メエルーンズ・デイゴン
サイラスは、メエルーンのカミソリの破片を祭壇において語りかけた。
しかし何も起こらなかったので、代わりにやってくれと俺に言ってきたのだ。
あまり気乗りはしないが……
そっと祭壇に触れてみる。
すると、辺りにぞっとする声が響き渡ったのだ。
デイゴン「定命の者よ、話をしてやってもいいぞ。お前は我がカミソリの破片を己のものだと言い張っているな。なかなか面白い見世物だったぞ」
ラムリーザ「言うとらん、言ってるのはサイラスだ。俺はただの傍観者w」
デイゴン「だが盤上に駒が残っているうちに、デイゴンは勝者を宣言しないのだ。サイラスを殺せ。奴と奴の家族はもう用済みだ」
ラムリーザ「えー……、だったら俺帰るよ(;´Д`)」
デイゴン「奴を殺せ。我が勇者として己に定められた事をするのだ。さもなければお前をひねり潰すぞ」
ラムリーザ「おーおー、やれるもんならやってみやがれーえっ!」
リセッテ「ちょっと?!」
この会話を聞いて、サイラスは焦ったようだ。
そりゃそうだろうな、デイゴンに殺されるよう言われたのだから。
サイラス「待て、待て。殺さないでくれ、他にも方法はある」
ラムリーザ「俺達が帰れば駒はお前だけになるから、帰るわ」
サイラス「いや、これらの破片を博物館に持ち帰ればいい。展示箱にしまってしまおう」
お前が逃げるか?
深遠の暁の宿命はどうした……
まあよい。
おれもデイドラに従うつもりはない。
デイドラに逆らう主義なのだ。
ラムリーザ「んじゃ、はよ帰れ」
サイラス「礼を言う。さあ受け取れ。ドーンスターまで逃げるとしよう」
――とサイラスは言うと、いくらかの金を渡して逃げ出した。
すると再び響き渡る声。
デイゴン「メイルーンズ・デイゴンを裏切る気か? 苦しむが良い!」
その声を合図に、突如現れる二体のドレモラ!
逆らった結果がこれか。
サイラスはとっとと逃げているようだが――
まずいな、リセッテが狙われている!
素早く反応したのはいつもどおりのわんわんおとカッシーだ。
ジェイザルゴも雷撃誤爆するなよ。
そーれっと。
デイドラをさっさと蹴散らして、この場の混乱を治めたぞ。
やっぱりデイドラと関わるとろくなことは無いと思うわ。
サイラスも今回の件で懲りただろう。
二度とデイドラと取引しようとする気になるんじゃないぞ、っと。
前の話へ/目次に戻る/次の話へ