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悩みの種はネズミ 前編 ~ネズミ退治ではなく、ネズミの保護?~

 
 シェイディンハルで加わった戦士ギルドで、次はアンヴィルで仕事があると聞いていた。
 というわけで、今回はそのアンヴィルでの戦士ギルドの仕事だ。

 むっ、緑娘は身体をクネクネさせずに真面目に聞いている。魔術師ギルドはお遊びってか? コノヤロ!
 
「アンヴィル戦士ギルドの長、アザーンである」
「見習いのソニアです。仕事を引き受けに参りましたっ」
 
 言葉遣いまで真面目でやんの、コノヤロは!
 
「よかろう。ちょうどアルヴィーナ・セラスが自宅にいるネズミのことで大層困っている。早速訪ねてみて解決してやって欲しい」
「ネズミ退治、しかと引き受けました!」
 
 さて、早速聞き込みだが、この仕事は俺の仕事じゃない。緑娘に全て任せて、俺はアンヴィルの港にでも行って海でも眺めるか。
 

「それでは俺は海のほうへ行ってくる。健闘を祈っているぞ」
「ちょっと、手伝ってくれるんじゃないの?」
「いや、君の仕事じゃないか」
「手伝ってくれないなら、あたしもう魔術師ギルドの仕事やらないよ」
「ぐぬぬ……」
 
 仕方が無い、あくまでフォローだからな。
 情報集めから戦闘まで、緑娘が主体でやるんだぞ?
 

 というわけで、聞き込み。
 男相手だとクネクネして、女相手だと居丈高になる、困った娘だ。
 
 アルヴィーナというおばあさんに話を聞くと、なにやら地下室でネズミを飼っているらしい。
 だがそのネズミを誰かに殺されているのだという。それでなんとかネズミを守って欲しいという話だ。
 ネズミ退治じゃなくて、ネズミ保護。なにやら話が変な方向へ、動いておる。まいっか、俺の仕事じゃないし。
 

 地下室へ行くと、確かにネズミが四匹居る。
 ネズミが四匹隠れたぞ、ぞろぞろどこだろう?
 
「ネズミ退治じゃなくて、なんでネズミ保護なのよ」
「俺もそう思っていたところだ。しかし仕事は仕事だ、ネズミを守ってやれよ」
「犯人は、この真ん中に居るライオンね!」
 

 ドカッ! じゃないぞ、ザリッ! という音だ。
 普通の蹴りの音じゃない。久々に見るニードルヒールキック。怖いねぇ……(。-`ω´-)
 蹴り上げられた踵の針で、胸から喉にかけて切り裂かれたマウンテン・ライオンは、一撃でその場に崩れ落ちた。
 
「このライオン、どこから侵入したのかしら?」
「街道だけならともかく、市街地まで猛獣が出る国か。思ったよりも危険な国だな……」

 地下室を調べてみると、一部の壁が壊れて外が見える場所があった。
 おそらくライオンは、ネズミの臭いをかぎつけてこの穴から入り込んできたに違いない。街道では人間に襲い掛かってくるんだけどな。
 これはネズミ問題ではなくて、アンヴィルにマウンテン・ライオンが出没する事件ではないのか? と思いながら、再びアルヴィーナおばあさんの所に報告へと向かった。
 
 アルヴィーナは地下室にマウンテン・ライオンが出現していたことに驚き、ハンターにライオン退治を依頼してきた。
 いや、むしろそれこそ戦士ギルドでやるべきことではないのか? などと思うが、緑娘の仕事だ。俺が気にすることではない。
 

 念のために家の裏へと回ってみる。
 この穴を塞げば、ネズミ問題は解決するような気がするけど、ライオンは退治しておかなければな。
 
「あのおばあさん、なんか気に入らないわ」
「なんやね、何か嫌な事言われたか?」
「ライオン退治こそ戦士ギルドの仕事でしょうに、なんでハンターなんかに依頼するのよ。あたしが見習いだから? 馬鹿にしてるわ」
「うむ、俺もそう思う。だがまぁ、仕事はクライアントが神様だ。ばあさんがそういうならそうしてやろう」
「納得いかないけど、あなたの言うとおりかも」
 
 緑娘はまだ不満そうだが、アルヴィーナが指定してきたハンターへ会うことになった。
 

「ハンターさぁん、アルヴィーナばあさんがマウンテン・ライオン退治を依頼してきたわぁ。お願い、助けてぇ」
 
 …………(。-`ω´-)
 
 クネクネ発動。男相手だとこれだ、ヤな奴!
 
 ハンターは、ピナルス・インヴェンティアスという名前で、弓の名手らしい。
 スカイリムでは荒野の狙撃手が――、あれ? 一瞬脳がトリップした。タイムスリップもしたかもしれん。
 まあいい。

 早速マウンテン・ライオン退治へと向かうことになった。
 ピナルスにとっても狩りは気分転換にもなるし、イカレ婆さんの機嫌もよくなるだろうし一石二鳥だそうだ。
 アルヴィーナはイカレ婆さんか。確かに地下室でネズミを飼うとか、普通ではないわな。かわいそうなネズミちゃん! とか言ってたし。
 
 町から出て少し西へ進んだところで、マウンテン・ライオンが四匹うろついている場所へとたどり着いた。
 ピナルスは片付けようとか落ち着いているが、どうやらマウンテン・ライオンが出るのは普通のことみたいだ。
 街道に猛獣が出るのを不思議がるのは、俺がよそ者であるからで、この国の住民にとっては日常のことらしい。
 

 そんなわけで四匹も居るから、俺も戦いに参加してやる。
 こんな乱戦で霊峰の指とかぶちかましたら、誤爆の危険性があるので接敵魔法で攻撃する。
 む、緑娘は今度は大鎌で戦うのだな?
 確かに複数の相手ををするときは、一体ずつ蹴るよりも大きな鎌を振り回すほうが効果的ということだろうか。
 ピナルスは弓の名手と言っておきながら、剣を振り回しているんでやんの。本気は見せないというやつか。俺も本気は出してないけどね。
 
「これで全部だろう、他に居るとは思えない。アルヴィーナに全部片付けたと伝えたらいい」

 少しの間、マウンテン・ライオンとの死闘を繰り広げたが、思ったよりもあっさりと片付いたものだ。
 片付けるのも良いが、町に入り込んできているならどこかに穴があるはずだ。その穴を塞ぐのが先だと思うけどね。
 正門から入り込んでいるのなら、衛兵をさっさとクビにしろってんだ。
 
 なんかいろいろとアンヴィルは無防備だな、そんなことを考えながら、俺達はアルヴィーナ婆さんの所へと戻っていった。
 
 続く――
 
 
 
 
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©発行年-2019 らむのゲーム日記