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帝都インペリアルシティの囚人

 
 俺の名前はラムリーザ、シロディールという国の首都、帝都インペリアルシティの囚人である。
 

 確かに悪いことをしたかもしれない。まるっきり冤罪というわけでもない。
 
 だが、俺にも言い分はある。
 容疑は窃盗、横領、偽造、スリ、贋金製造、不法侵入、窃盗共謀、重窃盗、脱税、虚偽の流言、詐欺、背信行為、不敬となっているが、この中には俺には心当たりが無いものまで含まれているのだ。
 
 確かに窃盗はやった。初めての窃盗は、ブルーマ魔術師ギルドで「魔術の手引き」という本を当時のギルドマスターだったジーンヌの部屋から盗んだ。その後も何度か「どろぼうさん」をやってきた。最終的には盗賊ギルドにまで顔を出してみた。
 不法侵入もやった、スリもやった。着服もしたかもしれん……。
 しかし――
 
 脱税とか心当たりないし、背信行為、不敬って何ですか?
 さらに罪状に傷害と殺人が無いのも謎だ。山賊などの悪人は、含まれないというのだな。この国で悪さはできん。
 ――と言いながら、監獄の中の俺が言っても説得力は無いだろうけどな!
 
 
 
 こうして、身に余るような罪状で、俺はここの所ずっとこの独房で暮らしている。かれこれ一ヶ月以上になるか?
 
 どうしてこうなった……?
 
 

 言い訳をするつもりではないが、これまでの行動や生活を振り返って、何故俺がこんな目に会っているのか考察してみたいと思う。
 いや、盗賊ギルドに手を出してみたのが悪いのはわかっているのだ。
 わかっているがぁ、納得いかねぇ……
 
 なぜなら、俺の想定している刑期よりもはるかに長い気がするのだ。
 それに、逮捕された時の衛兵の態度も謎だった。
 だから、俺の取ってきた行動がどれほど間違っていたのかを考察してみようと思うのだ。
 不本意ながら、時間はたっぷりとあるのだからな。
 そもそも俺は、別に大泥棒を目指して盗賊ギルドに入ったわけではない。市民のためを思って、正義のために入ったようなものだ。
 
 
 そう、あれは数ヶ月前――
 
 
 俺はアリーナのグランドチャンピオンとなり、一週間に一度行われるショーバトルを楽しんでいた。
 

 ミノタウロス・ロードだけではない、巨大な熊とも戦った。
 でかすぎるだろうとか思ったけど、ベアー・ザ・ジャイアント戦は、割と観客には好評だったのだ。
 熊山脈とか、一人熊族大移動とか、一匹と呼ぶには大きすぎるが二匹と呼ぶにはうんぬんかんぬんとか――
 

 まぁ俺は負けるわけないので、緑娘は毎回俺に賭けて、100Gを200Gにしているのだそうな。
 
 
 そう、俺には婚約者が居る。緑娘、ソニア・ルミナスだ。
 俺は記憶を失ってしまい困ったものだが、緑娘が言うには俺達はどこか別の国からやってきたのだそうな。

 昔から付き合いのある幼馴染で、何事も無ければそのまま結婚までしていたはずの娘である。(と緑娘は言っている)
 ちなみに緑娘と呼ぶのは、単純に髪の色が緑なのと、最初なかなか名前を教えてくれなかったので、便宜上緑娘と思っていたところがそのままダラダラと定着してしまったというかなんというか。
 
 その緑娘は、類まれなる戦闘力の持ち主で、この国シロディールにある戦士ギルドとマスターにまで登り詰めてしまった。
 そういう俺も、この国にある魔術師ギルドの最高峰であるアークメイジなのだがな。
 
 

 そんな二人が何をしていたのかと言えば、ダラダラと帝都インペリアルシティでのんびり暮らしていただけだ。
 商業地区には、いつぞやの石像が飾れていたりする。やっぱり有名な人だったんだ、誰だか知らんけど。
 

 神殿地区には、何も飾られていない神殿があったりする。
 神像のあるデイドラ、何も無い九大神。これがこの国で信仰されている神々だ。
 ちなみにデイドラはやばいので、あまり関わらないほうがよい。
 

 帝都には植物園という場所もあったりする。
 これまではギルドの仕事で大陸を右往左往していただけだが、こうしてのんびりと暮らしてみると新たな発見があるものだ。
 この地区には多くの石像が飾られているが、一体誰なのだろうね。
 

 そして帝都中央にそびえたつ白金の塔。
 どうやらこの国の皇帝は、ここに住んでいるらしい。
 
 この時期の俺たちは、アリーナのショーバトルと帝都での何事も無い生活。ただそれだけを送っていたのだ。
 
 
 ――ここまで振り返ってみたけど、どう見ても俺の生活に問題はない。
 
 やはここからある問題に顔を突っ込んだのが間違っていたのかと思われる。
 そう、あれは帝都でのんびりと過ごしていたある日、俺と緑娘はとある店に顔を出してみた。
 

 ここはジェンシーン中古店。
 中古店と名乗っているが、要は雑貨屋だ。
 何の用事で訪れたのかは覚えていない。たぶん暇つぶしの冷やかしのようなものだったのだろうと思われる。
 
 
 しかし、この店に顔を出したことが発端で、いろいろと時が動き出したのも確かであった――
 
 
 
 
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