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イタズラ番外編 ~魔術師ギルド追い剥ぎ事件~

 
 ブルーマの街も、いい感じに馴染んできた。
 魔術師ギルドで寝泊りし、レイニルの事件で顔馴染みになったオラヴの店で雑談や食事を取る。
 そんな日々が過ぎていた。
 早く記憶を取り戻したいという気持ちもあるが、なぜかこのまったりとした生活に、落ち着きを感じ始めていた。
 記憶を取り戻してみたら、実は俺は悲惨な生き方しかできない人種だとしたら嫌だしな。どういった人種がそういう物に当たるのかは知らんが。
 
 そんなある日、いつもの部屋で目を覚ました時、ジ=スカールがなんだかうれしそうな笑みを浮かべて現れたのだ。

「なんや、また何か新しいイタズラでも思いついたのか?」
「いや、新しい魔法が完成したので、ラムリーザに教えてやる。だから、その魔法をジーンヌにかけて欲しいのだ」
「普通にイタズラじゃないか。そんなの自分でやったらいいじゃないか?」
「いや、こういうのは新入りがやることになっている」
「そんなルール、いつからできた?!」
「今作った!」
「…………」
 
 ジ=スカールの奴、先輩風を吹かせてきやかったな?
 俺をイタズラに巻き込むつもりだ。まぁここに居れば、いずれはこうなることはうすうす感づいていたけどね。
 
「それでマスターに怒られたら、責任を取ってくれるのだろうな?」
「大丈夫、そんなこともあろうかと、不可視の魔法も用意している。これもラムリーザに教えてやろう」
 
 そういえば、ジ=スカールと最初に出会ったとき、こいつは透明になっていたな。
 まあいいや、不可視の魔法も覚えていて何かの役に立つかもしれない。
 
 そういうわけで、俺はジ=スカールのイタズラに加担することになってしまった。

 やれやれ、なんで俺がこんなことをしなければならないのだろうか?
 ほんと、変なギルドだここは。


 しかしジ=スカールから学んだ不可視の魔法はなかなかのもので、ほぼ完全に俺の姿は消えてしまったのだ。
 これは、イタズラ以外にも使えそうだな。敵から逃げるときとかにね。

 こっそりとギルドマスターの側に忍び寄っても、全然こちらに気がつかない。気の毒なジーンヌだ。
 ここにきて俺は、あることを思い出した。ジ=スカールから新しい魔法の効果を聞いていなかった。
 わけもわからず魔法をかけて大丈夫だろうか?
 それでもまぁ、さすがに命を奪うような行為には出ないと思うので、俺はイタズラを敢行することにした。

 あ…………。
 
 その後、魔術師ギルド内に、ジーンヌの悲鳴が響き渡った。
 慌ててギルドメンバー全員が集まったが、ジ=スカールとヴォウラナロはニヤニヤしているだけだったな、まったくこいつらわ!
 
 しかしあの獣族め……、イタズラにしか使えないような魔法を開発しやがって……
 しかも俺にテストさせやがった~

 正直言って、おばさんのヌードを見てもうれしくねーよ!
 待てよ、ジ=スカールもおばさんのヌードに興味がなくて、こんなくだらない仕事を俺にやらせたのか?!
 そんなわけで、イタズラの犯人はばれることも無く、なんだかよく分からない事件として片付けられたが、俺は好き勝手にこの魔法を行使されることの恐怖を知らしめるために、ジ=スカールに目に物を見せてやると考えたのだ。
 
 こっそりとジ=スカールの背後に回りこんで――

 どうだ参ったか!
 獣族のヌードを見ても、うれしくもなんともねーけどな!
 

 ジ=スカールは文句を言ってきたが、そんなの知ったこたーない。文句なら俺にも山ほどある!
 そもそも獣族は、服を着なくても大丈夫なはずなのである!
 
 以上、魔術師ギルド追い剥ぎ事件、おしまい!
 
 とんだ茶番劇だ!!
 
 
 
 
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