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エルスウェアへ行ってみよう ~ジ=スカール先輩の誘い~

 
 盗賊ギルドの思惑を読み取れなかった俺は、帝都からレックス隊長を追い出してしまった。
 これで帝都では盗賊ギルド、特にグレイフォックスについて本気で考えている人は居なくなってしまったわけだ。
 レックス隊長の後任として帝都にやってきたセルヴァティウス・クインティリアスという隊長は、グレイ・フォックスの存在を信じていないようで、あまり真剣に取り組んでいないのだ。
 こうして俺は、何のために盗賊ギルドに潜入しているのかわからなくなり、魔術師大学に篭って無駄な時間を過ごしていた。
 

「あーもー、なんかやる気ねー」
「それじゃあ皇帝をなんとかする作戦を考えましょうよ。盗賊ギルドもあなたが皇帝になってから衛兵を動かしたらよいでしょう?」
「あまり大きな声でそんなことを言わないでくれ」
「あら、あなたの思い通りにしたければ、最高権力者になるのが手っ取り早いわ」
「じゃあ君が女帝になったらいいじゃないか」
「あなたが皇帝になってもあたしは傍に居るけど、あたしが女帝になったらあなたはフラフラっとどこかに行っちゃいそうだから嫌。例えばローディスとか――」
「なんやそれ……」
 
 近々では盗賊ギルドだけに動きがあったわけではない。
 アイレイドの王冠を巡る騒動も、密かに発生していたりしたのだ。
 

「おおアークメイジ、今日は昼寝でしょうかな?」
「ほっといてくれ、シンドリさん」
「ところでウンバカノの件はどうなったかね?」
「ネナラタの王になって死んだ」
「なんと、そんなことが……」
「シンドリさんも、古代の遺物を研究するのはいいけど、取り憑かれないようにな……」
 
 こう何か明るい話題は無い物かな?
 この国はなんでこう陰湿なことばかり起きるのだろう……
 

「おいラムリーザ、お疲れモードかね?」
「先輩はアークメイジと呼んでくれないのな」
「ジ=スカールはラムリーザの先輩だ。アークメイジになっても後輩は後輩だ」
「はいはい、それでいいですよ」
「どうした? 悩み事なら先輩が聞いてあげるぞ? 先輩は後輩を助けてあげるものだ」
「ただのイタズラ小僧の先輩が、なんか立派なこと言うようになっちゃってまぁ――」
「さあ、ジ=スカールに語るんだ」
 
 語れねぇよ。
 盗賊ギルドに潜入して、グレイ・フォックスの尻尾を掴んだらレックス隊長にチクッて一斉に突入して逮捕して、盗賊ギルドを壊滅させようと思った。
 しかしギルドにはめられてレックス隊長を、遠くアンヴィルへと左遷……、一応アンブラノクス伯爵夫人を特別警護するといった内容で栄転という形になっているが、俺からしたら左遷だよ。
 それで何だかやる気がなくなって、ぐったりしているとは恥ずかしくて言えん。
 絶対に言えん。
 
 それにそんなこと言ったら、フローミルの氷杖の件でいろいろと追求されそうだしな……
 
「ラムリーザは悩んでいる。そうだ、気晴らしにジ=スカールと出かけないか?」
「先輩とデートしたら、緑娘が妬くから遠慮しとく」
「何よそれ、なんであたしが妬くのよ。それにまたミドリムスメって言った!」
「もうそれでいいよ、めんどくさい……」
「というわけでジ=スカールせんぱぁい、ラムリーザは盗賊ギルドで失敗して落ち込んでいるからそっとしておいてあげて」
「こらっ、何を言うのだ?!」
「どうしたラムリーザ、盗賊ギルドと何かあったのか?」
「……折角みつけた秘宝、リンダイの冠を盗まれた(。-`ω´-)」
「そんな冠があったのか」
「でもラムリーザはグレイ・フォ――」
「ジ=スカール先輩! 出かけましょう! どこに行くのですか?!」
 
 なんかうじうじしていたら緑娘が余計なことをしゃべりそうなので、ここは空元気でも出して誤魔化しておく。
 飛び起きて、先輩にすがりつく! かっこ悪い俺!
 
「ジ=スカールの故郷、エルスウェアを案内してあげよう」
「エルスウェア?! どこか知らんけど夢と希望がありそうな名前だ、出発するぞ!」
「ギルド潜入はどうするのよ?」
「ジ=スカール先輩! エルスウェアに案内してください!」
「よし、行こうか」
 

「いざ行かん! 夢と希望の台地エルスウェアへ!」
「何を張り切っているのかしら」
「そこは行くではないのかな?」
 
 ところでさ、行かんって言えば行かないって言ってるみたいだよな。
 なんで否定形で力強く語るのだろうね?
 ジ=スカール先輩の突っ込みも正しいと思う。
 
 
 そんなわけで、しばらくシロディールを離れて気分転換をしようと考え、ジ=スカール先輩の案内でエルスウェアへ行ってみることになったのである。
 モローウィンドも東部連峰の件で気になっているが、ここは先輩の好意に甘えておこうではないか!
 エルスウェアは先輩の故郷の国だという。ということはカジートだらけの国なのだろうかな?
 
 
 ………
 ……
 …
 
 

「この先に、エルスウェア西の扉口リメンがある」
「リメン、リメン、仮面みたいだね」
 
 ジ=スカール先輩の案内で向かった先は、ブラヴィルから少し南西へ向かった所だった。
 

 地図で言えばこの辺りだ。どうやらエルスウェアは、シロディールから見て南西にある国のようだね。
 ちかくにシェオゴラスの祭殿があるから少し警戒していたが、傍まで行かなければ無理難題を押し付けてくることは無いようだ。
 橋を渡り道なりに進んでいくと、目の前に大きな城壁が姿を現したのである。
 

「なんかシンプルな城壁だね」
「シンプルイズベストだ、無駄に装飾が多いのは無駄遣いというものである」
「そんな理論があるのな」
 
 
 こうして、新しい冒険の扉が開かれたのであった。
 さあ、初めて訪れるエルスウェアの地、いったい何が待ち受けているのだろうか?!
 
 
 
 
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