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骨盗む者 ~死霊のえじき~

 
 さて、一通りエルスウェアを堪能したことだし、そろそろシロディールに戻って自分のなすべき仕事を再開するかな。
 衛兵が当てにならないと分かった今、自分の力で成し遂げなければならないとよーくわかったものだ。
 最後に、リバーホールドの魔術師ギルドマスターに挨拶して、この旅のおしまいとしよう。
 

「前回訪れたときは居なかったもので。シロディールのアークメイジ、ラムリーザです」
「はい、私はイ=グラスカ。リバーホールドのギルドマスターですよ」
「何か問題は起きてませんよね?」
「大丈夫です。自分とジョ=ラズマ、ジョ=ファラクの二人の見習いだけの小さな支部。ギルド入会者はいつでも歓迎しております」
「どこも人手不足なんですなぁ……」
 
 そんなわけで、挨拶も終わったことだし、このままさよならしますかな。
 
「待ってくれ」
「な、どうした?」
 

「私はジョ=ラズマ、錬金術師です。デイドラ錬金術はご存知かしら?」
「普通の錬金術もからきしです……(。-`ω´-)」
「仕事を手伝ってくれたら、オブリビオンかの泉から直接汲み出した血とマジカのポーションをお譲りしますよ」
「なんだか気持ち悪いなぁ……」
「おねがいします! デイドラの祭殿から骨を取ってきてください!」
 
 なんだか仕事を頼まれてしまった。
 エルスウェアに行っても、アークメイジは使い走りなのだな……
 
 ジョ=ラズマの依頼では、オークレストの近くにあるマラウチの祭殿から、オークの祖先の頭蓋骨をたくさん持ち帰って欲しいというものだった。
 デイドラの君主マラキャス、オークがマラウチと呼ぶ物の祭殿に捧げられた頭蓋骨には、魔力が浸透しているはずだそうだ。
 そういえば、オークレストの西側にデイドラの祭殿があったような気がする。
 頭蓋骨ぐらい持ち去っても……
 それって墓荒らし……?
 そして魔術師ギルドでも、首を所望するのか……
 
 
 まあよい。
 これをエルスウェアでも最後の仕事にしよう。
 他にも仕事があるのかもしれないが、それはまたの機会に回すことにする。
 


 それでは出発だ!
 砂漠もしばらくはこれで見納め、しっかりと目に焼き付けておこう。
 ただし砂漠など見たところで全然面白くないけどな!
 
 ………
 ……
 …
 
 オークレスト西、マラウチの祭殿にて――
 

 うーん、頭蓋骨を盗むのはやはり見られないほうが良いよな?
 ジョ=ラズマも、こっそりと持ち出すのがベストだと言っていた。盗賊ですがなそれは……
 
 というわけで、動物達は少し離れた場所に待機させて、その場所はジ=スカール先輩に監視させておく。
 そして緑娘と二人で、再びマラウチの祭殿に接近。
 

「さて、どうするか――」
「あなた方もマラウチの巡礼者ですか?」
「わっとと、もちろんでござる! ただし、マラウチではない、マラキャスだ」
「マラキャスとも呼ばれているが、オークの言葉ではマラウチです」
「了解した!」
 
 だめだな、これではこっそりと持ち出すことはできない。
 そこで陽動作戦を取ることにした。緑娘に巡礼者の気を引いてもらうのだ。
 少し離れた場所に行って、引き付けてもらう事にした。
 
 
「きゃーっ、ドチカン!」
「ちっ、違うっ!」
 
 なんか緑娘とオークの巡礼者が騒ぎ出したぞ。
 方法は任せると言ったら、今回もドチカンだ。レックス隊長を港湾地区からおびき出した時と同じじゃないか……
 

「こいつかあたしのお尻さわった!」
「さわってないさわってない」
「ちょっと! あたし見たんだから! 誤魔化さないで!」
「無茶な!」
 
 
 なんか知らんけど上手くいっとる。
 

 その隙に、頭蓋骨を片っ端から頂いて帰りますか。
 俺は、オークの祖先の頭蓋骨を一つずつ手に取っていった。
 
「われらの眠りを妨げる者は誰だ……、オークの墓を荒らす者は誰だ……」
 
 ん? 何か聞こえたか?
 気のせいだろう。祭殿の頭蓋骨は全部頂いて――
 

 …………(。-`ω´-)
 
 気が付けば、祭殿をゾンビに囲まれていた。
 墓荒らしに災いあれってか? 墓荒らしダメかやっぱり?
 アガマーもこんな目に合っていたのか?
 
 しかし頭蓋骨は他にもたくさんある。
 全部頂くために、地面に降りずに石の壁伝いに移動して頭蓋骨を回収する。
 とりあえず石の上に居たら、ゾンビも手出しできないみたいだからね。
 
 

 …………(。-`ω´-)
 
 全部の頭蓋骨を回収した時、周囲はすげー数のゾンビであふれかえっていた。
 これを全部退治するのは厄介だぞ……
 どうするか?
 
 ………
 ……
 …
 
 三十六計逃げるに如かず!
 

「おいっ、緑娘っ、逃げるぞ!」
「あっ、またミドリムスメって言った! ――って何よそのゾンビの群れ!」
「いいから逃げるぞ!」
「何やってんのよ、もう!」
 

「あっ、旅の者! 祭殿を荒らしたなっ!」
「しっ、知らんっ! なんかお祈りしていたら出てきたんだ!」
「とんでもない奴だ! この罰当たりものめっ!」
「拝んでいただけだっ! ってあんたらも逃げてるじゃんか!」
「あたりまえだ!」
 
 もうなにがなんだかわからない。
 ゾンビの群れから、オークの巡礼者共々逃げ出すことになってしまった。
 数が多すぎるのよ数が!
 これが五体ぐらいだったら、退治してやるっつの!
 

「ジ=スカール先輩! 作戦変更! 全軍撤退!」
「いったいラムリーザは、祭殿で何をやったのだ!」
「なんまいだーって言ったのがまずかったみたい!」
「馬鹿者! そこはほーれんぎょーじゃないか!」
 
 もうなんまいだーでもほーれんぎょーでもはんにゃあはあらあでもなんでもいい。
 俺達はマラウチの祭殿から全力で撤退し、わき目も振らずに北へ逃げ去ったのであった。
 あのゾンビの群れ、やっぱり俺を狙っているのだろうなぁ……
 シロディールまで逃げても追いかけてくるかな?
 
 ………
 ……
 …
 
 リバーホールドまで一目散に逃げ帰った後で、取ってきた頭蓋骨を全てジョ=ラズマに押し付けてやった。
 これで頭蓋骨の所有者が入れ替わったということで、ゾンビの呪いの矛先は変わったかな?
 変わったと信じたいが……(。-`ω´-)
 
「まぁ、頭蓋骨を取ってきてくれたのね、ありがとう!」
「おかげで酷い目にあったぞ。オークの巡礼者は誤魔化せたけど、ゾンビの呪いは誤魔化せなかった!」
「大丈夫よ、これを使えばゾンビなんて怖くないわ。とっておきの血とマジカのポーションよ」
「やっぱり気味が悪い!」
 

 ジョ=ラズマからもらった「デイドラのブラッドポーション」と、「デイドラのマジカポーション」は、単なる回復薬だった。
 ゾンビにやられても回復できますよーっ、てか?
 厄介だな、ほんま!
 
 

 こうしてエルスウェアで最後にすると決めた仕事も終わった。
 思えばずいぶんと長くエルスウェアに滞在してしまっていたなぁ……
 
 それでも気晴らしにも十分になったものだ。
 俺はここで、再びグレイ・フォックスに立ち向かう決意を取り戻したのであった。
 
 
 
 
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©発行年-2020 らむのゲーム日記