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支部の人事 中編 ~予言はもうたくさんだ~

 
 さあ、数週間ぶりに帰ってきました、レヤウィン!
 サングインにそそのかされて、ここの城で破廉恥な騒ぎを引き起こしたことも、今となっては良い思い出――じゃねぇ!
 

 さて、緑仮面再び、ですかな!
 

 しかし今回用事があるのは、魔術師ギルドだけだ。
 ブルーマギルド再建にあたって、新しい支部長を選出しなければならなくなった。
 ラミナスは三人の候補を挙げてくれたが、いろいろと話を聞くにはどうやらジュラーエルという者が相応しいとみた。
 で、そのジュラーエルは、ここのギルドメンバーであるアルヴェスが知っているというのだ。
 
 しかし気をつけなければならない。
 ここのマスターダケイルは予言者だ。予言はいいのだが、それによって引き起こされる問題を全て俺に丸投げしてくるのだ。
 俺がダケイルの予言能力を取り戻してあげたのがうれしくて、俺にどんどん予言してくれるのだろうが、もう振り回されるのはたくさんだ。
 
 というわけで、ダケイルに見つからないようにこっそりと忍び込んで、アルヴェスと話をしたらさっさと立ち去ろう。

 こっそり侵入。どろぼうさんじゃないよ。
 
「おやおや、ラムリーザじゃないかえ?」
「ぎょっ!」
 
 しまった! この人は入り口の側のベンチに腰掛けていることが多かったんだ!
 裏口から入ればよかった――、ってこのギルドに裏口ってあったっけな?
 

「ラムリーザ、予言が溜まっておるぞ。今までどこに行っていたのかえ?」
「えっと、大学に行って、それで――」
「アークメイジにまで登り詰めたんじゃろ? 予言にそう出ておる」
「…………(。-`ω´-)」
「ブルーマギルド再建のために、支部長探しでアルヴェスに会いに来たんじゃろ?」
「…………(;-`ω´-)」
「それで、新たなる予言が下ったのじゃが――」
「アルヴィスさん! ダケイルさんが呼んでいますよ!」
 
 話がやばい方向へ進み始めたので、俺は大声を出してアルヴェスを呼んだ。

 ダンマー、ダークエルフか。確かにジュラーエルもダークエルフと言っていたな。
 
「あなたはアークメイジ! この街を代表して、ロゼンティアをスキャンプ達から開放してくれたことを感謝します」
 
 ああ、そういえばそんなこともあったねぇ。
 それがきっかけで、デイドラはスキャンプを押し付けるぞと脅して、無理難題を強いてくるようになったが、そもそもこの騒ぎ自体がシェオゴラスの仕業だったんだよな。
 
「えーとね、ジュラーエルって人覚えていますか?」
「覚えてますよ。彼はブラヴィルからそう遠くないとろこ、シノヤという遺跡に居ます」
「場所を教えてください!」
 
 ダケイルのじっとみつめる視線に耐えながら、俺は目的を果たすべく話をどんどん進めた。
 すると、アルヴェスは地図に印をつけてくれた。

 どうやら、ここらしい。
 豹の口から川をどんどん上っていけばよさそうだな。
 
「それで予言が出ておるのじゃが、なにやら冷気、魂縛、炎という順番に――」
「ほんじゃあっしはこれで失礼しやすんで、皆の衆達者でな!」

 とうっ! さらばだ、また会おう! 明智くん!
 
 俺は逃げるようにレヤウィンのギルドを飛び出していった。
 どうも最近、逃げ癖がついてしまってよくない。やはり困難に立ち向かうほうが、かっこいいよね!
 だが、予言はもうたくさんだ。
 
 
 さて、レヤウィンに来たついでだ。この街にも自宅を構えておこう。
 白馬騎士団に入隊して白馬山荘を頂いたけど、あそこはマゾーガ卿と同棲になってしまうからな。
 

 うーん、なんか人だかり。なにか問題でも起きましたかね?
 まさか緑仮面卿の噂話とかしていないだろうな……じゃなくて、緑仮面忘れた!
 

「おおラムリーザ、そなたの名声はここまで届いておる」
「かっ、かたじけないでござるのすけ!」
 
 名声の方が強かったか、まあよい、ここはこの流れを利用しよう。
 サングインの悪名は名声で隠す。大きな悪を隠すには、小さな悪を広めよだ。あれ? なんか違うな。
 
「白馬騎士団の緑仮面卿に白馬山荘をお与えになった話は聞いております。そこで某にもこのレヤウィンにて自宅を購入する機会を与えて候」
「よかろう、売ってやろう」
 
 よし、この言葉遣いだと、緑仮面卿≠俺ということになるだろう。
 
「ところで、パーティ席での騒ぎについて、そなたに聞いておきたいことがあったのだが……」
「他人の空似でしょう、某はパーティなど知らぬ存ぜぬ、そもそもレヤウィンに来たのも今日が初めてで候」
「そうか? その声にも聞き覚えがあるような……」
「このガラガラ声に――、じゃなくてそれでは失礼仕る! パーティで会おう!」
 
 また逃げ出してしまった。どうしてこうなっているんだろう……(´・ω・`)
 レヤウィンもペイルパスもブルーマも危険、帝都の部屋は監獄紛い。俺の安住の地は何処か――
 
 

 というわけで、これがレヤウィンにおける俺の家。
 なんか周囲と比べて粗末な気がするが、他の街と比べて安かったからこんなものかな?
 

 しかし残念ながら、内装は粗末であまり立派ではなかった。
 これはブルーマの家の方が住み心地が良かったな。
 ここは拠点の一つ、と考えよう。
 
 俺は、ここでくつろぐことはせずに、すぐにジュラーエルを探しにシノヤという遺跡へと向かうことにした。
 
 
 
 
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