オーダーのオベリスク ~オーダーの騎士との対決~

 
 スプリットの村にて、分裂騒動をマニック派について解決できた。
 そのまま、次の任務地であるサイラーンの砦へと向かう。
 しかし、その途中ですっかり日が暮れてしまったのだ。
 

 今夜はトールツリーズ、長樹キャンプという場所で一泊することにした。
 以前、ヘレティックがどんな者とは知らずに、襲い掛かってきたので山賊のような物だと判断して始末した所だ。
 
「ねぇ、あなた?」
「なんでげしょ旦那」
「旦那はあなたでしょ? これからマニック派について動くのね」
「双方どちらかを選べと言われたら、まだマニック派の方が御しやすいと思うので、そちらに付いておくのだ」
「でもあなたはディメンテッド派の廷臣でもあるのでしょう?」
「それが事態をややこしいものにしているんだけどな」
「あたしに良い方法が浮かんだわ」
「伺おう」
「その時が来たら言うわ。今はあなたの思うとおりに動いて頂戴」
 
 緑娘は今度は一体どんな野望を抱いたのだ?
 どうせ双方争わせて疲弊させ、その間に両者とも始末する漁夫の利的な考えだろうな。
 民衆はそれぞれの派閥となって争っているが、双方の公爵は恋仲?
 そううまくいくとは思えないが、どうするって言うのだろうね?
 
「それよりも、早くおいでよ。今日はあたしが上、騎乗――」
「ストップ! 18禁発言はカット!」
 
 
 今夜もおたのしみでした、まる。
 
 
 ………
 ……
 …
 
 
 ♪たらららたんたかたんぽんぽんぽんぽん~
 
 テントちゃうけどテントみたいなもんだよね、ここ。
 ん、意味わからんね。
 
 

「さて、清々しい朝だ」
「今日の目標は何かしら?」
「そうだなぁ、ニュー・シェオスに偉大なるかがり火を復活させよう」
「あと三個の加湿器給水忘れないように」
「はい?」
「じゃあ、行きましょう」
「わんっ」
 
 新しい一日が始まった。
 午前中でサイラーンの砦を攻略してアグノンの炎を入手する。
 夜までにニュー・シェオスに戻る。
 その途中で、また錬金素材をミリリに届けて、また生物調査のためのサンプル集めを依頼されたらそれもこなしておこう。
 今日一日、マニアの地で過ごすのだ。
 
 

 その途中、ヘイルの村へ行く街道との分かれ道付近にあったオベリスクに異変が生じていた。
 以前訪れたときはただの水晶の塊みたいだったのが、今では光を噴出しながら浮き上がっている。
 まるでゼディリアンにあった、判断の共鳴器みたいになっている。
 
 そして、三体のオーダーの騎士が襲い掛かってきた。
 そのうちの一体は、これまでに見たこともない恰好をしていた。
 

 犬のチロジャルが牽制している隙に、三体を一度に貫いてやった。
 前方の二体はゼディリアンでも襲い掛かってきた騎士だけど、最後尾の黒交じりは一体何者か?
 

「どう? 何かわかったの?」
「ぬ、触ったら痺れたぞ? こいつ、まだ生きているのではないか?」
 
 二体の騎士は、オーダーの心臓を持っていたので回収。
 ミリリはこの心臓には興味を示さなかったが、何かに使えるかもしれない。
 
 その時、また別のオーダーの騎士が襲い掛かってきたのだ。
 これは緑娘がサクッと退治した。
 しかし、さらに騎士は現れる。
 一体どうなっているのか?
 

 オベリスクをじっくり観察していると、オーダーの騎士を退治した後に少し経つごとに、オベリスクから新たな騎士が誕生しているっぽいのだ。
 
「あのオベリスクに何か秘密があるんじゃないかしら?」
「確かに。あれを何とかしないと、いつまでも湧き続けるのかもしれん」
「その心臓を使ってみたらどう?」
「意味があるのかどうかわからんが、何でも試してみよう。とりあえず投げ込んでみるぞ」
 

 オベリスクにオーダーの心臓を投げ込むと、噴き出している光の筋に異変が生じた。
 最初は真っすぐな筋だったのだが、なにやら途中で団子のようになってしまった。
 どうやらオベリスクに心臓を投げ込むと、何らかの反応が生じるようだ。
 そして、再び現れるオーダーの騎士。
 
「あたしが始末するから、あなた心臓をなんとかしなさいよ」
「要するに、気持ち悪いから心臓触りたくないのな」
 
 まぁここは適所適材。
 緑娘が千切っては投げ――もとい、蹴っては刺している横で、くたばった騎士から心臓を取り出す俺。
 取り出した心臓は、オベリスクの光めがけて投げ込むことを繰り返す。
 そのうちオーダーの騎士隊長らしき者も復活して襲い掛かってくる。
 

 三個目の心臓を投げ込んだところで、オベリスクにさらなる変化が訪れた。
 投げ込むたびに光の塊はどんどん大きくなり、今度はオベリスク全体が輝きだした。
 

 その間にも、オーダーの騎士は現れ続ける。
 
「きりがないわね」
「この隊長みたいなのをどうにかしないとダメなのだろうな」
 
 しかし隊長は、その身体に触れようとしても、こっちがまるで雷に打たれたように痺れてしまうのだ。
 

 それでも、三個目の心臓を投げ入れてオベリスクが輝きだした時には、その装備を奪えたのであった。
 
「なんだよ、オーダーの騎士というたいそうな名前だけど、中身はただのおっさんじゃないか」
「そりゃ巨大遊園地でも、マスコットのネズミさんの中に居るのは――」
「ストップ! 子供の夢を壊すようなことを言ってはいけない!」
 
 
 こうして、謎の動作を見せていたオベリスクは、オーダーの心臓を投げ込んで隊長を退治することで、その動きを止めたのである。
 
 これは、他の場所でも見かけたら積極的に閉じていくべきなのか?
 敵なら始末するべきだが、山賊へヘレティック、ゼロットのように放っておいてよいものか。
 シェオゴラスのじじいが言うに、グレイマーチやジャガラクと関係がある物らしい。
 じじいはジャガラクは敵だと言うが、それならそいつは俺にとって味方で、じじいを追い出すのによい協力者になるかもしれない。
 しかし、じじいがいつも説明をはぐらかしてくるので、どうすべきか判断がつかない。
 
 とりあえずは、今回みたいに進行の邪魔になる場合のみ対処していく、でいいかな?
 
 

 とんだ邪魔が入ったが、気を取り直してさらに北上。
 いよいよ戦慄の島、最北東端サイラーンの砦だ。
 
 
 
 




 
 
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Posted by ラムリーザ