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ニュー・シェオス宮殿 ~シェオゴラスに『めっ』?!~

 
 翌朝、俺たちはニュー・シェオス宮殿へ向かうことにした。
 

「昨夜はお楽しみでしたね?」
「だまれレイヴン。お前の妻に近づくぞ」
「近づいてどうするのかしら?」
「……(。-`ω´-)」
 
 難癖乞食亭のマスター、レイヴンの突っ込みに反撃してやったら、思わぬ方向から攻撃されてしまった。
 
 

 気を取り直して、ニュー・シェオス宮殿だ。
 ブリスから北に向かう門をくぐると、その先に立派な建物があったりするのだ。
 あの中に、宿敵が居るのかいな?
 

 宮殿の入り口前には、二種類の衛兵が控えている。
 マニア側はゴールデン・セイント、ディメンシア側はダーク・セデューサーが守っているらしい。
 この世界には衛兵も二種類あるのか。
 金と闇か、どちらかと言えば金の方がいいかな?
 
 
 さて、いよいよシェオゴラスと対面する時が、やってきたのか。
 
 

 宮殿の中は結構広く、床には赤と深緑に色分けされたカーペットが敷いてある。
 陰と陽を現した色、やっぱり俺、マニア派かもしれんな。
 
 それよりも、だ。
 
 奥の玉座に腰かけているじじい?
 右に控えているのは執事のハスキルだから、あのじじいがシェオゴラスなのか?
 

 俺は歩み出て、宮殿の主と対面したのであった。
 
「誰と思えばお前か! で、どうなった?」
「お前がシェオゴラスか?」
「わしの事か? わしこそがシェオゴラス! 狂気のぉ! 君主だ! わしは奴であり、奴はわしなのだ! 他の者は同様にな!」
「そうか、お前がシェオゴラスか……(。-`ω´-)」
 
 

 めっ!!!
 
 
 

 以上、妄想終わり。
 今のところは穏やかに語ってやろうではないか。
 
 

「いやあ、あんたがゲートキーパーと戦うのを見たぞ。狂気の門の番人が倒されると思った者などいなかったのに、あんたはそれを皆に見せつけてやったんだ! ハハハハハ!」
「…………(。-`ω´-)」
「嬉しいぞ! はらわたを引きずり出して――そいつで絞め殺してやりたい程に! それとも何か、飛び出たはらわたで縄跳びしてやろう!」
「なるほど、狂気の神だな」
 
 拍手をしながら語ってくれるが、本気で俺を誉めているのかいまいち掴めぬ。
 やたらとはらわたにこだわるじじいだが、そんなにはらわたが好きか? 死霊のはらわたでも食らうか?
 
「――で、今度は俺に何を求める?」
「今度は? 今度はだと?!」
「ボーダーウォッチを忘れたか! たった一年前の惨劇をもう忘れたのか!?」
「だからわしは、お前を勇者と認めて褒美を与えたではないか」
「しょーもない杖一本で喜ぶと思ったか?」
「よいか、王国を救う時が来たのだ! お前の力が要る!」
 
 シェオゴラスは、今度も俺を使って何かをやりたいらしい。
 なにやら変化が起こるらしい。デイドラの君主さえもと言っている。
 グレイマーチとやらが来るかららしい。そしてそれを止めるのが俺だと言ってくるのだった。
 しかし今度はお前の思い通りに動くものか。
 
「グレイマーチとは何か?」
「細かい話はいい。少なくとも、今はな。いずれまた話してやろう」
「しかし俺が、再びあんたのために動いてやると思ったら大間違いだぞ」
「そうか? せっかくお前に褒美を与えたのに、お気に召さなかったのだな?」
「人をスイートロールに変えるようなワバジャックの事か?」
「そんなものもあったな。しかし違う! お前は、ソニア・ルミナスと再会できたのは誰のおかげだと思っているのかな?!」
「ぬ……?!」
 
 言われてみたら……
 緑娘ソニアは死んだ、確かに死んだ。
 しかし、この世界では生きていた。なぜだ?
 もしもシェオゴラスの言うように、奴からの褒美だとしたら?
 

「きっ、貴様! み――、ソニアの命を弄ぶつもりか?!」
「わしを始末したら、その娘はどうなるかのぉ?」
「なっ――!」
「消え去るかのぉ? それともそのまま残るかのぉ?」
「…………(。-`ω´-)」
 
 もしも緑娘が、シェオゴラスの力で蘇ったのだとすれば?
 奴の力で生き延びているのだとしたら、もしも奴を始末してしまったら?
 
「で、俺は何をしたらいい?」
 
 もしそうだとしたら、俺は奴の軍門に下るしか、ない……
 
「なぁに、ボーダーウォッチの時のように、わしの命令通りに動いてくれれば、それでーよいっ! わしの領域では、わしが法なのだ!」
「…………(。-`ω´-)」
 
 
 シェオゴラスが今求めてきたことは、ゼディリアンへ行けとというものだった。
 奴のお気に入りの場所で、招かれざる者どもを歓迎するために使ってきた場所だという。
 元々招かざる者の侵入はゲートキーパーによって防がれていたが、俺たちによって始末されたので、別の対策を講じることにしたらしい。
 俺は奴から「説明書」と「判断の減衰器」なるものを与えられ、そこを再稼働させることを命じられたのであった。
 詳しい話が聞きたければ、ハスキルに尋ねればよいとも言われたのであった。
 
 

「どうしたの? あたしのことなんか気にせずに、やっちゃっていいのよ」
「いや、今は奴の言いなりになっておこう」
「そう? それでもいいかもね。今までのギルド活動みたいに、任務を遂行していたらいつの間にか頂点に立てるかもしれないし」
「そうだな……」
 
 緑娘はよく分かっていないのか、気にせずにやっちゃえと言う。
 しかし、シェオゴラスの何らかの力で蘇ったのだとすれば、今は様子を見た方がよいというわけだ。
 俺は、二度と緑娘を失いたくない。
 
 
「読むべき本があるだろう? あるいは大事な用件を任せられたはずだろ?」
「シェオゴラス、これだけは答えてくれ。ソニアはどうなるのだ?」
「細かい話はいい。少なくとも、今はな。いずれまた話してやろう」
「…………(。-`ω´-)」
 
 仕方がない――か。
 
「ところで連れはどうしたんじゃ? 見込みがあったから、そいつの大事な者にも再会させてやったのじゃが」
「マシューの母親か? あいつもそんなに見込みがあったのか」
「お前はそいつの日記を読んだことは無いのじゃな?」
「人の日記を読む趣味は無いのでな」
「ヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲコロスヤツヲ――」
「は?」
「みどりあお赤きいろだいだいみどりあお赤きいろだいだいみどりあお赤きいろだいだいみどりあお黒黒黒黒黒黒黒黒!!!!」
「何を言っているのだ?」
「あれは傑作じゃった。だからそいつにも会ってみたかったんじゃがのぉ……。とにかくお前は早くゼディリアンへ行け!」
「…………(。-`ω´-)」
 
 
 こうして俺は、不本意ながらも再びシェオゴラスの手先となって動くことになってしまったのだ。
 だが、緑娘を再び失うようなことになるよりは、遥かにマシだという。
 
 まぁ、その緑娘が言うように、各種ギルドの時のように奴の望みを叶えてやっていれば、いつの間にか俺が頂点に立つといった可能性も無いわけではない。
 
 そう、不慮の事故さえ起きなければ、俺がシロディールの皇帝にもなっていたように――
 
 
 
 
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©発行年-2021 らむのゲーム日記