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ウェイノン修道院にて ~暗殺者襲来再び~

 
 ウェザーレアにて――
 ジェメイン兄弟から一夜の宿を借りた翌日。
 

 清々しい、朝だ。
 今日こそは、マーティンを無事にウェイノン修道院へ届けなければならない。
 そこでとりあえずは、皇帝の隠し子に関する俺の仕事は終わるのだ。あとはブレイズ次第?
 俺はリリィさんを頼って、魔術師大学をデイドラから守る方法を考えるか。
 

 勇者御一行のパーティ。
 魔術師、戦士、馬、僧侶の四人パーティだ。馬? 一角獣だろ?
 勇者がおらんパーティだし、魔術師が先頭という大胆な布陣だ。
 
 しかしまぁ、なんだ。
 デイドラ軍は、帝国の主要人物狙い撃ちでオブリビオン・ゲートを開き、直接攻めてくるということがわかった。
 皇帝の隠し子マーティンの情報を掴んだであろうデイドラ軍は、マーティンの住むクヴァッチの傍にゲートを開き、ドレモラ共を送り込むことで、皇帝の血筋を絶やすつもりだったのだろう。
 だがまさか僧侶が隠し子とは思わず、皇帝の後継者なら街を統治しているだろうということで、クヴァッチを統治していた伯爵に殺到したということかな。
 それとも人類全てを敵とみなし、いずれは全ての街を統治しているものも滅ぼすということだろうか。
 

 コロール近郊の階段に到着した。これを登れば到着だ。
 
 デイドラだが、それぞれの街の近くにオブリビオン・ゲートを開くかもしれない。
 そしてさらに有能な人材を狙うとしたら、アークメイジの俺や戦士ギルドマスターの緑娘。
 リリィさん辺りも狙われるかもしれんな。ジ=スカール先輩は見逃してくれるかもしれないけどねw
 
 
 というわけで、コロールに到着。しかし、街には用がないので、そのまま素通りしてウェイノン修道院に向かう。
 すると、修道院の方角から駆けてくる者が居るではないか。
 熱狂的なファンか?
 

「助けてくれーっ! みんな殺されてしまう!」
 
 誰だっけ、知らない人だ。
 でも後ろから襲い掛かってきているのは、皇帝を暗殺した一味ではないか。
 

 実にいいタイミングで放つことにより、一発の霊峰の指で暗殺者二人を片付ける。
 
「さあ落ち着いて、君は誰だ?」
「エロノールです、修道院の馬番です」
「どうりで会ったことがない。しかし暗殺者集団に襲われて、一体何が?」
「分からない! 不意に襲われたんだ。マボレル院長がやられてしまった!」
「なんとまぁ、ジョフリーは無事なのか?」
「礼拝堂かもしれない! 頼む、助けてください!」
 

 しかし不思議だ。
 襲い掛かってくるときは不気味な鎧を身に着けているが、退治すると赤いローブだけになってしまう。
 召喚する鎧ってあったっけ? 召喚術はあまり力を入れていないからなぁ……
 

 修道院の傍に辿りつくと、まだ一人生きていたようだ。
 
「なんだ、マボレル院長生きているじゃないですかー」
「違う、私はパイネル修道士です。ジョフリーを探しているのですが?」
「エロインが礼拝堂とか言ってましたよ」
「誰ですか? そのエロインとは?」
「あれ? 違ったっけ? でも記憶の中ではエロイン……はミノタウロスと結婚したオークレストの娘だったな。エロノールだ」
「急いで行かなければ!」
 

 礼拝堂の場所がいまいち分からんので、パイネル修道士の後をついていく。
 ああ、隣にある建物か。あまり気にしていなかったよ。
 

 というわけで礼拝堂に突入したものの、既に暗殺者の二人組みが暴れていた。
 オブリビオン・ゲートと連動していないと言うことは、暗殺者とデイドラは共同で攻めてきているわけではないのかな。
 

 狭い部屋での乱戦中、ほんの少しだけ生まれた隙に打ち込んでやる。
 誤爆したら衛兵に怒られて牢屋に入れられてしまう、恐ろしい国なのだ。
 

 もう一人の暗殺者は、緑娘が退治したようだ。
 その技は隠し技にするのではなかったのか? お気に入りの剣はどうした?
 
「リリィさんの作ってくれた魔剣はどこにやった?」
「どこかに置き忘れたみたい」
「なんやそれ」
「ナイン・ディバインにかけて、あんたはアリーナの偉大なチャンピオンだよ! 何て光栄な!」
 
 パイネル修道士は、俺の活躍を見て騒ぐ。ここにもアリーナ狂が居たか。
 俺は未来永劫、グレイ・プリンスを打倒したチャンピオンとしてもてはやされるのだろうなぁ。
 

「戻ってきたか。タロスよ、感謝します」
「タロスは英雄の名――おっとぉ!」
 
 どうもタロスの名を聞くと、反抗したくなってしまう。なぜなんだーっ!
 
「王者のアミュレットだ! それが奴らの目的だろう。ウェイノン修道院の隠し部屋に保管しておいたのだが」
「なぜ肌身離さず持っていないのだ……」
「悪い予感がする。アミュレットが無事かどうか確かめに行こう」
「ところで何故アミュレットを置いてこんなところに?」
「何の前触れも無く襲撃されたのだ。いつものように礼拝堂で祈りを捧げていたら、マボレル院長の悲鳴が聞こえたのだ。武器を取るのが精一杯だった……」
「後手後手やね」
 
 なんか俺が持ったままの方が、安全だったような気がするのは気のせいですか?
 まぁ隠し部屋に保管しているというから、大丈夫だと思うけどね。
 

 ジョフリーは急いで礼拝堂を飛び出していく。
 クヴァッチの時もそうだったが、俺が数時間遅く辿りついていたらどうなっていたのだ?
 ひょっとしてレザーウェアで一泊しなければよかった?
 

 マボレル院長はお星様になっていました。
 傍に暗殺者も倒れているということは、相打ちにでもなったのかな。
 

「隠し部屋はここです、チャンピオン」
「そっちじゃなくてアークメイジの肩書きの方が良いです」
「ではクヴァッチの英雄で」
「人の話を聞け、パイネルとやら(。-`ω´-)」
「たっ、大変だーっ!」
 
 隠し部屋の入り口付近でパイネル修道士の賛美を浴びていたら、中からジョフリーの叫び声が。
 

「なんね?!」
「奪われてしまった! 王者のアミュレットがない! またもや敵に出し抜かれた!」
「一つお尋ねするが、アミュレットを隠した後、戸締りはちゃんとした?」
「したはずだ……」
「はずってなんやね。まあしょうがない、でも一つ良いことがあります。どうぞこちらへ」
 

「マーティン、これがジョフリーです。ジョフリー、これがマーティンです。クヴァッチから救い出してきました」
「そうか、我々はまだ全てを失ってしまったわけではないのだな。タロスよ、感謝します!」
「タロスは神ではな――っとぉ!」
「マーティンはここに置いてはおけない。ひとまずは撃退したが、マーティンの無事を知ると、必ずまた戻ってくるだろう」
「安全な場所を教えてあげようか?」
「クラウドルーラー神殿だ」
「違うな、俺と一緒に居ることだな」
「いや、その神殿なら少ない兵で大群を相手にできるんだ。ブルーマ近郊の山地にある、ブレイズの秘密基地だからな」
「アミュレットの隠し場所がばれていたから、その秘密基地もばれているんじゃないでしょうか?」
「大丈夫、そこは我らのいにしえの砦、聖域、そして最後の隠れ家なのだ。そこならマーティンも安全だ」
 
 安全だと言い切っちゃったよ。
 また奇襲を食らう気がしまくりだけど、ジョフリーがそう言うのなら連れて行くことにしようか。
 万が一マーティンが暗殺者の手に掛かることになれば、また緑娘が俺を皇帝にしようとしてくるので、きっちりと守らねばな。
 いやマジでマーティンが居なくなったらどうする気だろうね?
 ひょっとしてギルド関係と同じで、マーティンも俺に全てを託す、君が新しい皇帝だ、とか言い出すのか?
 
 その可能性も、無きにしも非ずだ。
 
 
 
 
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©発行年-2020 らむのゲーム日記