ドワーフの器具 後編 ~荒野の山賊狩り~
さて、アンヴィルへ向かう旅の途中、ボシエルの依頼で太陽系儀を修理するための道具を山賊から取り戻している。
山賊たちの情報では、これらのキャンプに分散してドワーフの器具を隠しているらしい。
うむ、東側のダグニーのキャンプから片付けて、次に西のヴァルスキャンプ、最後にボディーンキャンプに回ってそのままアンヴィルへ向かおうか。
しかしこの大平原で、キャンプを探して走り回らなければならない。
結構大変だ。
というわけで、駆け足で進むぞ。ダグニーのキャンプだ。
運び屋と雑魚の区別が付きやすいね。
今回の依頼、金が稼げそうだ。
まずは雑魚を軽く仕留める。
すかさず運び屋を始末する。
アークメイジの戦いは、こうスマートじゃなければならない。
戦士ギルドと違って、魔術で一発。アリーレさんは魔術師ギルドだけどね。
ここの運び屋は、ドワーフのコヒーラーを所持していた。
コヒーラーとは何だ? と思ったが、どうやら電磁波検出装置らしい。なんかすごいな、よくわからんけどすごいな。
太陽系儀っていったい何なのか?
「ちょっとラムリーザ、追い剥ぎって髪の毛までむしりとって売るの?」
「いや、こいつは元々無かった……」
「お坊さんも山賊に身を落としちゃう国なのね……」
ひとまず休憩。
「アリーレさんは、ボシエルの依頼とは関係ないから先にアンヴィルまで行っちゃっていいですよ」
「いえ、私はバトルメイジなので、あなたの護衛をしますよ。私の可愛い坊やですし」
「お母さんプレイは続行なのですね……(。-`ω´-)」
「なにそれ、ラムリーザの母親の地位に転がり込むの?」
「あなたは可愛いお嬢ちゃんでいいですよ。ギルドは家族のようなもの、あなた達新顔は、私の可愛い子供達のようなものです」
「アリーレさんのそういうところ、なんだか安らぐよなぁ」
「くっ、まあいいわ。母親は婚約者じゃないからライバルじゃない」
などと、意味があるのかないのかわからん会話をしながら、ダグニーのキャンプで休憩した後、今度は一気に西へ突っ切ってヴァルスキャンプへ向かうことにした。
ゴールドコーストは草原で、木はまばらなので視界が良い。
だからキャンプに近づくと、すぐに山賊にばれてしまうのが難点だが、奇襲するわけでもなし、正面からぶつかってやる。
正面からぶつかってやる(大事なことry)
こいつが持っていたのはDwarven Tube、つまりドワーフの真空管だ。
ドワーフの技術っていったい……
アイレイドのエルフとはまた違った技術を持っていたのだろうか?
そしていつものように追い剥ぎをして驚いた。
「ぎょっ、こいつメスだったのか?!」
「女も山賊に身を落とす国。あなたがアークメイジになれるから大した事ない国だと思っていたけど、実際は厳しそうな国ね」
「いや、違うんだ。山賊というか、真面目に働くよりも、相手の身包み剥いで売るほうが稼げる国だから、この人の考えも間違ってはいないんだよ……」
「なんだか世紀末な世界ね……」
「宿代10G、上質のダイヤモンド100G、真面目に仕事して報酬が300Gぐらい。そしてこいつの装備が一つ1000G以上だからな。物価がおかしいんだよ」
「アークメイジの給料は?」
「知らん……(。-`ω´-)」
「…………」
とまあ価値観の分からん国だ。
さて、気を取り直して最後の一箇所であるボディーンキャンプへ向かうぞ。
ゴールドコーストの南部には、川が流れていたりする。
アンヴィルへはこの川を辿って進むことにするが、まずはキャンプだ。一気に行くぞ。
はい終わり、同じ展開なので割愛。
これでドワーフの器具を全て回収したので、また大学へ立ち寄る機会があればボシエルへ届けておこう。
ちなみにこの山賊の運び屋も、女でした。脱がしてやったぜ!