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デイドラ包囲網発動 ~タイバー・セプティムの鎧~

 
「バード隊長と部下に協力して、オブリビオン・ゲートを閉じてくれたらしいな」
「ゲートを閉じることならお任せください。俺なら速攻で閉じて見せます」
「ご苦労だった。これで次のゲートからは、バード隊長と衛兵達で処理できるだろう。少なくとも当面は、な」
 
 ここはクラウドルーラー神殿。
 バード隊長と共に、ブルーマ近郊に出現したゲートを閉じてから、その報告へと戻ってきたところだ。
 そしてジョフリーは、さらなる依頼をしてきたのだ。
 
 ブルーマの兵だけでは、際限なく迫り来るデイドラには対応に限界があるだろうというのだ。
 そこで、できるだけ多くの援軍を集めて欲しいと言ってきた。
 グレート・ゲートが開く前に、シロディール中の領主と元老院を訪ね、手遅れになる前にブルーマに援軍を送らなければならないのだ。
 話がなんだか大きくなっているような気がする。
 平常運転の追いはぎや帝国兵を見ていると、そこまで危機が差し迫っているとは思えないのだけどね。
 
 さらに別の話では、マーティンのザルクセスの神秘の書解読がさらに進んだというものであった。
 
 

「おおアークメイジ、来てくれたか。キャモランの楽園の開門儀式に必要となる次のアイテムが判明したぞ」
「当ててやろうか? 第二の鍵はスイートロールかな?」
「全然違う。第二の鍵は、第一の鍵であったデイドラの血とは正反対の物だ」
「つまり、血のラドイデ、というものでしょうな」
「何だそのラドイデという物は? ディバインの血なのだ。これは難題だったな」
 
 ディバインというものは、デイドラとは別の神。つまり、九大神のことである。
 八大神ではないぞ、タロスも入れてあげろよ。省く理由などわからんし、タロスも神だからな。
 
「タロスは英雄の名――」
「そう、タロスだよ」
「何ぞ?」
「デイドラと違い、九大神の神々は遺物を持たないし、我々の世界に現れることも無い。ならばどうすればよいと思う?」
「コールゴッドの魔法を儀式を使って唱えたらいいと思います。術者の魂は破壊されますが……」
「アークメイジらしい考えだな。ぜひとも成功させてもらいたいものだ。しかし今は一刻を争うのだ」
 
 マーティンの話では、タロス、つまり死後にディバインの一員となったタイバー・セプティムの血を使えばよいと言う。
 つまり、デイドラの遺物の九大神版である、「タイバー・セプティムの鎧」というものを、手に入れたらよいのだ。
 これは歴代のグランドマスターに伝わる、ブレイズのみが知る秘密。ジョフリーが、直接教えてくれると言った。
 そしてマーティンは、残りの鍵について、解読を進め始めたのであった。
 
 どうも俺は、ここでも使い走りをさせられているような気がする。
 みんな俺に頼りすぎなのだ。だからこのように、簡単に出世できてしまうというのもあるのだけどね。
 
「ここでも使い走りに専念すれば、最終的にはあなたが皇帝よ」
「だからそんなことを言ったらマズいって」
 
 そして緑娘の野望が、俺を焚き付けて来るから困る。
 まぁアークメイジやグレイ・フォックス(不本意)の流れからしても、このままいくとひょっとしたら緑娘が言う展開になるのかもしれない。
 例えば先代アークメイジ、ハンニバルの最後となったように、今回もマーティンが自らの命と引き換えに何かを成してしまえば……
 
 

「というわけでジョフリーさん、二三お伺いたいことが」
「伺おう、アークメイジ殿。ただし手短に、かつ理論的に願いたい」
「タイバー・セプティムの鎧はどこにありますか? どやっ、手短で理論的だぞ」
「単刀直入すぎるな。しかしやはりそうきたか。別の方法があればよかったのだが……」
「俺が神になったということで十大神ということにして、俺の血を使うってのはどうですか?」
「鎧はかつての聖地、サンクレ・トールの遺跡の地下にあるカタコンベ内部の、タイバー・セプティム祭壇に納められている。
 
 すっげー真顔でスルーされたw
 でもタイバーって人がタロスって神になれたのなら、他の人も何らかの形で神になれるかもしれない。
 ひょっしたら、俺の行きつく先も神ではないのかな? ――っとそれはちょっと誇大妄想すぎますな。
 
 ジョフリーの話では、そのサンクレ・トールの遺跡という場所は、遥か昔に呪われてしまったらしい。
 それ以来、タイバー・セプティム祭壇から生きて帰った者は一人もいないのだ。
 今ではそのカタコンベは、ブレイズの初代グランドマスターの手で封鎖されていると言う。
 
「ほら、これがサンクレ・トールの鍵だ。君を死地へと送り込もうとしているのではないかと不安だが、他に選択肢は無いのだ」
「人質ですか? 女房を質に入れてでも、デイドラとの対決は観戦しますか?」
「質へ送り込むのではない、死地だ。とにかく、何としてでも成功してくれ」
 
 
 タイバー・セプティムの鎧、それはブレイズの守護神であり、タロスの神となった初代皇帝の古の聖遺物。
 サンクレ・トールの戦いのあと、ブレイズはその活躍を称えられ、タイバー・セプティムから自身の鎧を賜った。
 そして、タイバー・セプティムがアカトシュの祝福を受けた場所であるサンクレ・トールのカタコンベに、ブレイズは祭壇を作り、鎧を奉納したのだ。
 以来、鎧はそこに納められており、サンクレ・トールが呪われてしまうまでは、ブレイズの巡礼地だったそうだ。
 だが、もう何百年もの間、祭壇を訪れて、生きて帰った者は居ないのだ……
 
 俺は、その呪いを解く第一人者となるのだろうな、などと思いながら、その場を後にしたのであった。
 
 
 
 
 
 
「グランドマスター、よろしいでしょうか?」
「どうしたのだね?」
「クヴァッチの英雄に付き従うあの女、やはり危険です。帝国を簒奪する思想だけでなく、その実力も兼ね備えております」
「ふむ……」
 

「そこで、こういうものに頼ってみたら如何でしょうか?」
「私はクヴァッチの英雄を信じておる。彼は、陛下のために何でもやってくれるだろうし、簒奪など考えていないと信じたい」
「でもあの女に焚きつけて、その気を起こしたらどうしますか? もしも陛下の身に何かあれば……」
 

「わかった。もしも陛下の身に何かが起きた場合のみを想定して、この策を実行するように」
「了解しました。全ては陛下のため、帝国のためです」
 
 

 
 
 
 
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