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破壊された寺院、白縁稜堡砦 ~緑娘の大冒険?~

 
 えーと、帝国林務兵ジェイソンの依頼で山賊の一味に潜入して、その首領であるメイソン・ドレスが生きているという証拠を持ち帰ったところだ。
 これで潜入作戦は終わったわけで、緑娘ソニアと合流しようとしたのだが、林務兵のキャンプに彼女の姿は無かった。
 ジェイソンの話では、「暇だから白縁稜堡砦に行ってみる」とのことだった。
 
 まぁ最初に俺の方からも「暇なら白縁稜堡砦の探索でもしていてくれ」などと言っていたので仕方が無い。
 緑娘の戦力を考えたら心配はしていないが、とりあえず白縁稜堡砦の入り口で緑娘が出てくるのを待つことにしたのだ。
 
 ………
 ……
 …
 

「あっ、ラムリーザ」
「戻ってきたな」
「お・ま・た・せ、待った? 昨日眠れなくて、だから寝坊しちゃった、てへっ☆」
「ちっとも待ってないさ。そんなことよりも、今日も可愛いね」
「ごめんね、ウィッキーさんに捕まっちゃって」
「誰やそれ!」
 
 なんか以前もあったようなやりとり、別に待ち合わせをしているわけじゃないのにな。
 妙な言い訳をする緑娘も緑娘だ、この白縁稜堡砦の中にウィッキーという人が居たのか?
 
「さて、潜入作戦は終わった。これから国境にまた戻るぞ」
「それよりも聞いて聞いて~、あたし一人でこの遺跡の謎を解き明かしてきたよ」
「そんな謎があったのか?」
「うん、いろいろ」
 
 ここで、国境の検問所へ行く道すがら、俺は緑娘の武勇伝を聞かされることになるのであった。
 

「洞窟の中は暗くて、松明が必要だったのよ」
「ああ、深遠のかがり火を貸してやってもよかったな」
「でもやっぱり松明の方が、冒険している雰囲気が出るよね」
「君も雰囲気で冒険するのな」
 
 以前埋もれた都市で会話した内容が、お互い立場を逆転して語っておる。

「それで、遺跡の中はどんなだった?」
 

「なんだか埋もれかけた感じで、通路の外側は土砂と岩山になっていたわ」
「それはこの辺りまで都市が続いていたってことだな」
「んでね、行き止まりがあったの!」
 

 そんなに強調して言うことでもないと思うが、緑娘は一人での冒険で初めての行き止まりってわけか。
 
「行き止まりに見せかけて、どこかにスイッチがあって隠し扉が開くのさ」
「ううん、周りは土砂で埋もれていて、何も無かったわ」
「それでね、途中魔物が出たのよ。クランフィアって奴だけど」
 

 クランフィアは、爬虫類系のデイドラ。大きいのと小さいのと居て小さいほう。大きいほうはディードロス。
 
「まぁ戦いに関しては心配してないよ。なにしろ戦士ギルドのマスターだからな」
「奴が飛び掛ってくるところを、カウンターで迎撃してやったわ」
 

 まぁなんとなく想像はできる。
 蹴り技、特に蹴り刺す事に関しては一流――、というか世界広しと言えども、こんな戦い方をマスターしているのは緑娘ぐらいだろう。
 

「それでもピクピクと動いていたから、踏みつけてとどめをさしちゃった、てへっ」
「何がてへっだ、君の攻撃は結構えげつないのだぞ?」
「何よ、あなたの霊峰の指も身も蓋も無い攻撃じゃないのよ」
「魔力ってすごいだろう!」
「それでね、ここはドレモラの住処だなとわかって、慎重に進むことにしたの」
 

「前後左右、注意しながら進んだわ」
「目だけじゃなく、耳も澄ませばいいぞ。敵が近づいてくるのが解る。とくに洞窟内、遺跡だとちょっとした音も響くからな」
「確かに足音が、高らかに響いていたわ」
「だろうな」
 
 針のように尖った踵の音、結構響いているのはなんとなく解っていた。
 蹴っても折れないような素材、ミスリルだっけ? それでできているんだよな。
 靴じゃないよ、あれは足に装備する武器なのだ。
 

「そして見つけた石碑には、重要なことが書かれていたわ」
「何て書いてあった?」
「おそらく獣は追放されたであろう。とはいえ、戻らぬという保証は無い。もしもそれを埋めた溶岩の覆いが剥がされようものなら、心惑わされた錠妙のものによって開放されるか、さらに悪いことにはそれが自ら自由になるかもしれぬ」
「すげーな、暗記してきたのか」
「意味はよくわかんないけどね」
「いや、なんとなくわかる」
 
 獣とは召喚されたドレモラのことだろう。
 そしておそらくだが、この白縁稜堡砦にも召喚用のポータルがあったのだろう。
 しかし緑娘の読んだ石碑によれば、ここは溶岩で埋めてしまったということになる。
 であったクランフィアは、召喚されて生き残ったか、外から迷い込んだかどちらかだろう。
 おそらくこの地方では、ありとあらゆる場所で召喚の儀式が行われていたのかもしれない。
 埋もれた都市などは、露出した一部にすぎないのだろう……
 

「地下に通じる階段があったけど、そこは岩で塞がれていたわ」
「うん、溶岩で埋めた跡だろうね」
「だから引き返すことにしたんだけど、また悪魔が襲い掛かってきたの」
 

「ドレモラだな、一匹だったら君の敵じゃないよな」
「うん、ソーサラーみたいだったから戦いやすかったよ」
「鎧の隙間とか狙う必要が無いからな」
 

「悪魔が魔法を放ってきたところをかわして、そのまま蹴りを入れてやったわ」
「接近戦を挑まれた地点で、ソーサラーの方が不利だよな」
 

「蹴りが効いたのでうずくまっているところを、また上から踏みつけてやっつけてやったわ」
「だからその攻撃が、えげつないと言っている……(。-`ω´-)」
「何よ、剣で刺すのと何が違うの? あなたも氷のレーザーとかで串刺しにしているじゃないの」
「フリーズ・レイな。まぁ厳密に考えれば、剣で刺すのも魔法のレーザー攻撃も、針で踏むのも同じことなのだろうな」
 
 針で踏む……
 なんか妙な表現だが、緑娘の攻撃を表す言葉がこれしか思い浮かばない。
 

「これで終わりよ、この遺跡の謎は解けたわ」
「ではその見解を聞こうではないか」
「あたしが思うに、石版に書かれていた獣とは召喚されたドレモラのことだろうと思うの。それておそらくだけど、この遺跡にも召喚用のポータルがあったのだと思うわ」
「ふむふむ」
「でもここは溶岩で埋めてしまったの。出会ったクランフィアは、召喚されて生き残ったか、外から迷い込んだかどちらかだろうと思うわ」
「なるほどね」
「おそらくこの地方では、ありとあらゆる場所で召喚の儀式が行われていたんだと思うの。埋もれた都市などは、露出した一部にすぎないのかもしれないわ」
「ほうほう」
「つまりそういうことよ」
「うむ……(。-`ω´-)」
 
 俺の見解と全く一緒だった。
 妙に思考がリンクしたな、まぁそれ以外に考えにくいけどね。
 
 というわけで、そんな感じに緑娘から白縁稜堡砦の出来事を聞きながら、国境の検問所へと向かうのであった。
 
 
 ちなみにこれが、白縁稜堡砦の全体地図である。

 ほとんど埋まってしまっている場所なのだろうな……
 
 
 
 
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