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羊の回収 ~事実の隠蔽~

 
 ついにブラックウッド商会は壊滅させられた。
 戦士ギルドのたった二人に壊滅させられる集団、実は大したことないのか?
 いや、そうではない。
 以前「アザニ・ブラックハート」についてオレインから、戦士ギルドの精鋭20名が敵わなかったブラックハートを、ブラックウッド商会は片付けたと聞いた。
 その件について、裏でブラックウッド商会とブラックハートが繋がっていたかどうかは知らないが、事実のみを挙げるとこういう図式が成り立つ。
 
 戦士ギルドの二人(ラムリーザと緑娘ソニア) > ブラックウッド商会 > アザニ・ブラックハート > 戦士ギルドの精鋭20名
 
 戦士ギルド大丈夫か?
 魔術師ギルドも下々の実力は疑問視されているけどな! 正確に言えば俺以外!
 
 
 ブラックウッド商会本部を出て、そんなことを考えながらコロールに戻るか、と思ったときである。
 
「あれ? ミーシャちゃんが何かやってる」
 
 緑娘はミーシャを町中で見かけたようで、そちらへと向かっていった。
 そう言えば、ミーシャはレヤウィンの魔術師ギルドメンバーの誰かの遠縁に当たる娘だったっけ?
 

「ミーシャちゃん、何してるのかしら?」
「あっ、ソニアおねーちゃん。んーとね、んーとね、ここにベニテングタケが生えているの」
「ベニテングタケ?」
「うん。このカサを使えば、敏捷性が回復する薬や体力回復。電撃ダメージを与えるポーションが作れるの」
「へー、なんだかすごいね」
 
 いかん、少女に錬金術知識、負けておる(。-`ω´-)
 ベニテングタケ? 毒キノコ? ん~……
 いかんねぇ
 
「そういえばミーシャちゃん、預けた羊はどうしているの? あの島に放置?」
「らむたんなら町の外にある囲いに入れているよ」
「どこどこ?」
「こっちだよ~」
 

 マズイ、緑娘が羊のこと思い出した。
 ウォーターズ・エッジに預けた三匹の羊、オレインに頼んだので補充できているはずだけど大丈夫だろうか?
 それ以前に緑娘をそこへ連れて行きたくない。
 
「1G頂けないでしょうか?」
「それどころではない! 樽を漁れっ!」
「そういわずにお願いしますよ……」
「しょうがないな! ほらよっ!」
 
 カジートの物乞いに足止めを食らったりしたが、なんとか二人を追いかけてレヤウィンの郊外へと赴いた。
 
 

「ほら、らむたんはここに入れているんだよ」
「らむたん専用の小屋、いいじゃないのよ」
 
 それはそうと、羊の名前はらむたんで確定なのな……(。-`ω´-)
 
「あっそうだわラムリーザ、以前アンヴィルから連れてきた――」
「待て、この小屋は後ろが開いているぞ?」
 

 この小屋、裏側に隙間ができていて、そこから羊が逃げ出すのじゃないのか?
 なんか元々馬小屋として使っていた場所を借りているだけではないのだろうか?
 
「ねー、アンヴィルから連れてきた三匹の――」
「ここの隙間は塞がなくて大丈夫なのか?」
「ミーシャがらむたんに逃げないように言って聞かせたから大丈夫だよー」
「そうか、それなら大丈夫だね」
「ちょっとラムリーザ!」
「はい……(。-`ω´-)」
 
 ダメだ、これ以上誤魔化せない。
 
「アンヴィルから連れてきた三匹の羊さんもここに連れてきましょうよ!」
「……そうだな」
 
 頼むぞオレインさん、ちゃんと補充しといてくれたよな?
 
 
 ………
 ……
 …
 
 
 そういうわけで、以前三匹の羊を預けたウォーターズ・エッジに向かうことになった。
 ビエナ達の埋葬途中だとやばいな……
 

「あっ、ちゃんと居るっ」
「うん、君は羊の様子を見ていてくれ」
 
 緑娘を羊の方へ向かわせて、ビエナの父親マーセル・アメリオンと小声で会話をする。
 
「戦士ギルドと名乗った者が、ここに羊を三匹連れてきたのだが、いったい何なのだ?」
「お静かに、ブラックウッド商会から受けた被害の補償です(。-`ω´-)」
「娘達の埋葬は終わったので、私はこの村から近いうちに出て行く予定なのだが? 羊の面倒など見られないぞ?」
「ご安心ください、羊の面倒は我々がしっかり見ますので」
「そうか、それならよかった」
 
 とりあえず、話の辻褄を合わせておいた。
 ブラックウッド商会は壊滅したので、二度とこの村は襲われる心配は無いだろうが、マーセルも新天地でやり直すほうが良いだろう。
 とにかくビエナの話題が挙がる前に、さっさとこの村から出て行こう。
 
「おいっ、羊を連れて行くぞ。準備しろよ」
「は~い」
 
 幸い緑娘は、ビエナの事をそれほど気にしていないようだ。
 真実は知らせないほうが良いだろう。
 
 

「はぁい、ちゃんとついてきてねぇ~」
「お前、絶対戦士ギルドよりも羊飼いの方が向いているって……(。-`ω´-)」
 
 不思議な光景を眺めながら、レヤウィンへと向かうことになった。
 三匹の羊は、一列になって緑娘の後をついていっている。
 妙な才能を持った娘だ。まるで一昔前のRPGのパーティ行列みたいな――って何だそれは!
 やはりこうだよな。この緑娘が羊に危害を加えるわけが無いよな。
 許せないのはヒスト、この国にはもう無いけどね。
 
 
 そんなこんなで、ウォーターズ・エッジの悲劇について緑娘は追及することも無く、ただ羊を預かってもらって再び受け取った場所だと認識しているようだ。
 それはそれでいいだろ。この件は、ずっと誤魔化したままでいいだろう。
 

 というわけで、裏側に隙間のある羊小屋、四匹になりました。
 
「うわぁ四匹。らむたん、らむたん二号、らむたん三号、らむたん四号」
 
 らむたんから離れろよ……(。-`ω´-)
 
「ねぇあなた、もっと羊さんを増やしましょうよ」
「増やしてどうするんだよ」
「増やすことに意義があるの。小麦とか食べさせたら子供産んで増えるかな」
「そんなに簡単に増えるわけ無いだろ」
「さぁ、この国の羊を全て集めるのよ」
「無茶を言うでない(。-`ω´-)」
 
 

 以上、レヤウィンでの出来事はおしまい。
 後はコロールに戻って、ブラックウッド商会が壊滅したことをオレインに報告して任務完了だな。
 
 
 
 
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