エルスウェア西の扉口、リンメンの町 ~異国の文化~

 
 さて、俺は盗賊ギルドにはめられて、傷心旅行に出かけた(嘘)
 ジ=スカール先輩の案内で向かったエルスウェアという国。先輩の故郷だと言う。
 そのエルスウェア西の扉口であるリンメンという町に辿りついた所からだ。
 

 うーん異国だ、町の雰囲気も初めて見るものだね。
 やたらと水が豊富で、中央には市場があるようだ。
 水辺と言っても、ブラヴィルのようなジメジメした感じは無い。気候が違うのかな?
 
「ずるがしこい盗賊が、リンメンの街をうろついていて貴重品をすぐに盗むから気を付けろよ」
「どこにでも盗賊は居るものなのな」
「そうだ、この者はラムリーザに良いものを見せてやらなければならない」
「無茶苦茶守備力が高い、うっとーしいミミックみたいな奴のことか?」
「それはいいものだ」
 

 良いものといいものの区別がつかんが、先輩が紹介してくれたのは巨大な肉塊だった。
 
「どうだ、これはジ=スカールの好物であるマンガニクだ。シロディールに無いのが残念だ」
「何の肉だ? ゾウかクジラか? 奥にある腸詰の方が気になるけどな。だいたいでかすぎるぞ、頭よりかなりでかいじゃないか」
「これを一気に食べると快感なのだ」
「無茶苦茶胸焼けしそうだけどな!」
 

 しかしやたらと水路に果物が落ちている。
 
「水路に物が落ちているぞ、掃除するように言うんだ」
「これは落ちているのではない。水路に浸すと果物が冷えて、より美味しくなるのだ」
「かなり強引なやり方だな!」
 
 やはり異国だね、いろいろと文化の違いが歴然だ。
 家に入ってみたら突然襲い掛かってくるのはなんとも言えんけどな。
 

 スクゥーマの店というのがあったので入ってみる。
 東部連峰でスクゥーマ・ロードという者に遭遇したし、その時に見た小さな薬瓶がこの店にもあったりするのだ。
 売っているものは、スクゥーマパイプ、スクゥーマ、サトウキビにムーン・シュガー。
 珍しいので購入してみた。
 
「ラムリーザ、スクゥーマはあまりお勧めしないぞ」
「そうだ、一度聞いてみたかったんだ。スクゥーマって何?」
「カジートにとっては良い薬だが、他の種族にとっては麻薬みたいなものだ。どんどん馬鹿になっていくぞ」
「げっ、それじゃあこのパイプは?」
「それを使って吸引するのだ。でもシロディールでは買うだけで罰金物だから気をつけろよ」
「既に買ったし、それ以前からいくつか手に入れていたし……(。-`ω´-)」
 
 スクゥーマ・ロードって、要するに薬中毒のようなものだったわけか……
 
「じゃあムーン・シュガーは?」
「サトウキビから採取するお菓子のようなものだが、スクゥーマの原料だ」
「ここはヤバい店だったのか……(。-`ω´-)」
「いや、カジートの国エルスウェアでは一般的な物なんだ。他の種族には毒なだけでな」
「うーん、エキゾチック!」
 
 買ってしまったのは仕方が無いので、いずれ錬金術の素材にしてしまおう。
 スクゥーマを作るのはヤバそうだからやらんけどね。
 

 町にあった高台から見渡してみる。
 なんだか奥の方に変わった形の建物があるね。
 

 しかし気になるのは、なんだか太陽の光が心もとないことだ。
 曇っているのとは少し違うようだ。
 

 そしてこの町にも、魔術師ギルドがあったりする。
 こんにちは! と入ってみたが、ここのギルドメンバーはそっけなかったりするのだ。
 
「アークメイジはそれぞれの国に居るのだ。だからラムリーザはシロディールのアークメイジではあるが、エルスウェアではよそ者なのだ」
「なるほど、そういうことになっいてるのな」
 
 つまり、東部連峰で遭遇したフラーテン・ドローサンは、偽者のアークメイジではなく、モローウィンドのアークメイジだったわけか。
 モローウィンドの魔術師ギルドは危ないみたいだなぁ……
 

 ちなみに食料屋では、ここでも珍しいものがあったので買ってみた。
 パイナップルやモモはヤバいものではないと信じよう。
 
 
 

「これは何ぞ?」
「寺院だ」
「なんだか懐かしい造りをしていわね」
「なんだ? ミ――テフラは見覚えあるのか?」
「あたしの故郷にも、これに似た建物があったわ」
 
 うーむ、俺はエルスウェアから来たのだろうか?
 でも緑娘はカジートを知らなかったしな、その線は薄いかもしれんな。
 昔の記憶は知らんが、今知っている知識では初めて見るような建物だ。
 

 建物の中はこんな感じ。
 中に居た人に聞いてみたところ、この建物はアカヴィリという国の建築方法を真似て作ってみたそうな。
 それに比べると、シロディールのクラウドルーラー寺院は小さいらしいが見たこと無いらしい。
 安心しろ、俺もクラウドルーラー寺院は見たことが無い。
 

 二階のベランダから町を眺めてみるが、やっぱり雲行きが危ないような気がする。
 遠くの方は青空だから、この近辺だけどんよりどよどよなのだろう。
 
 
 
 とまぁそんなわけで、リンメンの町はこれでおしまい。
 特に何も事件が起きなかったので、今度はエルスウェア南のコリントというところを目指してみることになった。
 

 町の南門から出て、そのまま南へ向かうことにした。
 

 地図で見ると、コリントという町はこの辺り。
 エルスウェアの南中央辺りということかな。
 
 
 
 




 
 
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Posted by ラムリーザ