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平凡な日々 ~たまにはこんな日常も~

 
 武器を届けてゴブリンを殲滅し、戦士ギルドでの最初の仕事は終わった。
 それ以上はここ、シェイディンハルの街でやることはないのだが、ブルーマの街よりも気候が住みやすいので、なんとなくのんびりダラダラと過ごしていたりする。
 

 何気に俺は、シェイディンハルにも家を持っている。
 どこにでも住めるってのは最高だな。この国には、家を持ったからといって余計に金を取られることは無いみたいだし。
 どこぞの国では、固定資産税とか言って、家を買ったらその後もネチネチと金を取られるらしい。賃貸じゃねーのに、いやな国もあったものだ。
 

「ねぇラムリーザ、あたしブルーマよりもこの街の方が好き」
「だろうな、あっちはちと雪が降ったりしていて寒い」
「雪道だと、ニードルヒールの針が積もった雪に刺さって歩きにくいのよね」
「そっちか。まぁスパイク代わりにもなるんじゃないのか?」
 
 こんな感じに、ギルドではなくて自宅でのんびりしていたりする。
 あと家を買っていないのは、帝都とブラヴィルだな。いずれ行く機会ができたら買おう、それまでに追い剥ぎを続けなければな。
 

「これは何の像?」
「語りかけてこないから安全な像」
「語りかけてくる像があるの?」
「ある。たいていはろくなことさせられない。お宝はくれるけどね」
「幻聴じゃないの?」
「幻聴に従って村に災害を与えたり、暗殺したり……。ただの基地外じゃないか……」
 
 やっぱりデイドラはいかん。
 これからは、お宝はもらえないけど語りかけてこない安全な神を信仰しよう。まだアカトシュぐらいしか覚えていないけど……
 

 シェイディンハルには水辺もある。
 これでもデートになるのか? 相手は許婚みたいだけど……(。-`ω´-)
 
「あーあ、なんだか水に入って遊びたくなっちゃった」
 

 そう言うと、緑娘ソニアは、履いていたニードルヒールを脱ぎ捨てると、そのまま川へと入っていってしまった。
 バシャバシャと水の中で跳ねる娘を尻目に、俺は彼女が脱ぎ捨てた靴を手に取る。
 鋭い針だ、指で弾くとキンキンと軽い音がする。ミスリル製の針だっけ。これで敵を刺し蹴るのだから、恐ろしい。蹴ってよし、踏んでよし、この娘の場合、大鎌も使うから、そっちに相手の気を向かせておいて蹴ることもできる。すごいな。
 

「何やってんの? あなたには使いこなせないのだから観察しても無駄無駄っ」
「こら飛び跳ねるな、水しぶきが飛んでくる!」
「ラムリーザも入っておいてよー」
 
 なんで水遊びなんかしなくちゃならんのだ。
 この娘も「世界征服」とか怖いこと言っているけど、普段は無邪気な村娘じゃないか。
 
 その時俺は、「海歩きの首飾り」という魔法のアイテムをどこかで手に入れていたことを思い出した。
 海歩きということは、水上歩行か? この機会にちょっと試してみることにした。
 そのアミュレットを身に付けて、川へと入っていく。
 うむ、沈まない。それに緑娘も驚いた表情を見せる。ニヤニヤだ。
 

「えっ? えっ?」
「はっはっはっ、修行に修行を重ねて幾星霜。アークメイジとなれば、水の上を歩行することも不可能ではない、はっはっはっ」
「ど、どうなってんのよ?!」
「簡単なことだ、右足を水面に出し、沈む前に左足を出す。今度は左足が沈む前に右足を出す、その繰り返しで水上歩行ができる」
「あなた片足で立っているじゃないの!」
 
 とまぁちょっとした茶番劇の後、その首飾りは取られてしまった。
 なんか自分で遊びたいらしい。おもちゃじゃないんだけどな。
 

「ねぇ、異界送りしてあげようか?」
「なんやそれ」
「召喚士は、異界送りするときに水上歩行したりするって噂よ」
「そんな噂、聞いたことも無い」
 
 なんか知らんけど、緑娘ソニア――やっぱり緑娘でいいや――は水の上で踊りだしてしまった。
 

「い~え~ゆ~い~」
「…………(。-`ω´-)」
 
 水上でくねくねと踊る緑娘、なんだか不可思議な雰囲気になってしまった。
 たしかに頭がクラクラする。精神が異界に飛ばされるかのような錯覚にとらわれてしまうな、これは。
 
「もし、アークメイジとなられたラムリーザさん」
 
 その時、唐突に背後からしわがれた声で話しかけられ、俺は我に返った。
 振り向くと一瞬ビックリする。ダメだ、まだアルゴニアンには慣れていないようだ、急に顔の前に現れると驚いてしまう。
 水面では相変わらず不思議な踊りをしているソニアを尻目に、俺は突如現れたアルゴニアンと会話を始めた。
 

 
「えーと、あなたは確かこの街でギルドマスターやっているティーキ――」
「はい、ディーサンです。あの節はファルカーの件でいろいろと手伝ってもらって感謝しております」
「なぁに、奴ならシローンの遺跡でやっつけましたよ」
「しかしそのファルカーに関することについて、よからぬことが発覚したのです」
「何? まだ死霊術師との対決は終わっていないのですか?!」
「ここではちょっと人目が、ギルドのほうへちょっと顔を出してください」
 
 ティーキウスとディーサンが混同していた。アルゴニアンは区別が付きにくいからなぁ……
 とまぁそれは置いといて、なんだか再び死霊術師の問題が出てきたのか?
 俺達は水遊びを中断して、魔術師ギルドへと向かった。

 ああ、この娘の推薦状を出してもらう必要もあったな。
 話を聞くついでに、推薦状を書いてもらおう。
 
 
 
 
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