聖戦士の祠 ~聖騎士の兜~

 
 アンヴィルの教会を襲撃したウマリルに対抗するために、聖騎士ペリナルの遺物を探すこととなった。
 どうやら盗賊ギルドや闇の一党に関わったために悪名が高まっていたらしく、その罪を懺悔するために巡礼の旅へ出かけた。
 その結果、悪名は消え去り騎士として認められる身分となったのだ。
 帝国の臣民は、俺がグレイ・フォックスの意思を引き継いだ(グレイ・カウルは破棄したので奴は伝説となった)とか、闇の一党として活動していたことは知らないようだが、神の目だけは誤魔化せぬということらしい。
 神は偉大だ、晴れるやーと快晴を祈願しておこう。
 

 さて、天上世界(?)で遭遇したペリナルの霊体は、彼自身が祭られた忘れられし祭壇の場所を示してきた。それが、この地図上のマークだ。
 場所で言えば、帝都の南東に架かっている長い橋の北側、ルメア湖の中に沈んでいるのか浮いているのか、そこを指し示しているね。
 聖騎士の遺物探求の旅は、そこから始めるとしよう。
 
 

 実際にその橋へ向かってみたところ、水の中に沈むアイレイドの遺跡が確認できた。
 深海のかがり火をまた使うときが来たようだ。タスラで手に入れたこの指輪、便利すぎて手放せない。
 シーリアという人から譲り受けた、彼女が持っていた婚約指輪だけどね……
 

 そんなわけで飛び込んで、入り口目掛けて泳いでいく。
 元々ルメア湖には殺人魚が住み着いていて危険だったが、俺が全部退治してやったので今は安全。
 ぬ、緑娘と初めて冒険に出たときの出来事だ、思い出してしまったよ。
 

 遺跡の中も、当然の如く水没していたりする。
 しかし少し泳ぐと、すぐに陸の上へと通じていたのだ。
 

 アイレイドの遺跡らしく、リッチや幽霊、骨が襲ってくるが、マシウが勇猛果敢にぶつかっていく。
 死霊術師のセレデインという者を退治する時に初めて知った驚愕の事実だが、死霊術師の最終目的はリッチと化すことだったらしい。
 成りたては「決意の砂」というアイテムで命を繋いでおく必要があるが、完全にリッチと化したら必要なくなる。
 つまり、ここに居るリッチは、死霊術師の成れの果て、彼らにとっては究極の目的だったのだ。
 

 遺跡の中には骨が安置されていたり、ウェルキンド・ストーンが飾られてあったりするのはいつものことだ。
 
「そう言えば、ウェルキンド・ストーンの秘密は本当の事なのだろうか?」
「千個集めたら願いが叶うってのですね?」
「聞いたことあるのか。もし本当なら、死者をも蘇らせたりできるのかな?」
「集めてみますか?」
「千個だぞ」
「う~ん、全部で712個しか無いという噂も……」
「だめじゃん」
 
 本当なら集めてもいいが、どうもただの言い伝えなだけの様なのだよな。
 集めたらという噂話だけで、願い事を叶えたという噂は聞いたことがない。
 それにマシウの情報が本当なら、集めることは不可能ということになる。
 やっぱり当てにしないでおこう。
 

 骨と戦うマシウの図、通路の先は行き止まりだった。
 感圧板が敷かれていないので、周囲を見渡してみる。
 

 なぜスイッチは、このように見えにくい場所に隠すかね?
 それでもこのスイッチを押すと、行き止まりの壁が開いて、奥へ通じる通路が現れたのであった。
 

 途中、ゾンビが襲い掛かってきたりする。
 こういう奴らって自然発生することは無いので、死霊術師が住み着いているはずなのだよね。
 それともリッチが創り出したものなのか、その可能性が高い。
 
 

 遺跡を進んでいくと、奥の高台に何か仮面のようなものが飾られていた。
 あれが聖騎士の遺物の一つになるのかな? 聖なる仮面とかなんとか言って。
 
 そしてこの広間には、骨と化した遺体と、傍に置いてある盾が存在感を示していた。
 

 この盾も聖なる遺物の一つかもしれないので頂いておく。
 傍にはアミエル卿の日誌と書かれた本が転がっていたりするので、何かの情報元になるかもしれないと思ってこれも頂いておいた。
 後は、珍しい形をした指輪かな。
 聖なる盾、聖書、聖なる指輪かもしれないので、全部頂いておこう。
 そもそも聖なる遺物、聖なる遺物言うだけで、それが何なのかは全然示されていないのだからな。
 

 リッチ、死霊術師、魔術師ギルドの宿敵。
 アークメイジとして、少なくともこいつだけはきちんと始末しておくべき相手なのだ。
 

 というわけで、この遺跡の一番奥らしき場所に到着した。
 ここがペリナルが祭られた忘れられし祭壇ということになるのかな?
 そしてこのヘルメットが遺物と。
 
「そういえば、予言者は聖騎士の装備と言っていましたね」
「つまり俺らも聖騎士を目指せというわけか。肩書きが増えるのめんどくさいから、マシューが聖騎士になれよ」
「そ、そんな、シロディールの英雄を差し置いて聖騎士だなんて」
「いや、俺はアークメイジの地位でもう十分だ」
「一緒に聖騎士やりましょうよ」
「ま、いいか」
 
 俺は、聖騎士の兜を手に取った。
 こんな兜、趣味じゃないのだけどなー。
 どうしてもこの装備が必要なのならば、マシウをおだてて彼を聖騎士に仕立て上げよう。
 
 ちなみに隣の宝石箱は空っぽでした。
 一緒に飾る宝石までは手配できなかったのか。
 それとも既に盗掘にあった後で、宝石は盗まれたが兜はダサいから手をつけられなかったと。
 それか、悪名があるような相応しくない者は触れない兜なのかな、と。
 
 

 以上、ペリナルが祭られた忘れられし祭壇を発見し、そこから聖なる遺物である兜を持ち帰ることに成功した。
 聖騎士の装備を集めるのが目的ならば、剣、鎧、盾など各種パーツを探す旅となるだろう。
 
 それはそうと――
 

「被ってみたけど、聖騎士に見えるかい?」
「なんだか、窒息の兜みたいです」
「なんやそれ」
「それか、バケツみたいです」
「これ、お前が被れ」
「ええっ?!」
 
 締まらねーな、まったく――
 
 
 
 




 
 
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Posted by ラムリーザ