?」

 来ましたよ奥さん。早速困っている人を発見。
 メローナさんですか、また夫が家宝を持ち出して強盗団に加わったのですか?
 ――と思ったら、今度の相手は盗賊団でした。
 なるほど、追い剥ぎなら相手に負けたら殺されるというリスクがあるが、装備を盗んで売ったらばれなければ安全。力が無い者にも可能だ。
 もっとも、着ている鎧をどうやったら盗めるのか、という課題は残されるが……(。-`ω´-)
 
 メローナの話では、女盗賊団に言葉巧みに誘惑された夫が、家宝の指輪を盗まれたそうだ。
 結婚式の日に送られた指輪、どうやらこの街では、夫婦の家宝を奪うのが流行っているらしい。結婚できない者たちのやっかみか? と思ったけど、先日の犯人は旦那だったな。
 その指輪を取り返してくれると、全財産の100Gを支払ってくれるらしいが……
 
 全財産が100Gか……(。-`ω´-)
 
 奥さん、私がもっと手っ取り早く財産を築ける方法を伝授しましょう。
 奥さんは戦えないでしょうから、街路を衛兵に引っ付いて移動するのです。そのうち強盗や追い剥ぎに襲われるでしょうが、衛兵が片付けてくれます。あとはその強盗の装備を剥ぎ取って売るのです。100Gなんてあっという間に稼げますよ!
 
 とにかく気の毒すぎるので、助けてあげることにした。
 女盗賊団も、こんな貧しい夫婦を狙わなくても、追い剥ぎ狩りをすればいいのにね。

 とりあえず旦那さんにも話を聞いておこうというわけで、帰ってくるまで家の前で待つことにした。
 なんだいキミ、俺の顔になにかついてるかい? じろじろこっちみてんじゃない。
 

 家が開いたところで、旦那のゴーガンにも話を聞いてみる。
 あ、この夫婦の顔色なら普通の黒人種ってのだ。ダンマーとか言うのは異様な黒さだったが、こちらはまだ自然だ。何? レッドガード? ふーん、ふーん。
 それで、盗賊団はノルドとインペリアル? ふーん、ふーん……、わからん(。-`ω´-)
 でもえらくべっぴんなんだって、こりゃ楽しみだ……って、会う前から誘惑されてどうするよ俺!
 えっと、その盗賊団は港にあるフロウイング・ボウル亭で会える? よっしゃ!


 夕焼け空の港、いいねぇ。
 あの灯台の中には、星の紋章が隠されているのかな?

 そしてここが、フロウイング・ボウル亭。べっぴんさんに早く会いたいなぁ。
 ――って、誘惑される気満々じゃねーか!
 早速中に入って、一杯頂くかな?

「ここは初めて? あなたは独り身なのね?」
「残念ながら俺は、奥さんを256人も持つハーレム王なのだ!」
「それはすごいね、それではグウェデン農場で待っているから、夜の11頃にそこで会いましょう。忘れられない一夜にしてあげる」

 たぶんこいつらが盗賊団だ。
 たしかにアルゴニアンのダル=マや、イラーナやジーンヌのおばさんと比べるとべっぴんさんだ。
 
 というわけで、グウェデン農場に行ってみたのだが、ちょっと気になるなぁ。

 農場と言っても、何の作物も育てていない。
 ひょっとしてここは農場の名を借りた別のものなのでは?

 農場の小屋には鍵がかかっているし、怪しいので夜の11時まで屋根の上で待つことにする。
 これなら突然襲い掛かってくることも、こっそりと盗まれることもないだろう。
 実は俺は、追い剥ぎ狩りをして割りと金は溜め込んでいる方なのだ。宝石とかを所持していることもあるからな。
 しかし宝石よりも装備のほうが高く売れるのだ、不思議な世界もあったものだ。
 
 ………
 ……
 …
 
 夜の11時を回ったというのに、なにも起きない。
 ひょっとして俺はからかわれただけか?
 忘れられない夜というのは、騙されたことを悔やみ続けるから忘れられないというのか?
 
 仕方ない、街に戻ろう。
 その前に、小屋の中に入れるかどうか、最後にもう一度――

「あら、遅かったのね?」
「こんばんは、257番目のハニーって、アホか俺は」
「会えてうれしいわ、さ、全部脱いでベッドにいらっしゃい」
 
 なるほどこの手か。
 確かに戦わずして身包みを剥ぐことができる。
 そしてこの女とベッドで落ち着かないことをしている隙に、仲間が服を奪い取って売る、と(。-`ω´-)
 とりあえずベッドに行くが、服を脱ぐのは話を聞いてからだ。
 
「ところで、ゴーガンって人から奪った指輪についてだが――」
「クソ! 街の衛兵の協力者か! よしみんな! 招かれざるお客様よ!」

 盗賊団が聞いて呆れる、たんなる強盗団じゃねーか!
 前の二人は酒場で会ったが、カジートはどこから沸いて出た! お前が黒幕か? このイタズラ好きの獣族め!

 月に代わってお仕置きだこの野郎! いや、相手は野郎じゃないけどな!

 黒幕にはおなじみの、霊峰の指だ!
 こうして、盗賊団の名を語った強盗団は退治され、アンヴィルの街に平和が――、戻ったのかな?
 これでもう誘惑されて家宝を盗まれる人はでてこなくなるだろう、だろう!
 
 さてこれからどうするか、と考えていると、農場の小屋の中に二人の衛兵が駆け込んできた。
 待ってくれ! これは正当防衛で、殺しをやったわけじゃないぞ!

 と思ったら、二人はメローナとゴーガンで、アンヴィルの都市警備隊なんだって。
 身分を隠してファウスティナ一味を追いかけていたが、被害者は誰も話を聞いてくれなかったのだと。
 それは被害者が妻帯者ばかりで、誘惑されたことを奥さんに知られたくなかったということだろう。
 そこで、第三者の協力が必要で俺に頼んできたんだとさ。
 ついでにここの惨状は片付けておいてくれるのと、俺がやったことは正当防衛と認めてくれたということだ。
 こうして、女盗賊団騒ぎはめでたく解決したのでしたとさ。
 
 最後に、小屋の中にあった手紙。

 よし、誰か良い人と出会えたら、これを渡すことにしよう。
 
 
 アンヴィルクエスト サイレンの欺き ~完~
 
 
 
 
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