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リプサンド・タルン ~吸血鬼狩り~

 
 ブラックウッド商会への潜入作戦の結果、緑娘ソニアは異常な行動を取った後に倒れてしまった。
 俺はひとまずコロールへ戻り、オレインと話し合うことにした。
 

「何が起きたのだ?」
「ブラックウッド商会へ潜入した結果、こうなってしまったんだ」
「う~む、しばらくここで寝かせておいて、起きた時に彼女に聞いてみるとしよう。お前はウォーターズ・エッジに行って、様子を調べてもらいたい」
「おそらく誰も生きていないと思いますが?」
「……ひょっとしたら商会が住民を追放して拠点として奪おうとしているのかもしれない」
 
 そんなわけで、俺は再びウォーターズ・エッジへと向かった。
 
 ………
 ……
 …
 

 すると、そこには生き残りが一人居たのか、ひどくやつれた感じの男性が居たのだった。
 周囲には住民と羊の遺体が転がっていて無残だ。その中には、馴染みのビエダの姿もある。
 彼はマルセル・アメリオンと名乗り、ビエナに何があったのか尋ねてきた。そうか、ビエナの父親か、借金取りに追われていたという……
 
「一体誰がこんなことを……」
「ブラックウッド商会……、ここは危険だからすぐに離れたほうがいい」
「そうは行かない、皆を埋葬しないと」
「…………」
 
 俺には、これ以上彼にかける言葉は見つからなかった。
 ブラックウッド商会の動きが気になるが、ここは彼のやりたいようにさせるしか無いだろう。
 
 
 ………
 ……
 …
 
「とまぁ、そんなわけでした。ソニアはまだ目を覚ましませんか?」
「うむ、しばらく様子を見ておかなければならない。お前にはちょっとした雑用を頼もうか」
「いや、俺も彼女を見守りますよ」
「それは治癒師に依頼をしておいたから、お前は気にかける必要は無い。それよりも、コロヴィア台地の中腹にあるリプサンド・タルンに向かって欲しい」
「そこに何が?」
「吸血鬼が住み着いていて、町の人が不安がっているというのだ。気晴らしというわけではないが、今は仕事に取り組むことも悪くなかろう」
「わかりました。それはそうとオレインさん」
「なんだね?」
「変な話だと思いますが、羊を三匹ほど調達して、ウォーターズ・エッジに届けるよう手配して頂けないでしょうか?」
「確かに変な話だな。いったい何で?」
「理由は――、聞かないでください。代金は後で支払いますので」
「わかった、よくわからんがわかった。手配しておこう」
 
 

 そんなわけで、リプサンド・タルンという場所へと向かったのだ。
 これは確かコロヴィア台地でコロヴィア山を目指していたとき、道なりに進むと辿りついたアイレイドの遺跡だった。
 

 遺跡の中に入ると、確かに誰かが居る。
 依頼通りに吸血鬼だろうということで、見つからないようにこっそりと接近して退治することにした。
 

 どうも隠密が得意になってしまって困る。
 でも乱戦になるよりは、当て易くて楽なのだ。
 
 

 奥に進むと、さらに別の吸血鬼が居たりする。
 

 狙いを定めて一発で仕留めるのだ。
 そう言えば俺は、吸血鬼ハンターのグループに加わっていたのだったな。吸血鬼の遺灰を持ち帰れば報酬がもらえたはずだ。
 特に吸血鬼に対して恨みは無いのだが、ハンターに属してしまったのだ、諦めて狩られてくださいな。それ以前に、これは戦士ギルドの仕事らしい。
 緑娘が動けなくなったので、代わりに俺がこなしているのだろう。他に有能なギルドメンバーはおらんのか?
 

 などとぼやいていても仕方が無い。
 先ほどの吸血鬼を退治した高台には、別の部屋でボタンを押すことによって、先に進めるようになったのだ。
 

 ん、階段ができているね。
 なんか魔術師ギルドで、太古のエルフの兜を探し出した場所もこんな感じだった気がする。ヴァータセンだったかな?
 

 階段を上った先には、ヴァーラストーンが飾られていたりするのだ。
 そういえば、ウェルキンドストーンを千個集める話はどうなったのだろうか?
 なんかギルドの仕事が忙しすぎて、あまりアイレイドの遺跡に行っていないからなぁ……
 
 

 吸血鬼は、見つけ出すごとに見つかる前に始末していく。
 どうもコソコソしたやり方で困るが、派手な戦いは緑娘に任せて、俺はこうスマートに行くのがよいのだ。
 
 そういえば、一人旅はいつ以来だろうか?
 緑娘と出会ってからは、常に一緒にいたから一人だったことがずっと昔に思えてしまう。
 今は寂しいか? と言えば寂しいのかもしれない。
 しかし、一人で戦えなくて何が戦士だ。アークメイジだけどね。
 
 

 さて、奥の間には吸血鬼の親玉らしきオークが居たりした。
 なんかイカヅチが暴走しているように見えるが、大丈夫だ。
 拡散版霊峰の指を試してみたけど、攻撃範囲は広まってより当て易くなったがその分攻撃力は下がってしまうらしい。
 きちんと命中さらることができるなら、一点集中の方が威力は高いのだ。
 
 とまぁ、魔法の研究をする余裕すら生まれてきている。
 吸血鬼も大した事ないな。初顔はアズラの依頼だったっけ?
 
 

 さて、棺の中に邪な土が入っていて、そこで復活するかもしれないと思ったが、棺の中は空っぽだった。
 
 よろしい。
 これにて、この地に秩序は取り戻せたのだ。
 
 
 ………
 ……
 …
 
 
「オレインさん! 吸血鬼は全て退治しておきました!」
「よくやった!」
「あれラムリーザ、居ないと思ったら仕事していたの?」
「あっ、緑娘はもう大丈夫なのか?」
「……緑娘って言ってる」
「あ、オレインさんの顔が緑色……ではないな。うん、どうしたソニア、もう大丈夫なのか?」
「何事も無かったかのように言い直すのね」
「…………(。-`ω´-)」
 
 いかんな、いつも緑娘と思っているので、無意識に語りかけるとそう呼んでしまう。
 まぁ緑娘も、なんかその呼び方もあまり気にしなくなっているようだが……。
 
「まあよい。吸血鬼退治の功績を評価して、お前をウォーダーに昇進させる」
「いや、今のオレインさんにメンバーの昇格権あるのですか?」
「気にするな、ギルドを追放された腹いせに人事を乱してやるのだ」
「そんなことに俺を巻き込まないでください!」
 

 
 緑娘の意識が戻ったということで、ブラックウッド商会で何が起きたのはを詳しく聞くことになった。
 何が緑娘をあのような凶行へと導いたのか、有り得ない腕力を発揮したのは何なのか?
 
 しかしそこで緑娘の口からでた言葉は、初めて聞く単語であった。
 
 
「ヒスト――?」
 
 
 
 
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©発行年-2019 らむのゲーム日記